Sat 100206 北千住講演会 千代田線、うるさすぎる車内放送 絶好調、東進「公開授業」 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sat 100206 北千住講演会 千代田線、うるさすぎる車内放送 絶好調、東進「公開授業」

 2月15日月曜日は北千住で講演会であった。「北千住」ということになれば、話はどこまでも穏やかに進行するので、代々木上原から千代田線に乗りさえすれば、もう激しい事件は何一つ起こらない。代々木上原始発の電車、前から2両目、一番前の3人席が今井君の定番で、そのまた一番端に座って固まって読書に励んでいれば、40分ほどで北千住まで自動的に運んでくれる。
 異常にしつこい車内放送に悩まされ、読書を妨害されるのもまたいつもと同じである。代々木上原発車と同時に「お待たせいたしました」で始まる車内放送は、北千住で降りるまで日本語&英語とりまぜて、一瞬たりとも止むことがない。収録された女性アニメ声の日本語が終わると、同じく収録されたアメリカ人のお姉サンの太い声が続き、まもなく駅に接近すると「足もとにお気をつけ下さい、ホームと電車の間が広く開いております。出口は、右側です」のまたまたアニメ声。続いてアメリカ人お姉サンの低音英語。
 ドアが開きながら「ピンポン、ピンポン」とチャイムが車内に響き、ドアが開くと、今度は駅のホームの収録放送で「表参道、表参道です。銀座線、半蔵門線はお乗り換えです」。続いて人間の生放送で「すわ、一大事」とでもいうように「表参道、表参道でーす。銀座線と半蔵門線はお乗り換えでーす」「降りるからが済みましてからご乗車ください」。だんだん声が切迫してきて、「まもなくドアが閉まりまーす。駆け込み乗車は危険ですからおヤメくださーい」。

(北千住講演会、開始直後)

 わざわざ「危険ですから」という、あまりにも当たり前の理由がくっつくことに感動していると、「お客様にお知らせいたしまーす。後続電車が遅れているため、当駅で1分少々停車いたしまーす」。ホームの放送に続き、車内放送も入って「ええー、お客様にお知らせいたします。ええー、後続電車が少々遅れております。当駅で時間調整を行います。お急ぎのところ、まことに恐れ入ります。1分少々停車いたします」。
 放送が終わるころ、その「1分少々」なるものが終わり、またホームが物々しくなってきて「まもなくドアがしまりまーす。駆け込み乗車はおヤメくださーい」「ドア、閉まりまーす」。で、ホームの遥か遠くのほうで車掌さんが吹く笛が「ぴぴーっ」。オルゴール音が「ピンポン、ピンポン、ピンポン」。ホームで「お下がりください、電車が発車しておりまーす」。すぐに車内放送が入って「お待たせいたしました、この電車は、常磐線直通、地下鉄千代田線、我孫子行きです」から始まるアニメ声。
 おお、コイツら一体何をそんなに大騒ぎしてるんだ? 要するに電車が一駅進むだけなのだが、次から次へと新発明があって、収録女性アニメ声、収録アメリカお姉サン、オルゴール、生放送、笛、ありとあらゆる新発明が満載された結果、こりゃとても「ただ単に電車に乗ってるだけ」とは思えない、まさに世界を揺るがす大事件のどまんなかを走り抜けているような錯覚に陥り、もちろん読書は全く進まない。北千住まで40分もかかって、たった10ページ。頭の中は駅と車内の騒音にほぼ完全に支配されるのである。

(北千住講演会、次第に盛り上がるクマどん)

 講演会はいつもの通り、実に安定した大成功を続けていて、北千住でも出席者130名弱。冷たい雨が降り、雨は強風で時に横なぐりになる悪天候にもかかわらず、予定していた130名弱の生徒たちが、遅刻もほとんどなく130名弱ちゃんと集まって、2時間近い公開授業をちゃんと受講して、きわめて満足そうに帰っていった。
 特に首都圏の講演会は好調。絶好調と言ってもいい。この2~3年、出席者数が急増していて、今井君が出かけていくほぼすべての校舎で「定員ギリギリ」を確保してくれる。「公開授業」なのであるから、本当は生徒たちにはノートをとるための机が必要なのだが、「椅子だけでも構わないから出席したい」という生徒諸君が増えたので、会場から机をすべて撤去して椅子だけにしてでも、希望者全員に受講してもらうという状態である。

(北千住講演会、ますます盛り上がるカニ蔵くん)

 5年前に東進に移籍してきた当初は、なかなかこういうふうにはいかなかった。机と椅子をキチンとセットしても空きスペースが発生し、出席者25名とか30名とか、そういう寂しい公開授業も少なくなくて、ガッカリしながら話し、ガッカリしながら終わり、ガッカリしながら帰ったことも多い。何度も担当者と話し合って、どうすれば出席者がもっと増えて、話すほうも聞くほうも本当に充実感を味わえるだろうかと真剣に考えた。
 4年前だったか5年前だったか、公開授業にはちょっと苦い記憶があるので、ついでにここで白状しておく。どこの校舎だったかは言わないでおくが、授業の開始直前に控え室の外の廊下で生徒たち数人が「公開授業なんて、出たって意味なくネ?」「無意味な講演会になるらしいぜえ、どうせ雑談と宣伝だろ?」と大声で話しているのを聞きつけ、今井どんは激怒したのである。「普段からこういう指導をしているのか?」と担当者に質問し、激怒してその場で帰るフリまでしてみせた。まあ、今井自身に焦りもあったし、校舎側にも少しの焦りと、焦りを遥かに上回る大きなあきらめがあったのかもしれない。

(北千住講演会、もう止まらないチューネンおやじ)

 しかし今や完全に立ち直って「定員ギリギリ」を常に確保。それどころか「もう溢れそう」「これ以上生徒が来たらどうしよう」「外部会場を借りるしかなさそうだ」という校舎が増えた。小さな駅前でも100名を超えるのがスタンダードになって、会場に収容できるかできないか、むしろそっちを心配するほどになったのえある。各校舎の責任者・担当者の長い努力のタマモノであって、2時間ホントに楽しく過ごせるし、生徒たちの充実度・満足度も昔とは比較にならないほどになっている(はずだ)。
 受験生で、まだ参加したことのない人がいたら是非来てみるべきであるし、1度パパやママにも覗いてみることを勧めてほしい。今井の講演で一番顔を真っ赤にして笑っているのは実はお母さまたちであり、お父さまたちの苦虫を踏みつぶしたようなむずかしい顔も、5分も経過しないうちにどんどん崩れて、ホントに久しぶりに心の底から楽しかったという顔に変わっていく。高校の先生がたにも、中学の先生がたにも、時間が空くようであればぜひ参加していただきたいと願っている。

1E(Cd) Solti & Chicago:BRAHMS/SYMPHONY No.3
2E(Cd) Haydon Trio Eisenstadt:JOSEPH HAYDN:SCOTTISH SONGS(7)
3E(Cd) Billy Joel Greatest Hits 1/2
6D(Pl) 第5回 千作・千之丞の会:狂言「福の神」「二人袴」「武悪」:国立能楽堂
total m36 y282 d4383