Wed 100106 1月24日、熊谷で講演会 移籍直後の講師は強烈なほど緊張している | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Wed 100106 1月24日、熊谷で講演会 移籍直後の講師は強烈なほど緊張している

 1月24日、埼玉県熊谷市で講演会。熊谷は2年ぶりである。日曜日だから、講演開始は平日より早い。東京駅から長野新幹線に乗って、15時には熊谷に着いた。よく晴れた1日だったが、季節風が吹いて気温は上がらず、強い季節風のおかげで上越の山々が遠くに白く光っていた。
 講演開始は17時で、ちょっと時間の余裕があったから、東進スタッフからいろいろ状況を聞いて過ごした。熊谷は、懐かしい。2005年3月、代ゼミから東進に移籍して最初の講演会が熊谷だった。2月3月と40日もヨーロッパをブラブラしてきて、帰国直後に熊谷・吉祥寺・松山で講演会が連続した。今思えば、たいへんな緊張だった。2月上旬に「C組」1学期分をすべて収録して、東進の吉祥寺スタジオにはもう慣れたつもりでいたが、講演会で生徒たちと直接顔を合わせるのは初めて。コケが生えるほどのベテランでも、移籍直後の生授業は、ヒトが想像する以上に緊張するものである。

(熊谷での講演会、開始直後)

 幸い、あの時の熊谷や愛媛の生徒たちは感動的なほどに素直で、授業にもバカ話にもよく反応を返してくれた。それよりさらに8年前、駿台から代ゼミに移籍した1997年は、生徒全体の雰囲気の違いに愕然とした記憶がある。駿台では講座タイトルに「上級」とか「難関」の文字がないと生徒たちがみんな不満げだったのに、代ゼミでは「ゼロから始める」「入門」「ラクして合格」などがキーワード。
 駿台では(今はどうなっているかわからないが)基礎講座は誰が担当してもガラガラ、上級講座はどんな不人気講師でもあっという間に満員締め切り。今井どんは英字新聞の社説を毎回1本読んで要約をまとめる上級向けの単科講座を企画、その講座ENGLISH☆FARMはうるさ方のそろうお茶の水でも、毎年あっという間に締め切った。
 一方、代ゼミでは難しそうな講座はどんな人気講師でもなかなか締め切らない。人気講師は難問ぞろいの講座はやりたがらない。それに対して基礎講座や入門講座なら、余り名前の通っていない講師でも、大宮や柏や立川でさえ、「満員締め切り」がチラホラする。勝手が全然違うのである。

(熊谷講演会、次第に盛り上がる)

 代ゼミ移籍直後、その辺を全く知らずに、駿台と同じ人気取りのつもりで「基礎強化英語」のテキストに東京大学の問題を1問入れてしまったからたまらない。「東大の問題がテキストに載っている」という事実だけで、たくさんの生徒が最初からムクれている。移籍後初めての単科ゼミの教室で、「基礎強化英語」というタイトルの講座が250名の生徒で満員なのにも驚いたが(駿台なら、このタイトルで締め切りは難しいのだ)最前列の男子生徒が「どうする?寝てよっか」「だよな、どうせわかんねえだろ」とデカイ声で話している。おお、あの時のショックは忘れられない。

(熊谷講演会、部活動での遅刻者もほぼ全員そろった頃)

 そういう経験が8年前にあったわけだから、2005年東進移籍直後の3つの公開授業は(繰り返すが)コケが生えたほどのベテランでも大いに緊張した。しかも、40日もヨーロッパをほっつき回って、帰国3日後が熊谷だったのだ。ついでに、吉祥寺以外で東進の校舎を実際に見たのもあの時が初めて。巨大戦艦型の駅前巨大校舎に通い慣れた生徒が、初めて東進に入ってみた時のショックと同じショックを感じながらの授業だった。
 「いまや、学校を校舎規模や建物の立派さで判断するのは時代遅れだ」とわかっていても、やはりその時代遅れな考え方に支配されていたのである。「こりゃ、たいへんだ」と冷や汗をかきながら公開授業をスタート。授業は絶不調で始まり、コケが生えているくせに焦りでいっぱい、焦りというより後悔でいっぱい、それを救ってくれたのが生徒たちの素直で激しい体育会系的な反応であった。
 そういうことを懐かしく思い出しつつ、講演開始を待った。17時15分スタート、出席者150名、19時終了。開始後も部活を終えた生徒たちが何人か入室して、最終的には出席者はさらに増えたかもしれない。

(ほぼ絶好調の今井どん)

 高3生も20名弱出席。センター試験が終了して1週間、私立の入試がそろそろ開始になるこの時期に、高3生が暢気に今井の講演なんか聞きにきていいのかと思ったが、ま、最後の最後にもう1回気合いを入れ直すというなら、それも大いに結構である。彼ら&彼女らを含めてとにかくみんな懸命に聞いてくれたから、最後まで全く気を緩めることなく最高の講演にできた。生徒たちはもちろんのこと、校舎スタッフの皆さんにも、大いに感謝である。
 アンケートを見ても、今回の熊谷はいつもと同じ大成功であったのがわかる。150人も出席すれば、必ず1人か2人は「雑談が長過ぎる」「雑談ばっかりだ、カネ返せー」(もちろん公開授業は無料なのだが)とか、イヤなことを汚い字で書きなぐって悦に入っているヤツがいるものだが、今回は完全に皆無。おお、気持ちいい。「きわめて満足」95%は難しくないが、100%というのはコケの生えたベテランでも(ベテランだからこそ、かもしれないが)達成困難なのである。おお、感謝、また感謝である。(明日の記事に続きます)

1E(Cd) Karajan&Berlin:HOLST/THE PLANETS
2E(Rc) Amadeus String Quartet:SCHUBERT/DEATH AND THE MAIDEN
3E(Rc) Solti & Chicago:BRUCKNER/SYMPHONY No.6
4E(Cd) Akiko Suwanai:DVOŘÁK VIOLIN CONCERTO & SARASATE
7D(DvMv) GREAT EXPECTATIONS
total m49 y49 d4162