Mon 100412 ありがとうの語源は「ありがたき幸せ」だけか 三波伸介 天地総子 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 100412 ありがとうの語源は「ありがたき幸せ」だけか 三波伸介 天地総子

 「さえずり」や「つぶやき」はクマどんにはどうやら無理であるらしい、それがこの2日間の実験でハッキリわかったわけであるが、せっかくトライしてきたのだから最後にもうoneサエズリかtwo サエズリズしておくことにする。
ニャゴを包む
(今日もまた、ニャゴを包んで遊ぶ)

 さえずっておきたいのは、まず「ありがとう」の語源である。「何を今さら下らんことを言ってるんだ。『ありがとう』の語源なんて、『有り難うぞんじます』に決まってるだろ」という厳しい怒りの気持ちはわかる。確かに、時代劇を見ていれば「ありがたき幸せ」「ありがとう存じまする」とチョンマゲのおサムライがそこいら中で連発している。「有り難し」とは「存在することがなかなか難しいぐらいのご親切である」「存在すると考えることも困難な、たいへんなご親切だ」「そう考えてあなたに感謝する」である。
 でも、あんまり当たり前だと、かえって誰もチャンと検証しないものである。今井カニ蔵くんはまもなくリスボンに旅立つので、日々ポルトガル語の勉強に励んでいるのであるが、ポルトガル語で「ありがとう」は「Obrigado」、発音はオブリガードゥ。英語のobligate「義務づける」「束縛される」と語源は同じで、英語でもbe obligatedは「ありがたく思う」である。「あなたに対して感謝の気持ちをもつ義務があると感じている」ということである。「感謝しなければならない状況に束縛されている」でもいい。
ニャゴを包む2
(そろそろ、包み紙が気に入らない)

 このポルトガル語のObrigadoの発音が、ドキッとするほど「ありがとう」に似ている。後半の「リガードゥ」にアクセントがあって、前半「オブリ」は接頭辞のように軽く発音する。で、アクセントのある「リガードゥ」の前に弱い「あ」をくっつければ「あリガードゥ」である。うにゃにゃ、音はホントにそっくりだ。リスボンが舞台の映画Lisbon Storyを見ながらウワバミ君が5度もドキッとしたところをみると、発音の類似はタダゴトではない。近いうちにもう2本ポルトガル映画を見る予定でいるが、1本あたり5ドキッとして、2本見ればもう10回ぐらいはこの類似にドキッとするに違いない。
 カステラでも何でも、「語源がポルトガル語」という単語は日本にたくさんあるはず。少なくともクマどんは小学生のころにそう叩き込まれた。ならば「ありがとう」だって、「ありがたき幸せに存じまする、で明白だ」と言って開き直ってしまわずに、だれか閑人をもって任じているようなヒトが、長崎とか堺とか博多とか、南蛮貿易の記録のある日本のどこかで、文献でも探してきてくれんかのう。
 もっとも、ワシはイヤじゃ。「骨折り損のくたびれ儲けは、オバケだってきっとイヤだったんでしょう」とは、映画「スリーピー・ホロウ」の原作「ねむりあな」の一節。オバケがイヤな骨折り損は、クマもウワバミもやっぱりイヤである。
包まれたシッポ
(包まれても、意地でもはみ出すシッポ)

 もう1つ、さえずっておく。さっきフジテレビを見ていたら(HEY!HEY!HEY!であるが)、30代後半の三波伸介のフィルムが出てきた。1970年代後半のフィルムだが、おお、「お笑いオンステージ」「減点パパ」の三波伸介である。当時「ジャリタレ」と呼ばれた15~18歳のアイドルに猫なで声で話しかける姿はちょっと気色悪いものがあったが、それは井上順でも芳村真理(本名:大伴稲♡おおともいね♡)でも同じこと。今井君と同じ世代のジャリタレに裏声で話しかけるのは当時の定番だったのだから、まあ問題ない。
 「お笑いオンステージ」「減点パパ」と言えば、天地総子(あまちふさこ)の歌うテーマ曲が有名。昨年11月の早稲田祭に出演した際にみんなに聞いてもらおうと思っていたのだが、盛り上がりすぎて時間がなくなり、涙を飲んであきらめた。「子は子、子の子はマゴ、子の子の子はヒマゴ」とあまりにも当たり前のことを言ったあとで「マゴのお手々は、マゴの手ぇー」と、おそらくギャグのつもりなのだろう「とぼけた声」で歌うのである。
 このギャグは「素晴らしく面白い」ということになっていたらしく、「マゴの手ぇー、えーえええー、えーえええー」とエラく長く引っぱるのも、今で言えば「ムカつく」もいいところ。ぜひ若い世代の諸君にこの楽しいムカつきを体験してほしい。今井君は偶然そのCDを手にいれた。YouTubeで見つかればヨシ、さもなければどこかの大学の学園祭で聞かせてあげたいと思っている。
包み紙で眠る
(包み紙の上で安心して眠る)

 「天地総子」というキャラクターもまた当時のNHK独特のキャラクターであった。だって諸君、「天地を総合するぞ」という相当張り切った芸名である。よその民放なら、おそらく1分ももたないような平凡なタレントなのだが、何故かNHKでは売れっ子で、人気番組「連想ゲーム」の紅組キャプテン。ロミ山田、坪内ミキ子、田崎潤、EHエリック、その他NHKだけでしか見られないキャラクターというのは、当時少なくなかったものである。
 今井君たちの世代で、「アマチ」で「天地総子」を思い出すヒトは、広い日本中にまず今井君だけ、世界でも今井君だけ、今井君以外にいるとすれば、おそらく天地総子自身であるが、それも果たしてどうか、はなはだ心もとない。映画AMERICAN BEAUTYの中で、ケビン・スペイシー演ずるサエない広告代理店社員が「I would forget me(私だって、私を忘れちゃうぐらいです)」と発言するが、天地総子も同じようなものかもしれない。同じアマチで、天地真理とはどうしても勝負にならないのである。そのことについては、明日のブログで誰にもマネできないほど長々とさえずろうと思う。

1E(Cd) Solti & Chicago:BRAHMS/SYMPHONY No.1
2E(Cd) Solti & Chicago:BRAHMS/SYMPHONY No.2
3E(Cd) Solti & Chicago:BRAHMS/SYMPHONY No.3
4E(Cd) Solti & Chicago:BRAHMS/SYMPHONY No.4
5E(Cd) Menuhin:BRAHMS/SEXTET FOR STRINGS No.1 & No.2
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