第2章バックナンバー
1 あの時
2 甘み
3 誘い
4 祭りのまわりで
5 夜ヒカリ
6 月夜の舞
7 舞ミチル
8 絵巻物
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2-9 『舞 終』
天女は
ゆっくりとひろげた手を
指先まで
ピンとのばす。
フウゥ。。っと
深いブレスをする。
そして まるで
地面の遥か深く
この星の一番中心から
ぐぐっと何かを
持ち上げるように
吸い上げるように
両手ですくい上げて
持ち上げるように
吸い上げるように
両手ですくい上げて
空へと持ち上げた。
すると。。。。
イク達も
まわりの全ての生命も
すると。。。。
イク達も
まわりの全ての生命も
グワン と
その大きなパワーを
足もとから感じた。。
ああ。。。。
体の芯を 今
何か大きな光が
通り抜けた。。。
体の芯から
身体中
あらゆる細胞の隅々まで
通り抜けた。。。
体の芯から
身体中
あらゆる細胞の隅々まで
ギュンと高速に
何かが駆け抜ける。。
細胞壁をなぞり
中に充満し そして
パッと光ってcompleteした。
エネルギーが充満してゆく。。
エネルギーが充満してゆく。。
その感覚を
痺れるように受け取る。
そしてすべての生命体の
身体中を通り抜けた
パワーが
彼らの頭上から さらに
上へと のぼっていった。
そのパワーは
火を取り囲む生命体を
丸くつなげた
ドーナツのような輪っかに
なっていった。
その生命の輪は
エネルギーに満ちて
輝いている。
広場中心の 火は
ゴゴーッ っと
大きな火柱になった。
シャ シャーーン
シャ シャーーン
シャシャン
シャシャーーーン。
その鈴の音にあわせ
生命の輪は ゆっくりと
さらに 浮かびあがってゆく。
その鈴の音にあわせ
生命の輪は ゆっくりと
さらに 浮かびあがってゆく。
上へ 上へ
満月まで。。
やがて それは
重なったかのように見え
輝きがひとつにーー
なったーーー
ま、眩しい。。。。

目を開けてられないーー
まばゆい月ーー
月のパワーと
生命の輪のパワーが
満ち 満ちて
そこから
シャーーーン
という 聴き取れる
ギリギリの音が
光線みたいに
降り注がれた。
ーーー
ザサー
サワサワ。。。
と 一陣の風。
ー ー ー
チリン
トトン
シャシャン
トトン
チリン、、、
ドン。
ーー
シン とした
静寂の後。
まばゆい輝きが
和らいだ。
空には もう
満月だけが
そこに在った。
ーーーー
それぞれのモノ達。
感覚。
それらが全く
ないかのように
一切が動かない。。
ひとときの 間。
ー ー ー
そして
戻される感覚。
ー ー ー
ハッとすると
にわかに
まわりも、ざわめきだす。
ワアーーーーッ
拍手と
興奮の叫び やら
なんやら かやらが
一斉に 広場にこだました。
広場は
広場は
生命の歓喜で
満ち満ちて いる。
。。。
イクは身体中が
再構築されたみたいに
しばらく動けなくて
『再起動ボタン』を
押されたような状態だった。
。。何処かが
私のどこかが
いつまでも震動している。
そして
清流のサラサラみたいに
透き通った自分を
感じている。。。
なん、て、、すごいの、、
清流のサラサラみたいに
透き通った自分を
感じている。。。
なん、て、、すごいの、、
ーーー
いつの間にか
天女は
消えていた。。。
ーーー
終わったんだ。。。
ーーー
見上げると 満月の夜も
やがて
夜明けのシンフォニーへと
変わり始めている。
森の広場に
数々あったお店は
すっかり片付いたみたいで
いつのまにか
閑散としていた。
満たされた モノ達。
夜明けのシンフォニーへと
変わり始めている。
森の広場に
数々あったお店は
すっかり片付いたみたいで
いつのまにか
閑散としていた。
満たされた モノ達。
すっかり
生き生きとして
帰路につきはじめている。
イクには 何故か
それら生命体の
生き生きとして
帰路につきはじめている。
イクには 何故か
それら生命体の
中心の輝きが
まだ見えていた。
みんな
輝いた存在。。。
あ。
みんな
輝いた存在。。。
あ。
たこ焼き屋さんだ。
終わった
キャンプファイヤーの
かがり火に向かって
終わった
キャンプファイヤーの
かがり火に向かって
感動さめやらぬ
涙を こぼしてる。
ーモリクマさんが言った。
イクちゃん 行こうか。
そろそろ 時間だよ。
はい。
ホントになんていうか
素晴らしすぎて。。
上手く言葉に出来なくて。。
連れてきて下さって
本当に 本当に
ありがとうございます!
モリクマさんは
ニコッと笑う。
でも何も言わなかった。
その無言の先に
イクを包み込むような
大きなココロを感じた。
イクは
ココロの輝きを
敏感に感じ取れる
イクは
ココロの輝きを
敏感に感じ取れる
ようになっていた。
この感覚、、、
いつまでも持ち続けて
いたい。。。。
この感覚、、、
いつまでも持ち続けて
いたい。。。。
そして どうか
戻った世界でも
子どもたちの輝きを
見続けれます ように。。
目を閉じて
保育所でうけ持っている
可愛い子ども達の顔を
一人一人思い出していた。
保育所でうけ持っている
可愛い子ども達の顔を
一人一人思い出していた。
そして保育所にいる
全ての子ども達。
全ての子ども達。
一緒に担当している先生や
子どもたちの両親、
いろんな人々。
いろんな人々。
自分の家族や友達。
好きな人
苦手だと思ってた人。。
たくさんの
イクのまわりに
登場してきた人々。。
それら全ての人々が
思い浮かんできた。
みんな、、笑顔。。
みんなの中にある
輝きがみえる、、、
綺麗、、
綺麗、、
とってもきれいだわ、、
ーーー
思い巡らしていたのは
長い間のようなのに
一瞬のような。
ーーー
長い間のようなのに
一瞬のような。
ーーー
モリクマさんは
フフフと笑う。
あ、、
モリクマさんの中に、、
あれは、、
太陽なの?
大きな 大きな
輝いた
大きな 大きな
輝いた
ボールのようなものが
神々しく どっかりと
そこにあった。
