パンドラの箱を開けてしまったわたし
「20年前のわたしのコミュニケーション活動」というパンドラの箱を開けてしまったわたし。恐る恐るその箱の中身をのぞいてみた。
その活動の1つに「フリフリレンジャーショー」というものがあって、その活動紹介には、こんなことが書いてあった。
心の安らぎを手にいれるために、心の恐怖と戦う戦士 フリフリレンジャーが贈る
フリフリレンジャーショー
フリフリレンジャーショーは、フリフリレンジャーの得意技「フリフリ攻撃」を伝授する、受講者参加型の講座です。
フリフリレンジャーショーは、即席ドラマやコントで、実際の「フリフリ攻撃」の事例をみていただきながら、子どもも大人も楽しく学習できるようにプログラムされています。
「フリフリ攻撃」は、相手の自己成長を見守りながら、自分が卑屈にならず、威圧的にならずに心安らかに生きていくためのコミュニケーションスキルです。
・・・。
何やってたんだ。わたし・・・。
どう考えても「フリフリ攻撃」が、心の安らぎを手に入れる技には思えないんですけど・・・。
それにしても、2001年当時、こんなわたしの突飛な発想とともに生まれたユニッ「フリフリレンジャー」のメンバーには、
夢と希望の戦士 フルシルバー
情熱と責任の戦士 フリブラック
愛と調和の戦士 フリピンク
自由と平等の戦士 フリクリスタル・・・
など、主に当時一緒にヘルスカウンセリングを学んでいた仲間がいて、当時7~8歳だった息子や息子の友達もまきこんで、月に1回「フリフリレンジャーショー」や、「フリフリレンジャーと日光のペンションツアー」「フリフリレンジャーとクリスマス」などのイベントを開催していたのだった。
こうして今、冷めた目で当時の「夢と希望の戦士 フリシルバー」というわたしを見つめてみると、「夢にむかって輝いてきた自分」というよりは、産後うつになり、本来の自分を完全に見失ったところから立ち上がり、本来の自分を取り戻そうと、「心の闇」「ダークサイド」「恐怖」と必死に戦っていた「痛々しい自分」という影が浮かび上がってきたのだ。
どこが「心安らかに生きる」だよ!・・・と、自分にツッコミをいれたくなったと同時に、当時フリブラックから言われた一言が突然心に浮かんできた。
「フリシルバー(わたし)のこころの根っこには『恨み』を感じるんだよ。『恨み』があるものは、拡がっていかないんだよ。」
『は?何言ってんの?』とその時とっさに思ったけど、なんかグサッとその言葉がこころに刺さった感覚が蘇ってきた。
今20年の時を経て、フリブラックの言っていたことがやっと腑に落ちた。
そうだ。わたし実は恨んでたんだ。
家の中で威張っていた、怒鳴っていた、暴力的な父に。
そのくせ、母がいないと目覚まし時計のセットすらできない、情けない父と、そんな父に虐げられていた母をこころの中で軽蔑していたんだ。
そういう自分に向き合わずに、「怒ってはいけない」と、怒りを表現してこなかったことで、「怒り」は、「恨み」へと変容していったんだ。
たしかに、そういう「恨み」という根っこからは、安らぎの花は咲かないよね。
その証拠に、わたしはその活動を封印してしまったのだから。
でも、わたしという物語は、この活動を封印したままでは終わらなかった。
今、パンドラの箱は「希望」という光とともに開いてしまった。
わたしという物語を、今ここから紡いでいこうと思う。
本当の「こころの安らぎ」のために。