Sun 100117 1ヶ月経過して、まだ「2日目」の旅行記 少しは進めなければならない | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sun 100117 1ヶ月経過して、まだ「2日目」の旅行記 少しは進めなければならない

 昨年12月の東ヨーロッパ旅行について書き始めたのが12月18日付のブログ。今日でちょうど1ヶ月が経過することになるわけだが、旅行記は一向に進展せずに、旅行記上の今井君はいまだに旅行の2日目に停車中、まるでパンタグラフ事故で運転を見合わせた新幹線のような有り様である。こういうのをプラス評価してくれるヒトは少ないかもしれないが、「微に入り、細をうがつ」ばかりでなく、過去にとび、未来に遊び、半過去/点過去/線過去/近過去/大過去/複合過去、語学の時間に聞きかじったことのあるかぎりの、ありとあらゆる過去時制を利用して、過去の記憶を書きまくる。
 そういう書き方に苛立って「長文すぎて読む気がしない」「だらだら続いて全然前に進まない」「旅行記なんか興味はない」「興味のあるのは受験の話、それ以外は意味わかんね」という読者ももちろん出てくるけれども、驚いたことに「熱狂的なファン」というのもチラホラ現れる。「チラホラ」などという副詞はあくまで遠慮して使っているのであって、新宿や六本木や大阪の梅田をフラフラ歩いていて突然呼び止められ、「大ファンです」「握手してください」などということも頻繁に起こる。
 つい最近まで、こういう声をかけてくれるのは「むかし代ゼミで授業を受けてました」「東進でいま受講しています」という、授業で獲得したファンばかりだったのだが、この半年余り「ブログ毎日読んでます」という人が声をかけてくれることが少なくなくなった。ブログ全体がtwitterに押され気味でたいへん旗色が悪い中、こういう声をかけてもらえると嬉しさもまたひとしおである。

(凍えそうだったグロリエッテ)

 しかし、そういうファンの声に気をよくして、旅行記をこのまま余りに進展しないまま続行させていいかどうか、自分でも24時間に1回ぐらいの割合で悩むのである。悩みは3~5秒ぐらいクマどんを苦しめ、呻吟させ、嵐のようにあっという間に去っていく。
 12月16日、ウィーンでの2日目、シェーンブルン宮殿の入り口に地下鉄でたどり着いたところまでは書いた。しかし、あれからもう10日が経過する。吹雪模様のシェーンブルンで、今井君も読者の皆様も立ち尽くしたままコチコチに凍りついていきそうである。
 そこで、臨時停車はいい加減にして、少しは先に進むことにしたい。シェーンブルン本体とそこから徒歩で15分ばかり丘を上がったグロリエッテについては、すでにブログ内の写真で全てを語ったはずである。丘の上で、降りしきる雪の遥か向こうにぼんやり浮かぶウィーン街とシュテファン寺院の幻想的な風景に感動はしたものの、強くなる一方の吹雪に辟易してすぐに丘を降りることにした。

(遠足の小学生でいっぱいのクリスマス市)

 丘を降りれば、またまたそこには賑やかなクリスマス市が広がっていて、オーストリア人の小学生集団(おそらく遠足の最中なのだ)に混じって、さっそくグリューワインで温まった。もちろん、小学生集団のためには温かいパンチやチョコレートがいくらでも並んでいて、こんなに毎日毎日遠足ばかり楽しんでいるヨーロッパの子供たちは、ホントに幸せである。
 しかし、ホットワインを飲んでも飲んでも、飲み終わった端からまたすぐに寒さに襲われる。吐く息がヒゲにあたって水滴になり、水滴はすぐに凍りつく。どれほど寒いのか、秋田出身の今井どんにも見当がつかない。寒さに震えながら、地下鉄に乗って国立オペラ座の前に戻ってくると、そこにはまたまたグリューワインの屋台があって、どの屋台もこんな時間からワインをがぶ飲みしている怪しいオジサンや怪しいお姉サンで繁盛している。もちろん、一番怪しい東洋人としてその輪に加わらないのは反則なので、ここで「また一杯やるかね」ということになる。

(クリスマス市のクマどん)

 そうこうしているうちに午後3時。日が翳って寒さが増してくると、もう「そろそろホテルに戻るかね」である。ええっ、もう帰っちゃうの? 美術館とかは? オペラとかは? 行かないの? そんなんでいいのお? おお、自分で自分が信じられない。あまりに、あまりに、ダラしない、ダラしなすぎる。だって、飲んで寝るだけの日々じゃんか。
 しかし、そんなことを言ったら、ダラしないのは今井君だけではなくて、クリスマス市の人たちも、遠足の子供たちも、屋台で賑やかに騒いでいた人たちも、みんなダラしないのである。みんなひたすらグリューワインで暖まりながら、ゆっくりゆっくり近づくクリスマスの足音を満喫しているので、それをダラしないと言って非難するのはおかしいのだ。

(観光客向けのクリスマス市、ウィーン市庁舎前で)

 異常なほど勤勉なのは日本人の団体旅行客だけである。「美術館を満喫!!」「名物料理を満喫!!!」「オペラを満喫!!!」「トラムを体験!!」「憧れの5つ星にご一泊!!!」、そうやって早朝から深夜までビックリマークだらけの2~3日を過ごし、疾風怒濤のように「一路帰国の途へ!!」ということになる。その短い間も、大袈裟な治安情報が心配で顔を真っ青にしながらのシュトルム・ウント・ドランク。暢気で怠惰なクマどんとしては、出来ればそういう疾風怒濤に加わらず、「怠け者!!」の罵声を浴びても、全くの知らんぷりをしてゴマかしていたいのである。

(よそゆきのクリスマス市、ウィーン市庁舎前)

 クリスマス市にも、「地元のヒト用」と「観光客用」の2種類があるようである。地元のヒト用は飲食物中心で、焼きぐり、グリューワイン、パンチ、ホットポテト、飲食のための小さなテーブルもたくさん置かれ、ま、たいへん気楽な雰囲気。屋台の飾りつけもあんまり気張っていなくて、毎年の使い回しなのが何となくわかる。
 一方、「観光客用」はちょっとヨソイキの雰囲気で、屋台も豪華。飲食物の割合がぐっと下がり、酔っ払いはいないし、飲食用のテーブルもない。ウィーンなら、市役所前の一番規模の大きいクリスマス市がそれ。近くの広場には大型のツアーバスが十数台停車し、日本人・中国人・韓国人の集団が異様なほど目につき、まるで東アジア共同体のお祭りのような雰囲気なのであった。

1E(Cd) Incognito:BENEATH THE SURFACE
2E(Cd) Incognito:100°AND RISING
3E(Cd) Sheila E.:SEX CYMBAL
4E(Cd) Sheila E.:SHEILA E.
7D(DMv) AMELIE
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