Tue 090203 平塚での講演会 公共交通機関での荒々しいマナー 講演会での私語厳禁 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Tue 090203 平塚での講演会 公共交通機関での荒々しいマナー 講演会での私語厳禁

 夜に平塚で講演会があるので、代々木上原を午後4時前に出て、千代田線で二重橋前まで、東京駅から東海道線で平塚に向かった。新宿から湘南新宿ラインという選択肢もあるのだが、「湘南新宿ライン」という電車はとにかくやたらに混雑していてキライである。平塚まで1時間半、別に立って行っても肉体的には疲れないで済む距離であるが、この5~6年は電車に乗る人のマナーが荒々しいので、講演会前に混雑した電車に我慢して乗ったりすると、すっかり荒んだ気持ちになってしまう。電車の中がどう荒々しいか解らない人は、一度冷静に電車の中を見回してみればいい。


「女性客が遠慮も何もなしに激しい化粧をしている」
「床に4~5人の高校生(女子含む)が座り込んで大声で騒いでいる」
「若い男2人が優先席を占領している、座席に足までのっけている」
「ドアが開いた途端にコドモやオバサンが物凄い勢いで席取り合戦を展開」
「女子高生の集団が『バーカ!!』とか『オカシンジャね?』とか周囲に罵声を浴びせている」
「車内放送がしつこくて、うるさくて、とても読書どころではない」
「遠慮会釈なしにセキとクシャミをまき散らす外国人客がいる」
「オジサン集団がデカイ声で上司の悪口に興じている」
「オジサンが広げた夕刊紙に、他人の悪口が言いたい放題に書かれている」
「同じくオジサンがガバッと広げた夕刊紙に、風俗営業の店のワイセツ記事がデカデカと載っている」
「そこいら中で客同士の冷たい睨み合いが発生している」
「駅の階段や通路で、中年男女も高齢者男女も『そっちがよけるのが当然だ』という勢いでこちらの進路に突っ込んでくる」
「何かと言えば『ただいま運転を見合わせております』という一言のアナウンスだけで2時間も3時間もダイヤは乱れ放題に乱れ、そういう時に限って必要な情報は全く伝達されない」
「要するに、だれも他の人の気持ちを考えて優しく行動しようとしない」
ま、とにかく気分を害することばかりで、こういう中を縫うようにして「ほうほうのてい」で講演会場にたどり着く頃には、もう人前で2時間も話をするような優しい気持ちでいるのは難しいのだ。

 

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(平塚での講演会1)


 しかも、私は小うるさい正義感でいっぱいのオジサンだから、座席に足を載せて平気でいるお兄ちゃんがあれば近づいていって足を降ろさせ、他の人に罵声を浴びせている高校生がいれば行って「もっと優しく言いなさい」と注意し、うるさい車内放送があれば「これとこれは乗客にとって不必要な情報、削除して車内の静寂を確保すべきだ」と忠告し、「運転見合わせ」の時に情報伝達が不足していると判断すれば「これとこれは最低限このぐらいの頻度で放送すべきだ」とアドバイスせずにはいられない。だからますます高校生集団には「おかしんじゃね?このオジサン」という扱いを受け、駅員には「モンスター・パセンジャー」「モンスター・クレーマー」扱いされ、さすがにそういうのはイヤだから我慢していると、ますますイライラとストレスが溜まって、講演会前なのに気分は破裂寸前になってしまう。神経質と言えば神経質なのだが、昔は評判の悪かったイタリアやスペインやニューヨークより、今の日本の交通機関内での乗客(&駅員)のマナーははるかに劣っているように思う。やはり「荒々しい」という形容が一番当たっているように思うのだ。


 飛行機や新幹線でたどり着く講演会場はまだマシである。ムカつくというか、気分を害するのは、車内&機内(&空港内)のカラオケ気分のアナウンスがうるさいことだけで済む。それに対して、首都圏内での講演で、小田急や京王やJRの在来線に乗って、モミクチャになりながら会場に向かうときのストレスは相当なものである。

 

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(平塚駅南口「えりか」。昔懐かしい感じいいの店で「みかんジュース」を飲みつつ、講演の打ち合わせをした)

 しかも、そういう時に限って、講演会場の雰囲気が悪かったりする。私語が多い、遅刻者が平気でゾロゾロ前のドアから入場する、その他である。私語は特に周囲に迷惑を及ぼすから、事前に主催者側からキチンと注意してもらっているのだが、それでもダメな場合も少なくない。私は、人の話を聞く時の「私語厳禁」は当たり前のことだと考える、大昔の化石のような古くさい人間である。特に「私語に興じている者の周囲の人たちが、きっと迷惑しているだろう」「聞きたい話が聞けなくて、イライラしているだろう」と思い、それが可哀想でたまらず、思い切って「私語をやめるように」と注意し、それでも効果がなければ「私語するのが、どれほどダラしなくて、どれほど周囲に迷惑を及ぼす行為か、それさえ解らない者は、即刻退場するように」と命ずるほどである。


 もちろん、思い切ってそういう行動に出ると、「アンケートでリベンジ」というお決まりの手段で復讐するヤツが多い。「最低最悪」「つまらなかった」「チョー、ネミー」とかである。私のアンケートは(もちろん自慢、完璧な自慢であるが)「非常に満足」が90%以上、「まあ満足」を合わせれば常に95%を超えるのが通例だから(おお、何と爽快な自慢だろうか)そんなバカバカしいのが1~2枚混じっていても、皆の酒のサカナになる程度だが、とにかく私は周囲の聴衆の迷惑を考え、それでまた心を痛めて帰ってくることになる。


 だから、横浜や湘南地区の講演会に向かうときは、東京駅始発の東海道線を選ぶ。湘南新宿ラインと違って、東京始発の東海道線なら車内はとても空いていて、荒々しい視線や罵声の応酬に心が痛むこともない。今日の東海道線は車掌さんのアナウンスも控えめ、収録された定型のアナウンスも流さずに、低く抑えた冷静な口調で必要事項を余さず伝達する模範的なアナウンスで好感が持てたし、平塚までゆっくり読書して過ごせた。2月3日、東京駅16時30分の快速を担当された車掌さんに感謝である。

 

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(平塚での講演会2)


 講演会は平塚駅からタクシーで2~3分の商工会議所ホール。130名強の出席者で完全に満員、空席がなくなって主催者側が少し慌てるぐらいの大盛況だった。遅刻者が20名ほどいたのが気になったけれども、部活の盛んな地域で平日の夕方に講演会を企画すれば、この程度の遅刻は仕方ないだろう。むしろ、「遅刻してでも話が聞きたい」という平塚の生徒諸君の熱意に感謝である。ほとんど私語もなく、80分の講演はずっと爆笑の渦、大成功と言っていいと思う。ただし、さすがに80分は短すぎる。出来れば100分、少なくとも90分なければ、落ち着いてまとまった話をするのは困難である。「始まって、すぐ終わり」では、イベント的顔見せ講演になりかねない。


 終了後、主催していただいた学校の皆さんと軽い食事会に行く。講演終了が20時40分、帰りの電車が22時30分平塚発だから、余り時間はなかったが、それでも、酒を酌み交わしながらの情報交換から得るものがまた大きい。地域に特殊な事情や悩み、これからの方針等、いろいろ聞いて、いろいろ話して、山形の日本酒「十四代 龍のおとし子」を一升ほど空けながら、1時間半弱の情報交換は大いに楽しめた。平塚から湘南新宿ラインで新宿まで、新宿からタクシー。帰宅は日付がかわってからだった。

1E(Cd) Schiff:BACH/GOLDBERG VARIATIONS
2E(Cd) Barenboim:BEETHOVEN/PIANO SONATAS 1/10
3E(Cd) Barenboim:BEETHOVEN/PIANO SONATAS 2/10
4E(Cd) Barenboim:BEETHOVEN/PIANO SONATAS 3/10
5E(Cd) Barenboim:BEETHOVEN/PIANO SONATAS 4/10
6E(Cd) Barenboim:BEETHOVEN/PIANO SONATAS 5/10
7E(Cd) Barenboim:BEETHOVEN/PIANO SONATAS 6/10
10D(DvMv) ELIZABETH … THE GOLDEN AGE …
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