ちょっと話はそれますがせっかくですので、エホバの証人信者がなぜいま明るみになっている輸血拒否強要や虐待などに真摯に向き合おうとしないのかについて書きたいと思います。

 

なぜエホバの証人は一般の意見を全く聞き入れようとしないのでしょうか?

 

それを理解するには、やはり彼らの教理の一部を冷静に理解する必要があります。

 

まず彼らが教え込まれている教理の中には、彼ら独自翻訳出版している聖書の巻末である「啓示の書」に書かれているエホバ神からの裁き(ハルマゲドン)が近い将来地上で起こるという終末論を信じています。

※この歴史背景についてはまた別の記事で述べたいと思います。

 

そしてこのハルマゲドンが起こる直前の時代を「対処しにくい危機の時代」と定義し、その特徴として、戦争、食糧危機、地震等の天災、家庭の崩壊、犯罪などが多発することと一緒に、真の神の組織への迫害があります。

 

エホバの証人信者は、この「対処しにくい危機の時代」の特徴がテレビや新聞、ネットなどで見聞きすることで、いよいよハルマゲドンが近づいてきた、と確信を強めていくマインドが刷り込まれているのです。

ですので彼らの信条や言動に対して純粋な疑問や議論をぶつけること自体が、彼らからすれば自分達への迫害になっており、そういう情報を聞くことで疑問を抱くこと自体が信仰の欠如に繋がると信じているのです。

エホバの証人組織が高等教育(大学など)や世俗の仕事(彼らは正社員等で働く仕事をそう呼んでいます)を徹底的に否定し信者にそう働きかけている理由はここにもあるのです。

※高等教育についての組織の表向きの見解や実態についても別途記事にしたいと思います。

 

そしてもう一つ。

エホバの証人信者からみて迫害を耐え忍ぶこと自体が「エホバ神のみ名に栄光を帰する」ことの証であって誇りであると信じています。

ここの記事(JW.orgの記事)でそれがよくわります。

 

この組織の信者教育の巧妙なところの一つとして、その地で生活する上での決め事(行政やら)が、彼らが提唱する聖書の教義に背かない限りは従うこと(上位の権威に服すると表現していたと記憶)、そうでない場合は組織の言うことが正しいのでそれに従うように、というグレーゾーンを定義しているところです。

 

昨日記事(エホバの証人(JW) - 取材返答と実態)にもしましたが、組織は取材への返答の中で虐待について「考え方においても日本の法律と一致しています」と言っており、暗に信者がこれを見ても「ほら、やっぱり組織は法律にも従って悪いことはしていない」「排斥された人たちが誤った情報を流している」と解釈できるようにしているのです。

 

 

このような背景から、彼らは真実を受け入れようとせず、冷静に周りを見ず子供を虐待し排斥断絶された人を家族であろうと忌避しているので、感情的にツッコミを入れれば入れるほど彼らはどんどん耳を塞ぐのであります。

 

 

今回活動いただいています弁護団の方にはぜひと頑張っていただきたいですし、微力ながら情報発信をします。

記事を書き始めると、今まで封印?してたいろんな記憶が蘇ってきて精神的にちょっときついですが、これ以上被害者を増やさないためにもやっていこうと思います。