昨夜見た夢は、死んだ父方の祖父の墓参りに行って散々な目にあい、教会へ赴き、心を落ち着ける、というものだった。


なんで今頃そんな夢をみたかは謎だが、必然な気も、しなくはなかった。




谷という字の珍しいヤベという苗字で俺は生きているが、前向きなチカラをなかなか与えてもらいにくい、残念な経緯が実は数々ある。





ひとつ感謝をするならば、いまこうして生かしてもらえていること。



ヤベという苗字を捨てて、母方の苗字を名乗ることも、しょっちゅう考えていたが、ヤベの血が流れていることは確かだし、皆さんからはもうヤベッチで通っているし。

どうせなら、俺の代から、新しい風を取り入れて、イチから、前向きな光に溢れていきたいと思っているわけ。
きっと先祖もそれを望んでくれてんだろうと思っている。



もはや俺は顔すら覚えていないが、父方の祖父は、俺が生まれてからというもの、大変に可愛がってくれたという話は聞いたことがある。



しかし、そんな祖父には難点があった。
正真正銘の酒乱だったらしい。
呑んで酔って大暴れ。手がつけられないくらいの暴力だらけだったそうだ。


そんな祖父の最期はあっけなかった。
俺が1、2歳くらい?の時だったそうだが。


酔った勢いで、意図的に青酸カリを飲んで自殺してしまったのだ。


なんだそれ。わけわかんねえ。

普通じゃねえよな。
ほんと普通じゃない。



物心ついて、初めてその話を聞かされた時は、本当にショックで言葉にもならなかったが、こうして俺も歳を重ねてくると恐いくらい冷静になっていて、ああ、生きるのが辛かったんだろうなと、目を細めるのである。


時折、俺も酒に酔うと、それらのことが、頭をよぎる。

その度に、みんな辛えんだよ。ふざけんなよ、と思う。
先人に対して失礼なのかもしれないが、正直キレている。

それでも、同じ血は流れているのだ。


憎んでいる。
憎んでいるけど、
憎みきれない何かに、いつも戸惑う。

血の繋がりとは、なんなんだろうね。




相変わらず、父方の家系はダークな雰囲気で、昨年、まだ若いひとり娘を残して叔母が自殺しやがった。
どうしようもないよな。いつまで暗闇を引き連れば気が済むんだか。



余計にキッパリと、父方とは一切をエンガチョして、俺は、俺から始まる新しいヤベにしてやろうと心に決めたのだ。


だから、先祖、俺を超応援しやがれと思っている。
たぶん、先祖も悲しんでんじゃねえかと感じるのである。



今年に入ってから、特に結婚とか、子供とか。
長男の立場として、ここから血を繋げるべきか、はたまた、俺の代で終わりにすべきか…など、深く考えている。


どちらにせよ、いまは仕事の成功に向かって精進することで、答えが見つかりそうで、
そろそろ何か大きな動きが起きる予感もあるので、それに逆らわず身を委ねてみようと思っている。



…思ったよか、ハードな話だったろ?苦笑。


そんなわけで、さっき四ツ谷のイグナチオ教会にやってきた。正夢だ。


思えば、昨年のクリスマス以来になる。


さすがに墓参りは行かなかった、後ろ向きなのは大嫌いだから。もう触れたくない。




仕事を忙しくしたり、たくさん汗かいたり。料理したり。
毎日様々な手段でもって憂さを晴らしているわけだが。

心の中に溜まった燃えかすみたいなものが絶対に残ってしまう。簡単に言い換えれば、怒りだ。いかり。


それをポジティブな力にすべく、神聖な空気に包まれながら、偏りのある私的な考えを一切捨てて、冷静に物事の成り行きを考え、じーっと佇んできた。

不思議なもんだ。パイプオルガンの音色に包まれながら、ぽやーんとしていると、自然に涙ぐむ。

病んでるんじゃない、多分ね、相当にアタマきているらしい。

この怒りは、全部叩っ返してやる。

神父のお説教は、有名な言葉で締めくくられた。


「求めなさい。そうすれば、与えられる。」




神頼みなんかしないけど、ご先祖ともども、目に見えない大きな力で、俺の動向を支えて、応援してくれと願ってきた。




俺は、ただ、俺という人間を使って、人に生きる希望を与えたい。それを評価してもらいたい。



そうすることで、谷部が、初めてちゃんと認めてもらえて。発展するのかなと。最終的に強く愛することができるのかなと考える。


それがいちばんの願いだし、生かされているなりの回答をだしていきたいのだ。


今日こうして正夢にしたことで、あやかろうとする助平根性は本当全くなくて、心の整頓の日となったわけ。