高校1年生の娘は、体育のある日になると体操服を別のバッグに入れて登校しています。

入学前から私は「体操服入れを買ってあげようか?」と何度も声をかけているのですが、娘は一向に買おうとしません。

では何に体操服を入れているのかというと、なんと中学生の頃に使っていたサブバッグです。

しかも、そのサブバッグは3年間使い続けたこともあり、かなり年季が入っています。親としては、「そんなにボロボロのバッグを持って行って大丈夫なの?」「周りから何か言われたりしないのかな?」と心配になってしまいます。

そこで何度も新しい体操服入れを勧めるのですが、娘はいつもこう言います。

「みんな中学校の時のサブバッグを使ってるよ」

最初は半信半疑でした。しかし娘の通う公立高校では、本当に多くの生徒が中学校時代のバッグをそのまま使っているそうです。

節約志向というのか、物を大切にする考え方というのか。まだ使えるものを無理に買い替えず、使い続けるのが当たり前になっているようです。

親孝行と言うと少し大げさかもしれませんが、なんだかとても良い子たちだなあと感心してしまいます。

むしろ、その中で新品の派手な体操服入れを持って行ったら、逆に目立ってしまうのかもしれません。

娘がそれで良いと言うのなら、中学校時代から使っているサブバッグを使い続けるのも悪くありません。環境にも優しいですし、余計な出費も抑えられます。

そう考えると、時代の変化を感じます。

私が高校生だった頃は、制服以外の持ち物が自由になることが嬉しくて、バッグや靴下、マフラーなどで個性を出そうとする生徒がたくさんいました。

当時はラルフローレンのマフラーや靴下が流行していて、少しでもおしゃれに見せようとブランド品を身につける子も少なくありませんでした。

もちろん、それはそれで高校生活の楽しみ方のひとつだったと思います。

でも、娘の高校ではそうしたブランド志向はあまりないようです。

「まだ使えるものは使う」

そんな価値観を自然に共有している高校生たちを見ていると、なんだかほっとします。

物を大切にすること、見栄を張らないこと、必要なものを見極めること。

そんな当たり前だけれど大切なことを、今の高校生たちはしっかり身につけているのかもしれません。

娘の話を聞きながら、「良い高校に通わせてもらっているなあ」と、しみじみ感じた出来事でした。