たまたまのタイミングが重なって、いくつか知人の悩み話を聞く機会があった。
ひとりは。
仕事が決まらず、貯金をギリギリまで切り崩しながら、必死に職を探し回っているという。
昔から、こんな時おれは。
たぶん俺みたいな立場の人間は、いちばん役に立たないと思ってる。
ただせめて、より深く気持ちを汲み取ってやることぐらいか、できるとしたら。
昨日から新年度が始まって、一斉に世の中が動き出したもんだから、そうした人たちには余計に焦りもあるだろうが。
でも、別に何かを競っているわけじゃないから、出遅れたって構わない。
着実に動きながら、ゆっくりと動向を見守っていれば、雨はじきに止む。
じゃあねと別れてから10分後。
こういう時ってのは重なるものだ。
こんどは、以前から付き合いの長い、海外の友人に久々に会ったのだが。
妙に釈然としていない感じが見て取れた。
あと数ヶ月で就労ビザが切れるので、このまま日本に残って仕事を続けるか、母国に帰って働くか、迷いの最中らしい。
昔は日本語もヘタクソだったし、仕事も中途半端だし、大丈夫かコイツって初めは思ってた。
でもその友人は努力したんだろう、いまでは活き活きと良い仕事をしている。
海外から出稼ぎにきている人たちの気持ち。これも勿論実体験はないけど、せめて気持ちだけは汲み取れる。
ひとくちに新年度とはいえ、人それぞれ、眺めている景色がこんなにも違うものかと、短時間の出来事ながら改めて痛感した。
もうすぐ桜が満開になる。
毎年、小さい子からお年寄りまで、たくさんの人が、その風光明媚さに希望を重ねようとする。
もしも、今日、既に満開だったら。
きっと暴風雨に蹴散らされて葉桜になっていただろうし、後日の入学式では小さい子たちの眼の映り方だって圧倒的に変わっていたはずだ。
それを考えたら、今年の春の遅刻は、かえって良かったのかもしれない。
遅くて良かった。てことだって、あるってこと。
ビショ濡れの全身で、飛ばされそうになる帽子を片手で押さえながら、穏やかに雨空を仰いだ。
今夜の苦難を静かに耐え抜いた蕾が鮮やかに咲く日を待ちたい。
ひとりは。
仕事が決まらず、貯金をギリギリまで切り崩しながら、必死に職を探し回っているという。
昔から、こんな時おれは。
たぶん俺みたいな立場の人間は、いちばん役に立たないと思ってる。
ただせめて、より深く気持ちを汲み取ってやることぐらいか、できるとしたら。
昨日から新年度が始まって、一斉に世の中が動き出したもんだから、そうした人たちには余計に焦りもあるだろうが。
でも、別に何かを競っているわけじゃないから、出遅れたって構わない。
着実に動きながら、ゆっくりと動向を見守っていれば、雨はじきに止む。
じゃあねと別れてから10分後。
こういう時ってのは重なるものだ。
こんどは、以前から付き合いの長い、海外の友人に久々に会ったのだが。
妙に釈然としていない感じが見て取れた。
あと数ヶ月で就労ビザが切れるので、このまま日本に残って仕事を続けるか、母国に帰って働くか、迷いの最中らしい。
昔は日本語もヘタクソだったし、仕事も中途半端だし、大丈夫かコイツって初めは思ってた。
でもその友人は努力したんだろう、いまでは活き活きと良い仕事をしている。
海外から出稼ぎにきている人たちの気持ち。これも勿論実体験はないけど、せめて気持ちだけは汲み取れる。
ひとくちに新年度とはいえ、人それぞれ、眺めている景色がこんなにも違うものかと、短時間の出来事ながら改めて痛感した。
もうすぐ桜が満開になる。
毎年、小さい子からお年寄りまで、たくさんの人が、その風光明媚さに希望を重ねようとする。
もしも、今日、既に満開だったら。
きっと暴風雨に蹴散らされて葉桜になっていただろうし、後日の入学式では小さい子たちの眼の映り方だって圧倒的に変わっていたはずだ。
それを考えたら、今年の春の遅刻は、かえって良かったのかもしれない。
遅くて良かった。てことだって、あるってこと。
ビショ濡れの全身で、飛ばされそうになる帽子を片手で押さえながら、穏やかに雨空を仰いだ。
今夜の苦難を静かに耐え抜いた蕾が鮮やかに咲く日を待ちたい。