長井和子の「飲み屋探しによる引き寄せの法則」その26 続奥渋編 | 人脈と飲み屋に強くなる!長井和子のブログ

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1989年、東京/乃木坂に女性のためのビジネススクール/アイムパーソナルカレッジを開校。
2005年、東京/青山に40歳以上限定のバー、BAR AOYAMA R40を開く。東京コピーライターズクラブ会員。

さて。オランダ人カップルと撮った写真のデータを探していたら、その翌週に別の外国人カップルと写っている写真が出てきました。ところが恐ろしいことに、全く記憶がない。どこで撮ったのか、どこの国の人なのか……?
確かに、外国人カップルとカウンターで隣りあわせて飲んだことは覚えている。話しをした記憶もある。もしかしてカナダ……?いや、カナダだったら、プリンスエドワード島のアンが育ったグリーンゲイブルズを訪れた話しを、必ずしているはず。アメリカだったら、アメリカにいる長男家族や友人の話になったはずだし、オーストラリアやニュージーランドでも、知り合いの住んでいる街の話になったはず……。残るはヨーロッパで、話題が出てこないのは、私が行ったことのない国だから?などあれこれ考えても、どうにもどこの国の人かわからない。
しかたがない、せめてどこのバーだったのかだけでも……と思っても、この写真、いかにも情報が少ない。写っているのは、カウンターと壁の一部だけ。ちょっとイタリアンレストランのようにも見えるけど、この時間はバータイム。レストランには行くはずはない……。



そう、手がかりは写真の時間。11時半にこの写真を撮った1時間半前に、「マイスコッチ」でピアノライブを聴いたデータが残されていた。こうなるとまるでシャーロックホームズである。そうだ、久しぶりにマイスコッチに行ったのは、その前に六本木の串焼き「アガサ」に行ったからだった。
アガサはアリスの井沢さんのお店。30年近く前はよく行っていて、最近、私の中でまた復活しているのですが、メニューは当時と殆ど変わらず(イカトンビがなくなったくらい?)私の好きな凍結酒「冷酒阿雅佐」も健在です。
さて話をマイスコッチに戻しますが、昔は「マイスコッチイースト」もあったのが、今は7丁目店のみ。ここはリ・シオンさんという人がピアノを弾いているので、昔よく聴きに行っていたのですが、シオンさんは猫のように気まぐれで、気の向いた時しか来ないのです。この日もシオンさんはいませんでした。でもピアノ(今はキーボード)の上の1輪の真紅の薔薇にピンスポットが当たっているところは、今も当時と変わりません。
ただ、変わっていたのは、シオンさんから闘病中と聞かされていたマスターが亡くなっていたこと……。いつものように優しく微笑むマスターの写真が飾られているのを見て、思わず涙が溢れて来ました。と、そこに追い打ちをかけるように、男性ピアニストの奏でる切ないメロディーが……。



トリルやアルペジオを駆使した繊細な演奏をここでお聴かせできないのが残念。その美しい演奏を静かに終えた彼は、おもむろに立ち上がると、拍手に送られてカウンターの中へ……ナント!!彼はバーテンさんだったのですね!
さて、ここで問題です。このあと、私はどこへ行ったでしょう?
……って、そもそもそれが、この続奥渋編のテーマなのですが。
さぁて。マイスコッチを出て、道路を渡り、六本木通りを渋谷方面に向かったことは確かなはず。そこで六本木通りを直進するか、骨董通りに入って青山通りに抜けるか……。どちらにしても、家に帰る途中に寄るとしたら渋谷しかありません。
行きそうな渋谷のバーと言ったら、以前挙げたアドニス、エル・カルバドールの他にレガシー、カリラ、ロカイユ、IRIE、日比谷バー、チアーズ、サーティスリー、セプドール、Aseat……。う~ん、どこもこの写真には当てはまらない。一体私はどこに行ったのか………?
これ、ほんと、マジで2日考えました。そして2日目の夜。
ついに。あの日、渋谷が道路工事で車が全く動かず、業を煮やして途中下車したことを思い出しました。
となると……急いで「石の華」の画像をネットで確認。すると・・・お~っ、ありました!まさに天井の梁とスポット照明の感じが、見事にこの写真と一致したのです!!!ていうか、そこまでしないと自分が行った店がわからないって、どうよ、ということなのですが……。
で、結局、写真のお二人はどちらのお国の方なのかわからず。常連というよリ、観光客という感じで、たぶん石の華の石垣さんに聞いてもわからないでしょう。
で、この渋谷の有名店、「石の華」を私が知った経緯というのも、なかなか人間模様が複雑に絡まっています。その話はいずれまた、続・続渋谷編で……。