Thu 100304 3月9日、広島で講演会 雪で飛行機が止まっても、今井は必ずたどり着く | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 100304 3月9日、広島で講演会 雪で飛行機が止まっても、今井は必ずたどり着く

 3月9日、広島で講演会。8日午前までは長崎にいたわけだから、長崎にもう1泊して9日午前中に広島に移動するのでもよかったし、8日のうちに長崎から広島に入っていわゆる「先乗り」してもよかった。
 しかし、ここは会社の担当者の顔を立てて、もらったチケットのスケジュール通り、8日午後にいったん東京に戻り、9日昼頃の飛行機で東京から広島に移動するルートにした。おお、何とバカ正直なんだ。これじゃ、羽田空港で生活しているようなものじゃないか。しかし、会社の言う通りに行動する従順きわまりないところも、たまにはちょっと見せておきたいと考えたのである。
 しかし、9日の朝起きてみると、NHKニュースで「広島県地方で大雪」のニュースをやっている。「広島県三次市で10cmの積雪」というのである。こういうとき、「たった10cmの積雪で大雪とは大袈裟な!!」とか言って大威張りしているようではシロートである。秋田県や北海道の人間にとっては小雪程度でも、広島や高松や松山の人にとって10cmはたいへんな雪である。
広島1
(広島/五日市講演会 1)

 小雪、というと小雪の例の顔がビエラやディーガやSK-Ⅱとともに眼前に迫ってくるのであるが、だいたいどうして彼女が「小雪」なのかよくわからない。あんまり小雪っぽくないような気がするが、今日これから広島で講演会のある人間にとっては、今日の小雪はなかなか由々しき事態である。
 もっとも、広島と福岡は意外にたくさん雪が降る地域であって、住民が積雪に不慣れということはない。しかしおそらく鉄道は遅れるだろうし、飛行機の離発着にも大きな支障が生じるだろう。特に広島空港は、中国山地の真っただ中。「三次市で大雪」なら、広島空港は確実にマヒするのである。
 そもそもどうしてあんな因果な山の中に広島空港を造ったのか、それが謎であって、もし広島のインフラ整備をホンキで考えたのなら、広島市中心部からクルマで高速道路を1時間も飛ばさなければならない山奥に空港を新設することはありえなかったはずだ。東京から広島に行くとして、新幹線なら4時間。飛行機なら1時間半。勝負にならないほど飛行機が有利なのは間違いないが、羽田空港まで30分、広島空港から広島中心部まで1時間、これで有利さは相殺されてしまう。
広島2
(広島/五日市講演会 2)

 この大雪で、間違いなく止まるのは飛行機である。中国山地のど真ん中では、滑走路から雪は取り除いても、雲なり霧なり靄なりのせいで離発着不能になる可能性がきわめて高い。羽田を飛び立ったまではよかったが、「広島に着陸できない」→「羽田に引き返す」or「大阪空港に着陸する」or「福岡空港に着陸する」の類いの結果になる可能性も大きい。
 講演会場に150人近くの熱心な受講生が待っている人間にとっては、それでは何にもならないので、午前8時の段階で「三次市で10cmの積雪」をニュースで目撃した以上、「飛行機は直ちにキャンセル、新幹線に変更、万が一新幹線が動かない場合は途中から在来線利用ででも、何としても講演会開始予定時間に間に合う時間帯に東京を出発」ということになる。
 以上の情報を一気に今井君の頭脳にインプットすると、「講演会開始19時」→「代々木上原発、午前10時」という結論が直ちに導かれる。積雪による新幹線の遅れや、新幹線が動かない場合の在来線利用、在来線も止まってやむを得ず福山あたりからタクシー利用、その他全ての情報が、今井乗りテツ男の頭脳の中で一気に処理されるのである。
 こうして、11時、品川駅で「焼き肉弁当」の赤い包みをぶら下げたクマどんが広島行きの新幹線に乗り込むころ、会社からケータイに電話がかかって「広島行きの飛行機が今日は飛んでいない、善後策を話し合いたい」ということになった。「心配いりません、すでに新幹線に乗って移動中です」と答えると、電話の向こうで驚きと安堵の溜め息が漏れるのがわかった。
広島3
(開始1時間前の講演会場。今日もまた結婚式場である)

 広島着15時すぎ。途中、福山~広島間で積雪のため徐行運転し、新幹線の広島到着が7分遅れたけれども、7分なら何の支障も生じない。広島駅前はミゾレ。すぐにタクシーに乗って、宿泊先のANAクラウンプラザホテルに入り、講演会場に向かうまでの1時間ほどをのんびり過ごした。結局、最終的にはもともと予定していた飛行機は飛んだのであるが、とにかく安全第一。150人もの生徒たちを待たせておいて、飛ぶか飛ばないか「運を天に任せる」ようなことをするワケにはいかないのである。
 講演は広島市西区の五日市駅前。19時開始、20時半終了、出席者140名。実は、事前にもらっていたレポートでは(おそらく入力ミスか何かで)「出席予定者53名」になっていて、「そりゃまた珍しく小規模な公開授業だ。アットホームに、丁寧に育てている校舎なんだろうな」と考えていた。「五日市」という地名を見て、東京の青梅の奥の武蔵五日市だと勘違いしていたぐらいだから、53名という予定人数にも何ら違和感はなかったし、少人数なら少人数でそれが最初からわかっていれば別に構わない、ごく丁寧な講演をするだけのことである。
 ところが、実際には140名もの生徒が集まってくれた。この逆のケースは寂しすぎるor悲しすぎるが、53名だと思っていて140名もの受講生が集まってくれているのは、まさに嬉しさ爆発である。外はまだミゾレ模様だというのに、ホントによく集まってくれた。こういうことなら、飛行機を新幹線に振り替えて、予定よりはるかに早く自宅を出てきたとしても、何の疲れも感じない。大いに盛り上がって(盛り上がっても、いろいろな人に迷惑がかかるから決して延長はしないが)、広島での2年ぶりの講演会は大成功になった。
宴のあと
(広島、宴のあと)

 終了後、広島の繁華街に戻って、恒例のお食事会。今井カニ蔵くんの大好きな、ごく庶民的な居酒屋を選んでいただいて、焼きガキ、小イワシ、その他代ゼミ時代から大好きな広島の旨いものをたくさん食べ、大好きな広島の賀茂鶴をぬる燗で大いに飲んで、今日の成功を祝した。最後に出た太巻きのお寿司が特に旨かった。