Tue 100413 サエズリは続く 様々なアマチ 天地真理 佐藤圭子先生(仮名)天知茂 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Tue 100413 サエズリは続く 様々なアマチ 天地真理 佐藤圭子先生(仮名)天知茂

  昨日の続きでますますサエズリは絶好調になるから、読者諸君は覚悟を決めてほしい。サエズリだから短い、ツブヤキだから140行、そういう先入観がケシカランので、このさい、腹をすえた今井君は2000字のツブヤキ、30分のサエズリ、そういう規格外の挙にうって出ようと決意してしまった。
 さて、そこで一切遠慮せずに昨日の続きに入っていく。昨日は「天地総子」について書いたが、今井君の世代の大多数は「アマチ」なら、誰が何と言っても「天地真理」であるらしい。ただ、今井君の幼少期、「NHK以外を見るのは罪悪である」という田舎独特の道徳が今井家にはあって、かつ当時「天地真理」はなかなかNHKに出演しなかったから、その実像を目撃したのは人生で1度だけ(2度だけかもしれない)である。
 もちろんそれは「紅白歌合戦」である。今井君の家で、唯一「歌番組」をみんなで見るのを許されるのが、大晦日の紅白歌合戦。偉そうに「許す」のは、もちろん家長である父の今井三千雄。それも渋々というか、考えられるかぎり不承不承に許可するので、もしそこに春日八郎とか三橋美智也が出ていなければ、紅白さえも見てはならないことになってしまう。つまり「子供タレント優先」で、渋い正統派演歌歌手が出演していない番組は見るに値しない、ということなのであった。
 当時の今井君としても、15歳や16歳の子供タレントが妙なビラビラの衣装で歌い踊る姿を別に見たいわけではないから、見られなくても全然かまわない。しかし、同級生たちが昼休みの教室で顔を紅潮させて語りあうタレントの姿を、せめて1年に1回だけ目撃して、同級生の会話に現れるタレントたちの実像を把握しておきたいとは思っていた。
入ればこっちのもの1
(入ってしまえば、こっちのものだ 1)

 で、「天地真理」というお姉サンであるが、中3のクラス有志で初詣に出かける直前、「紅白歌合戦」で見たのがおそらく最初で最後である。おやまあ、ずいぶんモッタリしたヒトである。声も、歌も、動きも、視線も、ぜんぶ異様にモッタリしている。「虹の向こうは、晴れなのかしら、あんなたの街ぬおー、あんのっ、あったっり」という歌詞を、モワモワというよりブワブワ歌う。あえてよく言えばたいへん個性的であるが、モワモワ&モッタリの個性をプラスに評価するのは、まだ幼かった今井君には難しいことだった。
 しかも彼女は、中3の担任だった佐藤圭子先生(仮名)に変に似ていて、そのせいでひどくキモイ思いをさせられた。その直後、「ゆく年くる年」も早々に切り上げて、「高校入試で失敗しませんように」と出かけた深夜のクラス(3年4組)の初詣に、佐藤圭子先生は一緒についていらっしゃった。それが、ありゃりゃ、さっきの天地真理姉さんに似ているのだ。
 「担任の先生とアイドルが似ている」などという状況は、中3男子なら「ゲロ。」の一言で済ませてしまうか、「ヤラレタゼ」と喚いて町内1周走ってこなければ、気持ち悪くて眠れないか、どちらかである。この場合「アイドルと似た担任の先生」なら、問題はないのだ。それは少しぐらい嬉しいかもしれないし、どこか教室の片隅で先生のファンクラブぐらい結成されるだろう。
 しかし「アイドルを初めてみたら、担任の先生と似ていた」という順番は大問題であって、あの佐藤圭子先生がミニスカートで登場したり、あの佐藤圭子先生が「秘密のアッコちゃん」のカッコで登場したり、あの佐藤圭子先生がいきなりモワモワブワブワした声で「あんなたの街ぬおー、あんのっ、あったっり」と歌いはじめたり、そういうことことを想像してしまうと、「ゲロ。」「ヤラレタゼ」「チョーキモクネ?」と叫びながら豪雨の中を疾走しなければ、とても済まされるものではない。中2中3男子とは、そのような存在である。
入ればこっちのもの2
(入ってしまえば、こっちのものだ 2)

 というわけで、今井君にとっての「最重要アマチ」は(なんだそりゃ)、天地総子でも天地真理でもなくて、天知茂である。アマチなのに「天地」じゃなくて「天知」であるところが、おお、ニクいじゃないか。「非情のライセンス」に「明智小五郎」である。眉間に異常に深い縦ジワが入って、今にもパカッと真っ二つに割れてしまいそうなオジサンだ。
 そのたいへん渋い中年オジサンを、「いつパカッと割れるのかな」と思いながら、実にマジメに見たものである。「NHK以外は不道徳」の家庭で育った今井君だから、大学生になって一人暮らしをするまで、そんな下らない番組は見られなかった。そのぶん、まさに「人生を取り返すぞ」というようなリベンジの執念をもって、下宿していた千葉県松戸市の「松和荘」で真っ昼間(Tue090505~Thu090528の「松和荘時代」を参照)、シューカツをサボったり、ゼミをサボったり、電気料金や電話料金の支払いをサボったり、とにかくなんでもいいからマトモな行動の全てをサボって、「Gメン75」みたいなドラマの再放送に見入ったものである。
入ればこっちのもの3
(入ってしまえば、こっちのものだ 3)

 二谷英明、神山繁、丹波哲郎、若林豪、倉田保昭、そういうヒトたちとナジミになったのはみんな「再放送」である。その中でも、「アクション俳優」というサブタイトルつきの倉田保昭とは、15年前の1997年3月、思いがけない再会をした。代ゼミ移籍を機会に埼玉県鷲宮町から下北沢の借家に引っ越した時、引っ越していった代沢4丁目(Fri 100402参照)で、茶沢通りをはさんで今井君の借家とほとんど真向かいのあたりに「倉田プロモーション」という看板があり、そこが倉田保昭の事務所兼ジムだったのである。
 今はどうかわからないが、たくさんの少年たちが防具を抱えてトレーニングに集まっていたものだ。このあたりはそういうジムにちょうどいいのか、三軒茶屋方面にすぐ近くの太子堂には魔裟斗のジム、下北沢から電車で2つ目の梅ヶ丘には吉田秀彦のジム、ジムジムジムジム、何だかジムだらけである。あんまりジムジムうるさいから、代沢はヤメにして代々木上原に引っ越した(もちろんそんなことはない)。もう7年も前になる。

1E(Cd) Baumann:MOZART/THE 4 HORN CONCERTOS
2E(Cd) Solti & Wiener:MOZART/GROßE MESSE
3E(Cd) Rilling:MOZART/REQUIEM
4E(Cd) Jochum & Bavarian Radio:MOZART/THE CORONATION MASS
5E(Cd) Kremer:MOZART/VIOLINKONZERTE Nos. 2 & 3
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