元牛乳屋としてはあたりまえ過ぎる常識だけど意外と知られてなくて言うと驚かれるホントの話。
スーパーで売られてる「国産牛」て書いてある牛肉の牛はホルスタインです。「黒毛和牛」とか書かれてるのが、いわゆる肉牛です。
あたりまえですが、牛も牛乳が出るのは子牛を産むからです。
ヒトが赤ちゃんを産むから母乳が出るのと同じです。
だから、もう産めない年齢になると乳牛はすぐに肉になります。
これがスーパーの「国産牛」です。
ほとんどがホルスタインの「F1種」(エフワン)といって、簡単に言うと肉牛などと交配を重ねて、牛乳が出なくなったあとは肉としても食べれるように作出されました。
肉牛と違って毎日莫大な量が作られる乳製品用にいる牛ですから頭数も多いです。だから「◯◯和牛」より安く売れます。
生まれた子牛もオスだと将来種牛にする子以外はすぐに全部肉になります。「仔牛肉のシチュー」とか言ってオシャレなレストランで楽しんでるのはそういう肉です。
乳牛は「妊娠→出産→休養→妊娠」を繰り返し、やがて妊娠できない年齢になるとすぐに肉になっていきます。
文字通り生きてる間は散々「搾取」され続け、最後は肉になるのです。
これを哀れと思われますか？
残酷だと思いますか？
哀れと思い、ヴィーガンになっていく人の気持ちも理解できます。
でも、植物だって同じ命です。
だから、もっと大事なのはコップ一杯の牛乳を飲む時も、牛たちの「人生」に一瞬でも良いから思いを馳せ、手を合わせて言ってあげてください。
「いただきます」
それが生きるということだと思います。