Fri 090320 3月17日三軒茶屋講演会 成功しすぎて「いつか教室に入りきらない」不安 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Fri 090320 3月17日三軒茶屋講演会 成功しすぎて「いつか教室に入りきらない」不安

 17日は三軒茶屋で講演会、出席者120名。三軒茶屋の成功ぶりには、隔世の感がある。思い起こせば4年前、同じ三軒茶屋の教室で、出席者はたった16名だったのだ。同じ雑居ビルに「焼き肉・満堂」などという飲食店も同居する中、「超大物講師」というサブタイトルをつけてもらった私がのこのこ出かけていって、目の前にはわずか16名の高校生。何だか恥ずかしそうな、何だかダマされたような、何だかうさん臭そうな、微笑というより苦笑を浮かべているのを見ながら、本当に寂しかったものだ。当時の校舎長が、控え室の机に額をすりつけるようにして詫びる姿がまたいっそうの寂しさを誘った。


 あれから4年、その同じ教室には約8倍の120名にも及ぶ生徒諸君をギュウギュウに詰め込んでまさに立錐の余地もない。冗談でも大袈裟でもなく、朝8時の山手線車内よりももっと混雑して、話すほうも聞くほうも何だか息苦しいほどである。それを何とか写真に収めてほしかったのだが、言葉の真の意味で立錐の余地もなくなってしまった教室では、教室の最後列までスタッフが入り込むこともできなくなってしまい、全体を写真に収めることは不可能だった。結局、ほとんど臨場感のない何の変哲もない写真になってしまったが、あの現場にいた人なら誰でも、異様な雰囲気に盛り上がった講演会のことをなかなか忘れられないだろう。

 

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(三軒茶屋大成功を呼んだ「招福ネコもなか」。若いスタッフのプレゼント)

 2月3月、特に首都圏での講演会での大盛況ぶりが嬉しかった。ほとんどの校舎で、机を置く余地がなくなって、机を撤去して椅子だけの会場に変え、飛び込みの受講者が10名も20名も訪れて、「入りきらない」という嬉しい悲鳴が上がり続けた。特に船橋・荒川沖・湘南台・三軒茶屋の4校舎は、「もし入りきらなかったらどうしよう」と、講師も校舎スタッフも不安にさいなまれた。成田駅前や横浜でも、同じような不安があった。首都圏ばかりではない。山口宇部もそうだった。若い校舎スタッフや校舎長が、頭の下がるような努力を積み重ねた成果であって、誠におめでたいし、同じ催しに4年前の8倍もの受講生が殺到するとすれば、学校の評判が鋭角的に上昇し続けていることも間違いないだろう。


 しかし、こんなに受講生がたくさん来てくれると、逆に少し心配にならないこともないのだ。集まりすぎて、会場に入りきらなくて、または余りに教室が混雑して、それで返って評判が下がる、そういう苦い経験を、東進はもう20年も昔の予備校バブルの頃に経験しているはずである。大阪では、いまだにその後遺症が残っていて「東進に行ってみたら、座れなかった」というたった一言のクチコミがどれほど大きな傷になって残るか、よい教訓になっているようにも思う。若いスタッフ諸君の連日の努力がどのようなものであるか、それがわかっているだけに、たとえどんなマイナスでも、事前に察知して対策を打つようにしたいのである。

 

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(三軒茶屋の講演開始直後、教室の前半分。こんな感じで120名、ご父母の姿もあった)

 三軒茶屋では、まさに肱も肩も動かせないほどの大盛況。荒川沖も驚異的で、ついには通路にまではみ出し、椅子も足りなくなって、スタッフ用のデスクチェアを会場に持ち込んで対応。湘南台はターゲット高校の期末試験期間に救われたが、80名で「もう無理」の声が上がるほどの教室で、申し込みは90名を超えていた。船橋では急遽会場を作り替えて対応したが、そのために開始が5分遅れた。手放しで喜んでいい大盛況だけに、逆にそこで一度立ち止まって、明らかに定員をオーバーしてしまった時の対策をしっかりさせておくことも重要だと考える。


 「締め切りました」と言って断るのは、イヤである。JRじゃあるまいし「もう席はありません」「お客様の貴重なご意見として、上に伝えます」で、後は知らんぷりなどというのは、絶対イヤである。私の話が聞きたい、私の授業が受けたい、そう言って来てくれる人を追い返してしまうなどというのは、教師とか講師とかいう名に値しないのだ。考えられるのは、まず「ダブルヘッダー」。山口宇部でのダブルヘッダーは、本当に楽しかった。1時間ぐらいの間を置いて、対象学年をハッキリ区別して行うダブルヘッダーなら、講師として話していても非常に新鮮で、学年によって全く反応が変わるのも大いに興味深く、また勉強にもなる。2年前には千葉県の土気(余りにも遠いのに驚かないではなかったが)でも、ダブルヘッダーをやった。あれは日曜日だったから、同じ高校3年生を15時からの会と18時からの会に分けただけだったが、もちろんそれでも構わない。

 

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(超満員にご機嫌のクマどの。講演開始60分経過の頃)


 私はご父母の会に特に自信を持っているので、せっかく遠くまで出かけたなら、ぜひ父母会とのダブルヘッダーを企画してもらいたいと思っている。親と生徒で別々に、しかし同じ講師のほぼ同じ話に耳を傾け、ほぼ同じ話に爆笑して帰れば、その日の夕食の食卓から、親子の会話も弾むだろうし、ほぼ同じ意識を共有できれば、受験だって大学での生活だってうまくいくだろう。場合によっては、就職活動にさえ、いい影響があるかもしれないのだ。


 もちろん、もっと消極的に「もっと大きな会場を借りる」という手段も残っている。2月末日に大成功を収めた熊本では、会場が熊本学園大学の大教室で、すべての設備が「公開授業」というタイトルの講演会をするのにピッタリだった。ポータブルのホワイトボード2~3枚をガムテープで固定させて、シャンデリアの薄暗い照明を我慢しながら授業を進めるというのでは生徒が可哀想だし、ましてや机もないぎゅうぎゅう詰めで画板を手渡され、「これで我慢して板書を書き写しなさい」というのでは環境が悪すぎる。初めて東進を訪れた生徒諸君などには「そういう予備校なのか」という誤解を与えかねない。三軒茶屋ならすぐ近くに昭和女子大学があるし、取手なら江戸川大学がある。もちろんそういう場所を借りれば、高額の賃借料を払わなければならないが、ここまで大勢の受講生諸君が講演会に殺到するほどになってくれば、費用の面と同時にリスクの面を考慮する必要が出来てくるのも当然である。

 

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(招福ネコもなか、後ろ姿。何故2匹になった? クマどのが食っちまったダ)

 ただし、会場を大きくすれば、スタッフのプレッシャーが大きくなるのもまた当然である。3月8日の土浦&つくばでは、1000人も入るオペラハウスを会場に借りて、若いスタッフのプレッシャーがどれほど大きかったかを、飲み会でじっくり聞いてきた。万が一にも受講生が集まらなかった場合のショックは、講師もスタッフも生徒にとっても大きい。だから、軽々には判断できない問題なのだが、まあこれも選択肢に入れるべき状況になってきていることは確かである。大いにおめでたいが、成功しすぎて、その分ほんのわずか不安を感じる2月3月だった。

1E(Cd) Akiko Suwanai:INTERMEZZO
2E(Cd) Akiko Suwanai:BRUCH/CONCERTO No.1 SCOTTISH FANTASY
3E(Cd) Akiko Suwanai:SOUVENIR
4E(Cd) Akiko Suwanai:DVOŘÁK, JANÁĈEK, and BRAHMS
5E(Cd) Akiko Suwanai:DVOŘÁK VIOLIN CONCERTO & SARASATE
6E(Cd) Akiko Suwanai:SIBERIUS & WALTON/VIOLIN CONCERTOS
7E(Cd) Cecilia Bartoli:THE VIVALDI ALBUM
8E(Cd) Kiri Te Kanawa, Solti & London:MOZART/LE NOZZE DI FIGARO 1/3
9E(Cd) Kiri Te Kanawa, Solti & London:MOZART/LE NOZZE DI FIGARO 2/3
10E(Cd) Kiri Te Kanawa, Solti & London:MOZART/LE NOZZE DI FIGARO 3/3
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