Mon 091123 ラグビー早慶戦について 高田馬場「一休」で早稲田祭の打ち上げ | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 091123 ラグビー早慶戦について 高田馬場「一休」で早稲田祭の打ち上げ

 よく晴れて、久しぶりに夕方まで暖かかった。午後はラグビー早慶戦を観る。ここまで両校全勝だから、「勝った方が優勝」という最高のシチュエーション。明治大学に元気がないのは寂しいが、それでも秩父宮が満員になって、2万5千人近い観衆が集まったのは素晴らしいことである。昨年はおかしなルール変更があってラグビーがちっとも楽しくなくなっていたが(昨年のWed 081126参照)、今年もまたルール改正があって、結局元通りに戻ることになった。昨年の変更では「モールをひき倒してもOK」だったのが、再び「モールをひき倒すのはペナルティ」に戻ったり、その他ほとんどすべてが07年以前に戻ったのである。


 こう毎年毎年ルールが変わったのでは、たまらないのは選手たちである。今日も後半の勝負どころで、慶応は早稲田のモールを故意に崩すプレーを連発、レフェリーのお小言をもらった(これ以上モール・コラプシングを繰り返すと認定トライになりますよ、の類い)。早稲田SO山中のトライで同点に追いつかれたのがその直後であることを考えると、レフェリーの一言が「意地でも早稲田を止めてやる」という集中力に微妙に影響した可能性が高い。

 

2017
(高田馬場「一休」で、学生諸君と早稲田祭打ち上げ)


 昨年のルール変更のせいで、ラグビーに退屈なキック合戦が増えてしまったことは、前述のWed 081126でも指摘した通り。フォワードが痛い思いをしながら悪戦苦闘の末に前進しなくても、お互いに長いキックを蹴りあって、相手のキックミスかノックオンを誘発して前進する方がラクである。相手のダイレクトタッチでもかまわない。長いキックが多くなれば、キャッチに不慣れな選手にキャッチングを任せるのは危険だから、フルバックはいつでも最後尾から動けない。フルバックが自在な動きをして、ライン参加その他思わぬ場所に突然顔を出すからプレーに幅も出るし、観ている方にも「あれれ、こんなところにいた!!」という嬉しい驚きが多くなるのだが、残念ながら昨年からはそういう面白さは消えてしまった。


 慶応の最初のトライは、早稲田のSO村田のダイレクトタッチで一気に早稲田陣内に入り込んだことが遠因。前半の早稲田のトライは、慶応フルバックのキャッチミスがすべて。早稲田の長過ぎたハイパントをイージーに処理しようとして、フェアキャッチに失敗、ボールを大きく左にそらしてしまった彼の表情が全てを物語っていた。


 こういうことを考えると、早稲田はFB田辺の前半での負傷退場が痛い。プレースキックは坂井の代役が上手くハマって、田辺の不在の大きさを感じさせなかったが、FBの位置に入ることになった中浜にとって、キャッチングのプレッシャーがどれほど大きかったか、想像以上のものだったに違いない。


 後半の勝負どころで何度も中浜にボールが渡ったけれども、トップスピードで受けとる決定的な場面はほとんど見られず、悪く言えば「寸詰まり」。あっという間にディフェンスに捕まり続けたのは、おそらく攻撃よりも守備へのプレッシャーが重くのしかかっていたせいであって、新聞の解説記事が書きまくる「慶応伝統の炎のタックルが早稲田自慢のバックスに突き刺さり、その足を完全に止めた」などという単純な話ではないのである。そんな、テンプレートみたいなことしか書けないなら、スポーツ記者を廃業した方がいい。

 

2018
(宴のあと)


 さて、そういうことをいろいろ考えつつ、19時、高田馬場に向かう。なぜ高田馬場なのかといえば、早稲田の学生諸君と「早稲田祭の打ち上げ」という予定になっていたからである。早いもので、「早稲田祭・超満員御礼」からはすでに2週間以上が経過したのであるが、肝腎の打ち上げがまだ済んでいなかった。11月7日、終了直後には学生諸君は後片付けその他で忙しく、今井自身はごくごく内輪だけの打ち上げを楽しんだのだが(Mon 091116参照)、学生諸君と健闘を讃えあう場を、いまだに作っていなかった。

 

2019
(宴のあと 2)


 場所は高田馬場「一休」である。19時40分到着。すでに学生諸君は集まっていて、盛大な拍手で迎えてもらった。出席者35名、今井も入れれば36名。大いに元気で結構なことだが、さっきのラグビーで早稲田が勝てなかった(20–20で引き分け)こともあって、今井どんの心は沈みがちであった。


「そもそも、前半3分でPGを狙いにいくなんて、あれがそもそものケチのつきはじめ。早稲田ラグビーらしく、どんどんトライを狙っていくべきであった。PGで3点ネライなど、早稲田がぜんぜんダメだった1990年代に戻ったかのような、情けない気弱さである」
「その点、最後の20分間、『PGで差を詰める』というセコい選択をしなかったのは立派。あの時点でトライにこだわって勝利を逃したことについて、ジクジク責める人がいるだろうが、それはラグビーを知らない証拠。たとえ同点に終わっても、早稲田がひたすら攻めまくり、慶応がひたすらディフェンスに集中した20分の攻防は、おそらく早慶戦の歴史に残る感動的なシーンであった」
というわけで、高田馬場「一休」での36人の打ち上げは、ラグビー早慶戦の反省会のようにして始まったのである。

 
2020
(打ち上げ会場は、早稲田予備校のお隣だった)


 ただし、学生諸君が(特に1~2年生諸君が)あまりラグビー早慶戦に関心を示さないのには、少なからず違和感があった。それどころか、23日の早稲田大学は授業日になっていて(おそらくインフルエンザ騒動のせいだろう)、早慶戦観戦に秩父宮を訪れたのは、今日の35名中、わずか5名だけだったのだという。えっ、それ本当ですか? 今井君は、とても信じられないのである。


 昔の早稲田の諸君なら、授業なんか実施したって、そんなものに見向きもせずに、みんなで堂々と秩父宮を埋め尽くしたものである。教授だって、「23日に授業やったって、どうせ教室はガラガラだから」と諦め顔で、平気で休講にしたものだ。いや、実際には教授たちも、授業をするよりラグビーが見たい気持ちの方が遥かに強くて、「お前たち、ゼミになんか来るなよ」とゼミ生にコッソリ欠席を命じるような、そういうお茶目で素敵なオジサンばかりだったものである。

1E(Cd) Wand & Berliner:SCHUBERT/SYMPHONY No.8 & No.9 2/2
2E(Cd) Alban Berg:SCHUBERT/STRING QUARTETS 12 & 15
3E(Cd) Richter & Borodin Quartet:SCHUBERT/”TROUT” “WANDERER”
4E(Cd) Menuhin:SCHUBERT/SYMPHONY No.1 & No.4
5E(Cd) Menuhin:SCHUBERT/SYMPHONY No.2 & No.6
8D(DvMv) BODY HEAT
total m40 y1579 d3822