Fri 100723 たった今、ロンドンから帰ってきました 7月6日、熊本での講演会 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Fri 100723 たった今、ロンドンから帰ってきました 7月6日、熊本での講演会

 8月20日、10日ほどロンドンにいて、さっき帰ってきたばかりのホヤホヤである。ロンドンは連日最高気温が17~18℃。日本で言えば4月上旬か10月中旬みたいな感じで、日が射すたびにその温もりに何だかホッとする。さすがのヨーロッパ人もTシャツ1枚というワケにはいかずに、厚手のセーターを着込むなり、やはり厚手のパーカーを着たりするのが普通。分厚いコートにマフラーという防寒具的な服装も全く不思議ではない。
 そういう場所から12時間エコノミークラス(しかも3人掛けの真ん中)に揺られて帰ってくると、成田空港で飛行機から出た瞬間に、すでにその暑さに唖然とする。それでも28℃である。昨日や一昨日には38℃騒ぎがあった直後なのだから、まだまだ驚くには早いのかもしれない。
おっ
(おっ、クマが帰ってきた)

 最後に眠りから覚めたのは、ロンドン時間19日午前8時である。飛行機の中で2~3時間、エコノミー席でつっぱらかったまま眠ったかも知れないにせよ、チャンとベッドでマトモに眠ったのは既に48時間前のことになる。おお、大昔である。それでも、ブログはキチンと更新する。おお、何とも立派であり、若い諸君には手本にしてほしい一瞬である。がっは。おお、偉いぞよ。おお、見上げたものであるぞよ。がっは。
テムズ
(雨模様のロンドン、定番のテムズ河とビッグベン)

 ロンドンについては、書かなければならない旅行記がすでに2つある。2008年12月中旬のクリスマス・ロンドン滞在記。この時は滞在したホテルでの2日目の朝に、クマどんの「力ずく・珍人生」の中でさえ指折りの大事件があったので、この大事件とそれに対するクマ式対処について、近い将来どうしても詳細な旅行記を残しておく必要がある。
 もう1つは2009年のアイルランド→スコットランド→ロンドン滞在記。この旅行記も面白いものになりそうだ。湖水地方ウィンダミアのホテル・フロントクラークの涙、ダブリンからリバプールへの船の旅、ダンジョン都市・エジンバラの深夜の悲鳴の連続、ロンドンのリッツホテル滞在記、おお、こちらも書けば書くほど面白そうである。
 今回のロンドン滞在は10日ほどの短いものだったので、特に旅行記に残さなければならないほどの珍事はなかった。「無事、これ名馬」である。今井君もそろそろ名馬の域に達したのかもしれない。連日冷たい雨が降り続く中、オバサマたちはみんな冬のコートにマフラーで演劇を語り、地下鉄でもレストランでも若者はみんな賢げにひたすら活字に読みふけるイギリスの首都で、「ホントの先進国とは何か」を考えさせられ、やはり日本は(特に若者は)イギリスに比べると、一周遅れとは言わなくとも、少なくとも半周遅れなのではないかと痛感させられる旅であった。
バス
(ロンドン2階建てバス、クラシックタイプ)

 さて、ブログのほうはあくまで愚直に、7月の講演会の記録をつけていきたい。全国どこの講演会でも、今井君は生徒たちにひたすら「愚直な日々の大切さ」を説きつづけている。その張本人が愚直な努力の大切さを忘れてしまったのではイミがない。
 たとえ1ヶ月遅れてしまっても、たとえエコノミー12時間で背中が引きつっていても(その前にもヒースロー空港のパブで3時間座っていたのだ。ワインたったボトル1本で3時間はつらかった)、ひたすら愚直な日々の執筆を続けることでしか、その1ヶ月遅れを挽回することはできない。突然ブログをツイッター風のものに切り替えて「追いついた」と豪語するのでは、若者たちにイケナイ&ダラしない大人の見本を示すことになってしまう。
 で、7月6日は熊本で講演会。この日から始まった熊本→広島→松山→京都→名古屋→町田→長崎の西日本大周遊については、先月すでに詳しく記録したが、まず福岡空港から入って、博多駅でしっかり博多ラーメンを堪能してから「リレーつばめ」で熊本に向かった。午後から雨が上がって「そろそろ梅雨は明けたかな」と感じる1日であった。
クマモト
(熊本での講演会)

 講演会の場所は「熊本国際交流会館」。ハコモノ行政の象徴のような立派な建物の会場に、270名もの高校生が集まった。230名収容のホールに270名。行政側から見ると、この40名の定員オーバーは許しがたいことらしくて、スタッフは係のお役人にかなり厳しく叱責されたとのことだった。
 おお、クマどんは♨あまりにも♡人気がありすぎるのだ♨。マコトに申し訳なかった。今後はこういうことが発生しないように厳重に注意しなければならない。しかし、こういう大ホールで講演をする側から見れば、聞きにきたヒトが溢れ、通路や階段に座っているヒトまで少なくないというのは、間違いなく最大の喜びである。集まってくれた高校生諸君にも、これほどたくさんの高校生を集めてくださった熊本のスタッフの皆さんにも、大いに感謝する。
アフレタ
(熊本での大盛況)

 もちろん、こういうときの講演の出来はまず間違いなく最高なので、最初から最後まで爆笑がたえず、講演終了直後、生徒たちは我先に走って帰った。サイン会とか握手会とか、そういうイベントでバカバカしい騒ぎを続けるより、「とにかく早く帰って勉強したい」という気持ちにさせるのが今井の定番。講演がうまく行けば行くほど、生徒の帰り方が早くなる。その現象は父母対象の時も同じである。
 講演がうまく行かなかった時に限って、生徒がいつまでもダラダラ会場に居残り、人生論を語りにやってきたり、「握手してください」「この手は一生洗いません」とか「いっしょに写真を撮ってください」「ホンモノを見て感動しました」とか、中年のクマだかウワバミだかを相手に場違いなスター扱いをして喜ぶ生徒が増える。そういうふうにチヤホヤされる時には、今井どんは「どうも今日は失敗だったな」と苦々しい暗澹たる気持ちに落ち込むのである。
 熊本では、そういうことは一切なし。講演15分後、ハコモノ行政のハコモノ御殿にダラダラ居残った生徒はすでに皆無である。おお、今日もまた大成功であった。