Tue 100126 これこれ菅さん、起きなさい 美しいセーシュンの記憶 どうして石井浩郎? | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Tue 100126 これこれ菅さん、起きなさい 美しいセーシュンの記憶 どうして石井浩郎?

 2月12日、秋田のホテルで朝から金萬をつまみながら(すみません、毎度お馴染み「前回の続き」でございます)、しばらく国会中継を眺めることになった。それにしても、国会での閣僚の居眠りはどうにかならないものか。ハッキリ言えるのは、閣僚の居眠りは自民党の時代よりずっとひどくなったということである。政権交代して、納税者が見せつけられてウンザリしていることは、金権政治も、不動産屋政治も、ママのお小遣い政治も、確かにその通りであるが、なによりもテレビ中継で一目瞭然の「閣僚居眠り国会」である。
 12日の国会中継で一番面白かったのが、自民党・与謝野氏に居眠りを指摘された菅直人副総理の顔である。マスコミ報道は与謝野氏の「子分に配るカネ」云々の発言のほうに飛びつたようだが、そのあたりが彼らのセンスの悪さ。「政治姿勢についてお尋ねしたい。国会の論戦で目立つのは、閣僚の居眠りばかり。居眠りから醒めたと思ったら、携帯ばかりいじってる」という指摘の方が、ずっと面白かった。

(金萬くんたちの集合写真 1)

 中継していたNHKのカメラマンの機転は、他のテレビ各社と比較して群を抜いていた。与謝野氏の「居眠り閣僚ばっかりだ」発言と同時に、画面いっぱいにズームで映し出されたのは、菅直人財務大臣のきまり悪そうな顔。明らかに今の指摘に驚いて慌てて目を醒したのである。
 その気だるそうな目、どぎまぎしてふてくされた小学生男子の顔。宿題を忘れ、先生に叱られ、「昨日は弟が病気で」とウソをつき、「アレ、管クンに弟いたっけ?」という女子の一言でウソが全部ばれ、クラス委員のメッキが全て剥がされた瞬間の表情。彼の顔のアップは5秒以上続いて、「いいかげんなこと言うな」という民主党議員の罵声とヤジがこの上なくバカバカしく聞こえるほど、画面が全てを語っていた。
 ま、予算審議の場で、これほどの財務大臣の居眠りは前代未聞。総理が「脱税じゃん」「平成の脱税王」と集中砲火を浴びている隣りで、本来なら身を挺して総理を守るべき副総理が、デカい口を開けて正体不明という言語道断のていたらく。その一部始終を画面で伝えたNHKカメラマンの見事な手腕を讃えずにはいられない。

(金萬くんたちの集合写真 2)

 要するに、万年野党として文句を言い粗探しをするのは得意でも、実際の政権運営となると余りにもコマ不足。居眠り大臣に税金を使われる側としては、不本意ながら意地けた不平不満をいだかざるを得ない。
 実をいえば、菅直人氏には悪くない思い出がある。今井どんがまだ学部生だったむかしむかし大むかし、市民運動のホープとして彼の人気は高く、学部生の雑談のなかで「菅直人に投票しようではないか」という話が盛り上がったことが記憶の片隅に残っているのだ。早稲田の大隈通りに面した喫茶店「エトランゼ」、そのさきの喫茶店「フランセ」、文学部近くの「ル・プティ・ニ」、今考えれば古くさくてダサくてバカバカしいが、そういう学部生の溜まり場で、司法試験受験組の友人たちが「市民運動のリーダーで、30代半ばの若さ。菅直人って知ってるか?」と、嬉しそうに囁きあっていたのである。
 あの時の同級生のうちの一人は、学部3年で司法試験に合格。その後、弁護士、国連、ロンドン大学、名古屋大学を経て、今は東京大学教授。専門は「平和構築論」。うおうお、優秀な友人である。うお、なつかしい、うおうお、美しい青春である。今井君はどうやらイチ予備校講師までで終わりそうな気配が濃厚だが、それでも菅直人という名前にはそういう美しく暖かい記憶が絡まってくる。ネットの世界で「いねむり大臣」とか盛んに揶揄されているようだが、それでは困るのだ。
 ところが、今井君は大の判官びいきである。北の湖、曙、福田康夫、朝青龍、彼らの日々の苦渋に涙が流れそうになる今井君は、「リーダー不足」と批判され支持率低下に悩む鳩山首相が可哀想でならない。半年前には満面の笑顔だったのに、もうあんなに泣きそうな顔で、こともあろうに「平成の脱税王」だなんて、可哀想でならない。テレビに映る顔が何だか「金萬」そっくりにさえ見えてくる、すると金萬がマズそうに見えて、とても食べられないのである。

(金萬、総理と副総理)

 彼には、起死回生の方法が存在するのだ。明日の閣議でも、予算委員会の場でもいい。得意の言い回しで、「国会での居眠りは、もうヤメようではありませんかあー、みなさん」と閣僚全員に訴えかけるのだ。予算委員会の場でもかまわない。「居眠りするために政権交代したのではありません。真剣な議論を国民は注視しています。閣僚の居眠りは、厳に慎んでいこうではありませんかあー、みなさん」と発言するべきときである。それで十分、野党の諸君の拍手ばかりでなく、国民の大喝采も期待できるというものだ。
 それどころか、厳しい表情で右隣の菅直人氏を直視し、「財務相として、副総理として、居眠りが目立つと指摘されるのは、たとえ実際には居眠りしていなくても、それだけで品格を云々されるに値するのではないか。居眠りと疑われるような行動と、指摘されたときのダラしないニヤニヤ笑いは、謹んでいこうではありませんかあー、管さん」とキチンと指摘すればいい。副総理とは、そういう姿を国民にさらしてはならないし、指摘されただけで十分辞任に値する立場なのである。
 ま、カニ蔵なんかが味方しても一円の得にもならないだろうが、同じ考えの国民は多いはず。リーダーシップなど、もともとその程度のことであって、もしそういう首相なら、我々にはこぞって支援する気持ちがまだいくらかは残っているのである。

(金萬30個入りのパッケージ)

 一方の自民党は個人的スキャンダルの追及にこだわりすぎ。正確には「ヘタクソな追及をダラダラ続けすぎ」。「ヘタのダラダラ」は戦術として最悪である。悲しいことに、これでは追及すれば追及するほど、国民のsympathyは激減していく。次の参議院選挙で、秋田県から石井浩郎を擁立するらしいが、10年前のパ・リーグの打点王、いまはなき「近鉄・いてまえ打線」の4番、元あみん/今村孝子のダンナが、政治の世界でどれほど活躍できるのか、「石井浩郎は政治の打点王です」と言えることになるかどうか、完全に不明。要するに、どうして石井浩郎が自民党候補なのか、サッパリ分からない。
 もっとも、石井は秋田高校の後輩、早稲田大学の後輩である。応援するにヤブサカではない。自分より遥かに知名度の高い後輩のことを考えたとき、イチ予備校講師の先輩はいったいどんな顔をしていればいいのか、見当もつかない。居眠りを指摘された直後の苦りきった菅直人の口に、金萬でも一個つっこんであげれば、そういうミジメな先輩の顔になるのではないかと考えて、何だかイヤな気分になった。

1E(Cd) Barenboim:MENDELSSOHN/LIEDER OHNE WORTE 1/2
2E(Cd) Barenboim:MENDELSSOHN/LIEDER OHNE WORTE 2/2
3E(Cd) Barenboim:MENDELSSOHN/LIEDER OHNE WORTE 1/2
6D(DMv) MINORITY REPORT
total m216 y216 d4317

あくまで参考どすけど...:『お山の杉の子』「これこれ杉の子起きなさい」(http://www.youtube.com/watch?v=O9ZAqgdrN3A