ある本で、将棋の駒を人間や役職に例えているところがなかなか面白かったので少し紹介します。
歩兵
戦端が開始されていないときは、
歩の立場は皮膚のようなものだと思えば、いいでしょう、
肉を覆っている皮膚ですよ。
だからあそこ(歩)には、もっとも敏感な神経がかよっていないと困る。
香車
面白いことに、端を守っとるのは真っ正直者なんですな。
融通のきくやつがあそこにおると、いかんのだ。
桂馬
桂馬みたいなものは、命知らずと言うか、
たいへんなことはするんだけど、自分の身を自分で整理が出来んのだ。
銀将
銀というのは、ちょこちょこするけれど、これは案外、正直者なんです。
なぜ正直かというと、いちおう出先で仕事をしたら、本社へ報告に帰るんだ、あれ。
…そういう便利で律儀なところがありますから、前線に出すわけですよ。
金将
金はまぁ、部長みたいなもので、これは銀よりは能力をもってはおるんだけれども、
前線へ出すと、本社へなかなか帰ってこないんだ。
…だから金のほうは、あまり前線には出さんのです。
角行
味方におれば、守備と同時に、敵陣におるのと同じような攻撃の働きをする。
そこで“成り角はひいてつかえ”と…。
それにひきかえ、なま角は、自分の陣地におる場合は、だいたいが不利なんです。
いじめられる駒だから。
飛車
未熟な人は、この飛車を、ちょうど香車と同じように真っすぐ敵陣に飛び込ませて、
成らせることばかり考えるものですが、
この駒はじつは横にきかすところに値打ちのある駒なんですな。
いま右にいて敵ににらみをきかせていたかと思うと、
つぎの瞬間には真ん中へ飛び、敵に脅威をあたえる。この機動性ですね。
王将
王さんには、八方ににらみがきくという他の駒にはマネのできないいいところがある。
前にも横にもはもちろんですが、
背中にまで目がついておって、そこに貫禄があるというか、値打ちがある。
あなたは、どの駒がすきですか?