Thu 100513 ボールペン30本を半年でカラにせよ 福島県からの手紙 居眠り大臣の昇格 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 100513 ボールペン30本を半年でカラにせよ 福島県からの手紙 居眠り大臣の昇格

 昨日と今日は、続けざまに何だか説教臭くて誠に申し訳ない。今井どん自身、本来ならこういう書き方をするキャラクターでは全くない。何しろ授業中にヤッコダコのマネだの、風に吹かれるタケのマネだの、夏の花が咲く瞬間の超低速撮影のマネとか、カラスやニワトリやツルや虫の歩きかたのマネとか、そういうことにウチ興じるヤツなのだ。しかし、ま、これでも一応は講師または教師である。たまに少しぐらい説教臭くても、まあ我慢したまえ。
 このブログをもしも受験生が読んでいたら、昨日書いた「素振り1000本」を実行した慶応大学の各打者にぜひ学んでほしい。塾や予備校で生徒指導にあたるヒトが読んでいたら、やはり「素振りふう」に勉強するようにしむけてほしい、そうウワバミどんは熱望するのである。
 代ゼミ時代の軽薄だった今井どんと違って、今や「ボールペン戦略」「1円玉貯金」でひたすらマジメに1歩1歩努力することを推奨するクマさん。昨年の駅貼りポスターでもテレビCMでも、今井君のキャッチフレーズは「奇跡を起こすのに必要なことは、一歩一歩前進するだけなのだ」だった。
カイヨリ1
(隗よりはじめよ ボールペンで書きまくる1)

 おお、恥ずかしい。まるでイチロー選手みたいなことを、ウワバミのくせに平気で言って、「何を偉そうに」「テメエはナニサマだ?」「失笑だ」である。しかし、とにかく正直に繰り返すが、慶応大学の「素振り1日1000本、それを半年継続」という地道な努力の蓄積は、今井君を驚喜&歓喜させるのに十分であった。
 折しも、東進の福島校から「ボールペン同好会結成」のお知らせの手紙が届いたところだ。手紙によれば、「玉筆倶楽部」という名前までつけて、校舎長の先生ともども、ほとんど校舎ぐるみで努力を続けているのだそうである。玉がボール、筆がペン、それで玉筆倶楽部。そういうことだと思うが、実によく今井の意図するところを汲み取ってくれたと感心する。
かいより2
(隗よりはじめよ ボールペンで書きまくる2)

 とにかく書いて書いて書きまくって、今井が普段の授業で語っているように「半年でボールペン30本をカラにしよう」「そのために、1週間で1本のボールペンがカラになるほど書きまくろう」、つまり「素振り1000本」と同じ発想の地道な努力の輪を広げているのだ。校舎としても生徒数が倍増したし、一人一人の成績もどんどん上昇している。これからも攻撃的に1円玉貯金を継続して、校舎全体で遠慮なく上を目指したい。そういうお礼のお手紙である。
 うにゃ。早稲田OBとしては早慶戦の敗戦は二日経過してもまだ悔しいし、普通なら断腸の思いで、学生たちと新宿に残念会の2次会3次会に出かけたいところ。しかし、一昨日はおそらく慶応の選手たちの集中力と迫力が嬉しくて、むしろ「残念」という気持ちになれなかった。甲子園優勝投手を2人も3人も揃えたエリート集団を、真っ向からねじ伏せるほどの恐るべき迫力が、「素振り1000本」や「ボールペン1週1本=半年30本」から生まれるのなら、それこそ今井君の方針と同じことだからである。
福島
(東進・福島県福島市「玉筆倶楽部」からのお手紙)

 おお、それに比較して、民主党政権のテイタラクは目に余る。鳩山どんの代表辞任なんか、シロートの目にも前日からすっかり見えていた。あれだけ見え見えなのに、「両院議員総会」で「なんで?」「ええっ」という驚きの声が上がったというのだから、いくら何でも寝ぼけすぎだ。
 記者会見さえ開く勇気がなくて、記者会見で厳しいことを言われたらイヤだから、家来の1年生議員で埋め尽くされた安全な場所で、親分子分が何度も固い握手を交わしてごまかして終わりにする。司会者までもが、ちょっと声を詰まらせてみせ、目に涙を浮かべてみせる。うにゃにゃ、高校の生徒総会のほうがよっぽどキリッとしているぐらいだ。
 そうやってごまかしたクセに、2日後には新しい代表=首相を決めてしまおうという。それって、明日のことである。しっかりした選挙戦を行って政策論争をすべきところなのに、一国の首相をマトモな候補者選びもせず(前日なのに「対抗馬探し」って、なーに?)、党内の都合と力関係だけで、2日足らずで決めてしまおう、明日にはサッサと決めちゃおう。このダラシなさはいったい何なのか。
 「表紙だけ代えて♡人気取りするのは♡前政権の悪習♡」と、公共放送の電波を通じてせせら笑っていた路チュー・細野副幹事長の責任も追及しない。ほんの8ヶ月前の選挙であれほど批判していた「表紙だけ代えて」をそのまま自分たちの戦術に取り入れて、恥じる気配もゼロ、副幹事長の立場の重大さも、彼らの念頭にはないのである。
おまもり
(使い切ったボールペンの束。「地道な努力をオマモリに」のイメージ)

 首相が辞任すれば、副首相も同じように責任を取ってしかるべきなのに、そのどこまでも眠たげな目の副首相が真っ先に後継候補に名乗りを上げる。サブとして献身的に支えるべきだった首相を一人ぼっちに放置して、辞任発表のわずか3~4時間後には「アタシがやりますか?」と名乗り出るようなヒトに、重い政権の責任を担いきれるとはとても思えない。ただでさえ、財務大臣として為替に不用意に「口先介入」を繰り返し、経済音痴をさらけ出すのがコワかったのか、最後は全く表に出てこなかった御仁である。
 一夜が明けて、マスコミも学者の皆さんも、相変わらず寝ぼけた発言をしている。北海道大学の山口教授は「自民以上に自民だった」。そんなことは選ぶ前からわかっていたはずで、田中角栄派幹部と民社党系や社民連系を中心とする労働組合が(野合とは言わないまでも)くっついて出来たのが民主党であることを、まさか知らなかったはずではあるまい。
 「政治は、やっぱり形容詞ではなくて動詞でやるものかも」、これは朝日新聞「天声人語」。「友愛」じゃだめだというのだが、それもむしろ大昔からの常識にすぎず、「一度民主にやらせてみたら」と国民を煽った張本人が、今ごろ頭を掻きながら持ち出す話ではない。
 クマどんとしては、今回の鳩山政権崩壊に学ぶべき大切なことがあると考える。「何を学ぶべきか」は明日の記事で書くが(というわけで明日に続きます)、進退という意味では潔かった鳩山どんを、「国民が聞く耳持たなくなった」は余りにヒドいとしても、これ以上あんまり責めるのはヤメにしようではないか。
 それよりも動詞や形容詞以上に「副詞節・副詞句こそ重要なのだ」(明日詳述)を学べたことに大いに感謝したいと思う。いまとりあえず責めるべきなのは、「自民以上に自民党的」な手法で、平気で明日首班指名されるつもりの現副首相である。

1E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du Pré
:BEETHOVEN/PIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 1/9
2E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du Pré
:BEETHOVEN/PIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS 2/9
3E(Cd) Amalia Rodrigues:SUPERNOW
6G(Rr) タキトゥス/国原吉之助:年代記(下):岩波文庫
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