Mon 100329 南浦和での講演会 昔の馴染みの懐かしい店たち ゴールは20年以上先だ | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 100329 南浦和での講演会 昔の馴染みの懐かしい店たち ゴールは20年以上先だ

 さて、2ヶ月続いた講演会ラッシュがようやく全て終了したことでもあり、別の大きな話題に移る前に、まだ記録していない3つの講演会について、チャンと記録しておかなければならない。3つとも首都圏の東進の校舎での開催であって、移動に付随する話題がそれほどたくさんあるわけではないが、しっかり書いておかないとさすがの今井どんでも忘却のかなたに消えてしまう。
 3月20日、南浦和。19時開始、21時終了、出席者約150人。南浦和にはむかし住んでいたこともあって、土地勘も抜群。以前書いたことがあるかもしれない、いや、おそらく絶対書いたことがあるが、電通を辞めた後しばらくアルバイト気分で働いていた塾で、何と南浦和校の校長を勤めていたほどである。
 南浦和校校長とは言っても、受験英語なんて10年も離れていたのだ、すっかり忘れている。それでも高校3年の英語を担当し、当時ベストセラーだった山口俊治「英文法講義の実況中継」(語学春秋社)をマネして、誰にでもわかりやすい授業を心がけた。高3英語のクラスが2つあって、当時の今井が担当したのはあまり優秀でないほうのクラス。優秀なほうのクラスは河合塾とカケモチの先生にお任せし、校長の責任として、優秀でない諸君を優秀にするために奮闘した。
 このときの奮闘の経験がその後の予備校講師生活にどれほど役立ったか、言葉では言えないほどである。若い先生方はとかく優秀なクラスばかり担当したがるのであるが、「英語は苦手」「サッパリわからない」とソッポを向いている生徒を相手に、まずこちらを向かせ、ニッコリさせ、「英語って面白いじゃね?」と思わせ、「この調子なら上のクラスの連中に負けるはずはない」と闘志を湧き上がらせ、実際にどんどん追い抜いていく姿を見るのは胸のすく思いである。
 大手予備校なら別のこと、小さな塾に助けを求めてやってくる生徒には圧倒的にこのタイプが多い。彼ら&彼女らが、どう教えたらニッコリしたか。どう説明したらうなずいたか。どう話したら少なくとも前向きにはなったか。そういう記憶は、メモしたり大切に記録したりしなくても、記憶の中にイヤでも強烈に残るものである。若い先生方は、大手予備校で派手なことに夢中になるのも結構だが、必ずカケモチで小さな予備校のできないクラスを相手にまず四苦八苦すべきである。
南浦和1
(南浦和講演会)

 当時の南浦和には、馴染みになった店もたくさんあった。コーヒーの「はこだて」と「コロラド」。「中華料理」ということになっているが実際はただの定食屋だった「味一番」。太い一本揚げのトンカツが旨かった「とん太」。東大大学院博士課程の男と早稲田大学院博士課程の男、日本の学界を背負っていきそうだった2人の男と連日深夜までヘベレケになっていた「鴻酔亭(うすいてい)」。このあたりは忘れられない店である。
 他にも、昼食を毎日買っていたパン屋「ウェストン」。塾内で対立していたイヤなヤツら「反校長派」の溜まり場だった「庄屋」。とりたてて言うべきことの見つからないごく普通の寿司屋「亀井鮨」。評判は高いから入り口まで行ってみて、「何だか無意味に高そうだ」と恐ろしくなって退散する「鴨上撰」。この十数年の間に、その多くがなくなってしまった。講演が始まる前に駅前をうろついてみたが、昔の面影があまりないのが寂しかった。
南浦和2
(南浦和でも語りまくるクマどん)

 春の天候不順はもうあの頃から始まっていて、生温い強風の吹き荒れる一日であった。前日の巣鴨講演会で「群馬大学医学部に現役合格した生徒が、あした南浦和に挨拶に行くかもしれません」と言われて楽しみにしていたが、彼はおそらく入学準備で忙しくなったのだろう、南浦和には姿を見せなかった。
 それはそれでいい。クマどんは、合格した後いつまでも受験時代の思い出に耽っているより、さっさと次のステップで全力を尽くすほうが好きである。まして、合格したのが医学部であるなら、素晴らしい医師になる努力をすぐにでも始めたほうがいい。大学での成功不成功は、合格発表から入学式までの1ヶ月をどう過ごすかで半分決まってしまっていると言っていいほどである。「ついにゴールだ」と思ってスピードを緩めるのは、失敗や挫折に直結する。「ゴールなんか、20年も30年も先までありはしないのだ」と、青年にはそれを肝に銘じてほしいぐらいである。
南浦和3
(語るウワバミ)

 南浦和は校舎の規模が大きいから、今でも昔ながらの大教室がある。河合塾や駿台の大教室みたいな、20世紀独特の古めかしい大教室である。詰め込めば200名入る大教室だから、150名だと空席が少し目立ってしまうけれども、ガラガラの春期講習とは別物の素晴らしい熱気が90分継続する素晴らしい公開授業になった。内容については、すでに2ヶ月にわたって何度も実施してきた「Aタイプ」。特記事項とするべき事件もなく、鮮やかに最後まで突っ走ることができた。
 ウワバミ将軍は、例年南浦和での講演が多くて、実はつい半年前にもお邪魔したばかりである(Mon 091005参照)。次の講演ラッシュは5月下旬から7月中旬に来るが、この校舎でも他の校舎でも、ぜひ父母対象の教育講演会も実施したい。というか、どうも今井君は「父母対象」が一番得意らしいのだ。授業でも生徒対象の講演でもあれほど巧みに盛り上げる今井君が「一番得意」と豪語するのだ。どれほど自信があるか、容易にわかろうというものである。

1E(Cd) Karajan & Berliner:BACH/MATTHÄUS-PASSION 2/3
2E(Cd) Karajan & Berliner:BACH/MATTHÄUS-PASSION 3/3
3E(Cd) Harnoncourt:BACH/WEIHNACHTSORATORIUM 1/2
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