以前から夫が、通勤のバスでよく一緒になるインド人がいると話していた。ほぼ毎日同じバスに乗るうちに親しくなり、ついに家に招待されることになった。

 

お土産は、相手が気を使わない程度に、日本の有名なお菓子を少しずつ詰め合わせて持参。家に着くと、まず見せてくれたのが結婚式のビデオと写真。色とりどりの衣装、にぎやかな踊り、家族の笑顔——文化の違いにワクワクしながらも、どこか懐かしい温かさを感じた。

 

晩ご飯には、たくさんの料理がテーブルに並んでいた。
印象に残ったのは「ビリヤニ」と呼ばれる炒めご飯のような料理。ナッツ、レーズン、フライドオニオンのようなものが入っていて、パラパラのご飯に香ばしいオニオンの香り、甘いレーズン、ナッツの食感。ひとくちごとに新しい味が広がって、なんとも言えない美味しさだった。

他にも、ソースのついた牛肉、ミント入りのヨーグルトサラダ、スパイシーなチキン…。どれも丁寧に作ってくれたんだろうなという気持ちが伝わってきた。

 

子どもたちにとっては、初めての味ばかり。特にナッツやミントが入ったご飯なんて経験がなくて、長男はご飯とデザートを食べたけれど、次男は「僕はこれは好きじゃない、いらない」とハッキリ。子どもだから仕方がないとはいえ、正直申し訳ない気持ちにもなった。でも、こういう経験はきっと子どもたちの中に残ると思う。異文化に触れる機会って、やっぱり貴重だ。

 

食後には、甘く煮たミルクにパスタのようなものが入ったデザートが出てきた。ドイツでよく食べられている「ミルヒライス(Milchreis)」にそっくりだった。ミルヒライスは、ミルクで炊いたお米に砂糖やシナモンを加えて食べる甘いお粥のような料理で、子どもにも人気のあるデザート。

私はこのミルヒライスが少し苦手なので、ちょっと身構えてしまったけど、一口食べてみると、ミルクの甘さにほんのりスパイスが効いていて、辛い料理のあとにはむしろちょうどよく感じられた。

 

そのあともう一つ、パイナップルのデザートが出てきた。羊羹のような、あるいは台湾のパイナップルケーキのような味で、これがまた美味しい。子どもたちもパクパク食べていた。

 

帰り際、子どもたちにお菓子の入った手土産まで用意してくれていた。なんという心配りだろう。
外まで見送りに出てくれて、私たちの車が通りすぎるまでずっと手を振ってくれていた。その姿を見て、昔ボランティアで行ったフィリピンで、子どもたちがいつまでも手を振ってくれた光景をふと思い出した。文化や民族で一括りにしたくはないけれど、どこかアジア人の人懐っこさや温かさを感じずにはいられなかった。

 

帰宅後、少しお腹が痛くなった。たぶん、辛い料理が身体には少し刺激的すぎたのかもしれない。でも、インドでは子どもでも普通に辛いものを食べるそう。そういうのも含めて、「違う文化」を体感できた一日だった。

 

今度は、私たちが彼らを招待する番。日本食にしようか、ドイツ料理にしようか、今から考えるのが楽しみだ。