イクと不思議の森3 『案内係』 (アーカイブ集) | ゆるしてりらっくす ミラクルタイムをご一緒に〜 byイマココアールびゃくれん

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ゆっくりホッとリラックス。ホントウの記憶を呼び覚ますには。。
「今」のわたしが ピン!ときたことを綴っています。

3 『案内係』


夕暮れ時に
白熱灯のちょうちん灯り。

ジュージューと焼けるニオイ
くるくるとまわる
たこ焼き


ソースたっぷりな
青のりたっぷりな
マヨネーズたっぷりな
かおりたっぷりの
風も吹いてくる。




その風に誘われて
どこからか
わらわらと並ぶ列。

ピノキオだったり
天狗だったり

狛犬さんだったり
お地蔵さんだったり。

鳥やきつね 子ざるに小リス
ぐりとぐら。
なぜか並んでる。

白雪姫のこびとさんも
いるかもしれない。



こんな森みたいなとこに
なぜかポツンと  一軒
たこ焼き屋。

たこ焼き屋のおじさんは
すばやい手さばきで

くるくる  どんどん
たこ焼きを   さばいていく。







そして妖精。


もうっ

イライラして
腕組みに足を  パタパタ。
ついでに羽も  パタパタ。



妖精もたこ焼きって
食べるんだろうか?

そんな疑問も
さらりと流れていく
この物語である。


ーーーーー


あ~っ  もう!
おじさん 早くしてよネ!!

わかってるワケ?
今夜は  大事な夜
だってコトを  さ?

    顔

 
あ~
ジャスミンちゃん
ごめん  ごめん。

こんな日  だからこそ
忙しくって  さ。


 
早くしてよネ
アタシには  
これ(たこ焼き)なきゃ 
だめなワケ。

そしてもう
30分も  こうしてる ワケ。


 
あいよ!
ジャスミンちゃん


。 



はい どうぞ!

あんがと  

ちゃんと
オマケしといたヨ

さっすが~  

 
いや~
ジャスミンちゃんには
今夜は
お世話になっちゃうからね~


ま、そうゆうコト。
おじさんもなるべく早く
仕事あがんな

 

ありがとよ!

 


妖精は  たこ焼きの包みを
大事にそうにさげていく。


くるん  くるんと
歓喜の踊りを少し。

そして大きく羽を1回 
ハタリ。



お気に入りの場所に着いて
包みをあける。


そして    今
まさに 食べようとした
その時。



!!!!!


DASH!
 
ちょ、ちょっと~~~
なんなのよーー

よりによって  こんな日に
迷子  なワケ?




はるか向こうの
茂みの間から
バスの  スポットライト。



あ~~ やだやだ

あのバス
いつぶりだっけ?

しばらく来なくて
平和だったのにさっ
   
   


どうしてまた今夜に
「あのバス」
来ちゃった ワケワケ~

        



小さかったスポットライトは
ぐんぐんと  近づいてくる。




もう!
どうすんのよぅっ
ウーッ   
ブーブー
 。
 。
  

パタパタ  腕組み。
パタパタ  行ったり来たり。

 。
 。
 。

   むかっ

バスが
ドンドン近づいてくる。


ブルン   
妖精の前の茂みが 揺れた。

びゅっ   と風。


そして
乗客が一人みえた。


「痛っ!」
っていうような  しぐさで
膝を抱えている  ようである。








光が遠のいて いくーー


   shokopon  むかっ

しょうがないわねっ
ほんとにもうっ、、

仕方ないから
早めに片付けちゃう
ワヨッ


妖精は たこ焼きを
ひとつだけパクリ。

そこで
ぐっと我慢して
スポットライトのほうへ向かった

ーー
ーーー


ーーー

やがてイクがバスを降りて
あたふた  してしまう

アノ「モリクマ山前」停留所へ。。







つづく