Sat 091017 楽しいANAプレミアムシート 「赤ワイン3本」のオジサン3バカ大将 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sat 091017 楽しいANAプレミアムシート 「赤ワイン3本」のオジサン3バカ大将

 熊本講演会翌日の15日は快晴で、11時熊本発のANAで帰京。プレミアムシート、席は2Cである。札幌便や福岡便だとプレミアムシートが8列あって広々としているのだが、熊本便は前方2列だけ。各列5席だから、たった10人分しか設定がない。こりゃ何でも少なすぎるだろうし、狭すぎるだろう。政治家なりセレブなりが乗り込んでくれば、彼ら彼女らのSPつきで、それだけで満員になってしまう。せめてもう1列か2列、プラス10席ぐらい多く設定すべきなのではないか、今井君はそう感じるのである。


 今井君は精神年齢→小学生並みのアホorコドモだから、飛行機は「窓側」が大好き。飛行機に乗ったら、離陸から着陸までずっと外を見ていたい方である。高層ビルだの、教会の鐘楼だの、宮殿の塔だの、そういうものに高いお金を払ってやたら感動し、「絶景だ、絶景だ」「心打たれる」とか絶叫して涙ぐんでいるくせに、飛行機に乗ると外も見ずにスポーツ新聞やゴシップ雑誌に読みふける人々を、私は理解できない。飛行機からの眺めこそ、前世紀までの全人類が夢にまで見て、決して経験できなかった究極の絶景のはずなのである。ホントは、ヨーロッパまで12時間だって、クマどんは外を見て過ごしたいぐらいだ。


 それなのに、熊本便のプレミアム窓側シートは1A/1K/2A/2K、合計4席だけである。私は通路側の2C。しかも今日は快晴で、阿蘇も、瀬戸内海も、淡路島も、知多&渥美半島も、全て一望のもと、地図帳を見るように鮮やかに見えたはず。お隣の2A席を占領した70歳過ぎのおじいちゃんは、スポーツ新聞でお笑いタレントのゴシップに読みふけった後は、あんなにいいスーツを着ているくせに、ダラしなく大口を開けて居眠りである。おお、クソぉ、大いに不満であるが、不満のぶつけようもない。


 もっとも、記憶をたどれば、ほんの3~4年前までは、今の2列と同じスペースに3列だったように思う。あの頃は足元が狭くて、足置きがついていてもほとんど無意味だった。その同じスペースを2列に減らしてラクチンにしてくれたなら、まあ、あまり文句は言えないかもしれない。

 

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(豪快に笑いとばす)


 やがてお弁当の時間になって、こういう不満は一気に解消されることになった。プレミアムシートのお楽しみは、正午をまたいで飛ぶ便で出されるお弁当。空港で売っている「空弁」より、もうワンランク上の、分量も味も文句なしのお弁当である。お酒も何でも揃っている。一般席だと「ビール500円」とかセコいことを言って煩雑な小銭のやりとりになるのだが、プレミアムシートなら、全ての酒が0円。おお、無料である。JALの「クラスJ」なんか、紙コップに半分のお茶を無造作にジャッと注いで差し出すだけ、そのサービスをANAと比較すると、まあ人気のないのも「ムベなるかな」である。


 ところが、せっかくお酒が何でも揃っているのに、それを注文する客は少ない。何を気取ってるんだ? どんどん飲めばいいのに、「冷たいお茶でいいです」「コーヒーでいいです」「スープでいいです」という遠慮がちな客ばかり。思うに、「…でいいです」とは、言い方がたいへん失礼である。CAに遠慮でもしているのか、カッコいいところでも見せたいのか、「昼からお酒なんか飲むのは、ダラしないと思います」「そんなことをするのは、クマぐらいでしょ?」「酒なんか飲むと、CAに嫌われるかもしれません」みたいな、気取ったヤツらばかりなのだ。

 

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(アゴがはずれかける)


 今井君は、往路はもちろん講演会前だから我慢して「お茶でいいです」にするけれども、講演会からの帰路ならば、たとえ一人でも、たとえ孤立しても、たとえ冷たい視線を浴びても、意地でもお酒を注文する。別に、雛人形かコケシみたいなメイクのCAなんかに嫌われたって、痛くも痒くもない。オジサマたち、そんな油だらけand /orポマードだらけの頭で、ヒゲもつるつるに剃ったりして、そんなにCAに気に入られたいの? 下らん、余りに下らん。だいたい、赤ワインぐらい飲んであげないと、お弁当に失礼ではないか。「スープください」って、あなた、お弁当にはもともと味噌汁サービスですが、知らなかったでしょ。ま、これから仕事なんじゃ、仕方ないですけど、何だか寂しいねぇ。


 ところが、今回の熊本からの帰路は、2A/2C/2Eと横に並んだ3人組が、残らず大きな声で赤ワインを注文。プレミアムにはBやDの席はないからACEが並ぶのだが、まさにACEの名にふさわしい豪快な3人組である。3人とも、5分もかからずに赤ワイン1本カラにして、2本目を声をそろえて要求。CAもキップのいいオネエサンで、ニヤニヤ笑いつつ片手に3本持って登場するのだった。

 

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(たまにはオジサンくさい顔をして眠る)


 2Cの私をはさんで、2Aの居眠りおじいちゃん、通路を挟んで2Eのこれもまた70過ぎの話し好きなおじいちゃん、この3人が「赤ワイン3バカ大将」であることが判明したのである。おお、飲むは飲むは。3人とも、2本目でさえ、何の遠慮もない。70歳がらみのオジーチャン2人に挟まれて、今井グマなんか、完全に「小僧っ子」ないし「若輩者」。「若いのに、それしか飲めんのか」「ダラしないのお、うぉっほっほぉ!!」と叱られているような、世にも珍しい光景である。


 10分後、さすがの今井君も「まさか」と叫びそうになったのだが、3人揃って「もう1本」。3本目である。CAもほとんどふきだしそうで、お弁当を片付けた後も、まだ飲むかまだ飲むかと、ニコニコして何度でも回ってくる。もう大島の上空で飛行機が旋回して、もうすぐ着陸態勢に入る頃になって、「もう一本ずつご用意いたしましょうか?」と来た。驚くなかれ「ずつ」である。3バカ大将ともにふき出しつつ、2Eが代表して「もうこれで結構」。2Aと2Cの仲間たちに視線を投げて「よろしいですな?」と念を押すのだった。これでこそ、カッコいい大人である。窓側の席は取れなかったが、素晴らしい帰路になった。

 

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(おなかが全快するまで、大人しく寝ている)


 なお、心配してくれるヒトも少なくないようなので、ニャゴロワのおなかの具合について一言つけ加えておく。経過は良好である。注射も立派に我慢したし、おクスリも頑張って飲んでいる。おかげで、状況は次第に改善。おなかはしっかりしてきたし、だんだん元気も出てきたようである。

1E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 4/10
2E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 5/10
3E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 6/10
4E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 7/10
5E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 8/10
6E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 9/10
9D(DvMv) AMERICAN GANGSTER
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