Mon 090622 またまた熊を食べにいく ダチョウ倶楽部と隣り合った新幹線の記憶 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 090622 またまた熊を食べにいく ダチョウ倶楽部と隣り合った新幹線の記憶

 南九州については集中豪雨の予報がチラホラ入ってくるが、西日本全体としては雨不足らしい。クマさんは悲しくなって、「ではまた熊でも食べにいくか」と決意する。雨不足がつらいのは、食物連鎖の頂点である熊も同じはず、ならば西日本の雨乞いも兼ねて、熊を食べ、熊を生け贄に捧げて、神に雨を祈り、早明浦ダムの元村役場が水の下に姿を消してくれることを祈ろうではないか。そう決意したクマさんは、21日18時、夕暮れを期して、再び西麻布「またぎ」に姿を現した。夕方の東京は、梅雨の雨がもう1週間も止まずに降り続け、たまに日光が降り注げば、日光の熱が分厚い雲の中に閉じ込められて蒸し暑さがつのる。まるで地球温暖化を模型で説明しているかのような有り様である。

 

1418
(密やかな生き方)


 情報によれば、この店は「テレビや雑誌の取材拒否の店」。それなのにフジテレビだか何だかの無礼な取材班が押し掛けて、「取材拒否の店」として番組で紹介したのだという。入り口の看板に薄いモザイクをかけて見えないようにしたということだが、それでもやはり怪しからん、おお、怪しからん。そういう番組の制作は、山の神、熊、イノシシ、鹿、キジ、そういう生き物全てに対する侮辱である。前回このブログに書いた時にも、道案内をいい加減にゴマかして、滅多なことでは見つからないように書いたのだが、テレビなんかに出て大勢の人間が大挙して熊を食べに訪れるようでは困るのだ。


 しかも、その番組の収録でこの店を訪れたというタレントが「ダチョウ倶楽部」の寺門ジモンだという情報を入手。こういう人選も熊やイノシシが哀れである。何だか「普通でない食べ物、おっかない食べ物を芸人に食べさせて、その様子をみんなで嘲笑する」という番組の作り方。言わば「ゲテモノ」扱いの作り方なのだ。熊だって、キジだって、獣はみんな孤高と言っていい生き方を貫いている。孤独とともに生きる高貴な獣が、「ゲテモノ扱い」「変なもの扱い」で肉を食われる言われはないのだ。

 

1419
(のびのび生きる 1)


 悪いクセでここから話がそれていく。昔むかし、6年前だったと思うが、クマさんは代ゼミの夏期講習で岡山を訪れた時、帰りの新幹線でこのダチョウ倶楽部の3人と同席したことがある。あれは8月の半ば、グリーン車で私の隣りに座ったのが寺門だった。彼らが乗り込んできたのは姫路だったが、さすが猛暑の夏である。猛暑の中、山陽地方のどこかでつらい営業をこなした後だったのだろう。乗り込んできた時に可哀想なほど汗臭かったのを記憶している。


 私自身、岡山でのつらい仕事の直後である。代ゼミ岡山校には、夏期講習で「1日に5コマ分まとめて授業する」という異常な形の授業でしか訪れたことがない。本来5日かけてこなす授業の5日分を1日でこなすなどというのが、マトモな授業であるはずはない。朝9時スタート、夕方17時終了、その間講師も生徒も同じ顔ぶれで、1冊の分厚いテキスト(例の附録だらけの恐ろしく分厚いヤツ、あれで殴れば熊だって平気ではないだろう)を最初から最後までこなすのだ。おお、明らかに無理のある企画である。


 終了時には生徒たちは疲労困憊、すでに立ち上がる気力もない。それどころか、昼を過ぎる頃から、すでに目を開いていることさえ困難。申し込みで盛り上がる5月の下旬に、後先を考えずに勢いで申し込んではみたものの、いざ始まってみれば「何でこんなつらいの申し込んじゃったんだ」という後悔ばかりが残る。画面でしか見たことのない講師のナマの姿が見たければ、昼休みにでも講師室に押しかけて「サインください」と声をかければ、それで済んだことなのだ。


 講師だって、そんな生徒たちを相手にのべ8時間近く話しつづけるのは苦痛以外のものではない。普段出講しなかった校舎、仙台・柏・京都・大阪南・神戸・広島・博多などで夏期講習をやるときはいつもこの形式だったのだが、どこも同じようにつらかった。岡山については、前の晩に宿泊したグランヴィア岡山からずっと、幸せな記憶はあまりない。あの日も、8時間の授業を終えてダチョウ倶楽部と出会い、そのまま東京までグリーン車に4人並んで腰を下ろして、お互い「何だかイヤだな」と考えながら3時間も4時間も過ごしたのである。そんなことまで思い出した。

 

1420
(のびのび生きる 2)


 その寺門ジモンなるおカタが、この西麻布「またぎ」の取材に選ばれて、熊の肉を食べ、熊の肉にはあまりいい顔をせずに、その代わりに「すいとん」だか何だかをやたらに絶賛して帰ったのだという。まあテレビ局の意向に沿ったのだろうが、それにしてもこの店で熊を食べたうえで、絶賛したのが「すいとん」というのでは最悪である。おお、何もわかっていない。芸人は仕方ないとして、何もわかっていないのはテレビ局のスタッフである。この店で喰らうべきは、カタくてカタくてアゴが外れそうになるほどカタい熊の肉。熊の肉以外に絶賛すべきものがあったとしても、それはまず食物連鎖の頂点、神である熊の肉を絶賛した後にすべきなのだ。番組の中で、店のマスターも「よほどスイトンが気に入ったらしいですね」と呆れていたとのことである。

1E(Cd) Oortmerssen
  :HISTORICAL ORGAN AT THE WAALSE KERK IN AMSTERDAM
2E(Cd) Philip Cave:PHILIPPE ROGIER/MAGNIFICAT
3E(Cd) Savall:ALFONS V EL MAGNÀNIM/
    EL CANCIONERO DE MONTECASSINO 1/2
4E(Cd) Savall:ALFONS V EL MAGNÀNIM/
    EL CANCIONERO DE MONTECASSINO 2/2
5E(Cd) RUSSIAN MEDIEVAL CHANT
8D(DvMv) HAVOC
11D(DvMv) PROOF
total m128 y1014 d3257