Wed 100324 3月19日巣鴨講演会 秋田高校から東京大学16名合格 母校復活は嬉しい | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Wed 100324 3月19日巣鴨講演会 秋田高校から東京大学16名合格 母校復活は嬉しい

 3月19日、巣鴨で講演会。姫路、倉敷と回って、巣鴨には18時前にチャンと到着できた。19時スタート、21時終了、出席者90名強い。東進の巣鴨校は巣鴨駅から徒歩3分ぐらい、巣鴨駅前のメインストリートに面してはいるが、あまり目立たない雑居ビルのワンフロアである。
 「巣鴨駅前のメインストリート」と言えば聞こえはいいが、もともと巣鴨は「おばあちゃんの原宿」。赤いパンツをはけば健康で長生きできると信じて、その赤いパンツなるものを求めて埼玉や千葉からおばあちゃん連が大挙して訪れる。街の側でも需要には供給で応じる経済の基本通りに、赤いパンツを種々取り揃えておばあちゃん軍団を迎え撃つ。そういう街である。
巣鴨1
(巣鴨での講演会 1)

 広いメインストリートは薄暗く、同じような6~7階建ての雑居ビルが林立し、東進のはいった雑居ビルもやっぱり目立たない。目立たない雑居ビルが南に向かってどこまでも黒々と続き、このまま歩いていれば気づかないうちにお隣の千石の駅に着きそうだ。
 あれれ、東進が見つからない、どうも道に迷ったようだ。それとも「本厚木の厚木校」(Thu 100218参照)と同じように、いつの間にか別のビルに移転しちゃったのかもしれない。ちょっと不安になったころ、薄暗いビルの3階だか4階だかの窓に見慣れた緑色の看板が見え「東大445名」の合格実績がボンヤリ夜空に浮かび出て、やっとのことで東進ハイスクール巣鴨校を発見する。
 なお、「東大445名」だったのはあくまで前期試験の段階であって、その後に後期試験の結果も出て合計461名だったか462名だったかになった。浪人生の合格者を入れずに、あくまで現役生だけで足し算してこの実績はやはり大したものである。何でもかんでも「東大東大」「医学部医学部」と超難関大学の合格実績だけ連呼するのはどうかと思うが、まあそれが予備校というものだし、他の予備校もマスコミも高校も、みんな「東大…名」には目の色を変えるのだから仕方がないだろう。
巣鴨2
(巣鴨での講演会 2)

 今井君の母校、秋田県立秋田高校もこの春の大躍進でマスコミの注目を少しだけ浴びている。在籍300名で東京大学16名合格、うち現役生10名。京都大学や東北大学や北海道大学など、東大以外の「旧帝国大学」にも80名近くが合格している。東大と足し算すれば約100名。おお、名門復活である。首都圏の有名進学校にも簡単には負けない実績である。「サンデー毎日」4月18日号では、地方公立名門校復活の代表例として、都立日比谷高校や西高校とともに取り上げられている。確かに、東北大学に現役50名合格はなかなかのものだろう。
 大いに先輩風を吹かせるわけであるが、秋田高校卒業生としては、久しぶりに嬉しい後輩諸君の活躍である。この10年20年、秋田県についてあまり明るいニュースを聞かなかった。秋田新幹線は途中から後ろ向きに走る始末。夏の高校野球は12年間連続して初戦敗退。かつて全国に名を轟かせたバスケの能代工も、ラグビーの秋田工も、サッカーの秋田商も、全国大会では鳴かず飛ばず。自殺率トップ。畠山鈴香事件。頼みの石井浩郎は参議院選挙に出馬するらしいが、どうもマスコミの反応は芳しくない。
 文部科学省の全国学力テストの成績で「全国トップ」ではあっても、「小学生で全国1位、中学生で全国3位、でも大学受験ではほとんどビリ」のような言われかたをする。「10歳で神童、15歳で才子、20歳過ぎればただのヒト」。大昔からあるそういう笑い話と同じネタにされても仕方のない状況が続いていた。
 確かに、秋田高校の大学合格実績はこの20年、卒業生として毎年ガッカリさせられる状況が続いていた。「東大合格2名」などという惨憺たる年もあった。他県の名門には完全に水をあけられ、同じ秋田県の横手高校に追い抜かれそうになることもあった。甲子園での活躍も大昔のこと。大正4年準優勝、昭和40年ベスト4、でも最後に秋田高校が勝ったのは1990年の北嵯峨高校戦。そのあと何度か出場したが、初戦敗退が続いているのである。
 別にそんなことでブツブツ言っても仕方ないし、「どうでもいいだろ」といえば確かにどうでもいいのかもしれないが、やはり愛校精神とか愛郷精神とか、そういうものは強烈に残っている。久しぶりに「東京大学16名」とか「旧帝国大学に100名近くが合格」とか「地方公立名門高校が復活」とか、少なくとも秋田高校の卒業生や在校生にとって嬉しいニュースであることには間違いない。
 カニ蔵くんは、2月上旬に秋田で講演会をやってきたばかりである。200名もの出席者があって、父母の皆さんも多数参加して今井の話の趣旨に大いに賛同していただいたばかりである(Sun 100124参照)。「今日をキッカケに秋田が少しでも復活したら嬉しいのだが」と叫んで、生徒たちより父母の皆さんが大きく大きく全身でうなずいてくれたのが心強かった。そのころにはもう今年の入試は終わりかけていたのだから、「今井の講演が結果に現れた」などという甘い話とは全然違うのだが、嬉しいことに変わりはない。秋田の東進の塾長先生やスタッフの皆さんと、祝杯をあげに出かけたいところである。
秋田
(深夜の秋田、2010年2月)

 さて、巣鴨であるが、校舎周辺に国立や私立の超有名高校が林立しているせいもあって、とても優秀な生徒が多い。逆にそのぶん「まだ早い」「まだ慌てることはない」とのんびり構えている暢気な生徒も少なくない。「春休みにのんびり春期講習を受けて予備校選びをしよう」などという発想はすでに10年も遅れていて、実際には高2の秋にスタートしなければ逆転するのが難しいと考えなければならない。あの日はすでに3月下旬を迎えようとしていて、ホンキになる最後のチャンスといって間違いない時期だったのである。
巣鴨3
(巣鴨での講演会 3)

 だから今井君の役割は、とにかく早くホンキになるように説くこと。こういう場合にあまり「爆笑の連続」では困るのだろうが、実際には間違いなく爆笑の連続で、しかも「早くホンキになるように説く」というメイン部分もキチンとこなせたはずである。講演会ラッシュも最終盤ということで、公開授業の内容について特に新しく書くべきことはないが、大成功だったことは間違いない。校舎スタッフの皆さんに大いに感謝する。

1E(Cd) Festival International de Sofia:PROKOFIEV/IVAN LE TERRIBLE
2E(Cd) Schüchter:ROSSINI/DER BARBIER VON SEVILLA
3E(Cd) Cohen:L’HOMME ARMÉ
6D(DMv) THE NEGOTIATOR
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