すみだ北斎美術館
ゴッホ展の「夜のカフェテラス」を見に行こう思いましたが、大人気すぎて予約が取れないようです。
それならと、すぐ切り替えて、今なら北斎の「神奈川沖浪裏」の本物が見られるようなので両国に向かいました。
美術館は四方から入れるような作りになっています。半分くらいは外国人でした。常設展は400円で観覧できますがレプリカのようです。企画展は1,000円ですが本物ばかりが見られるそうです。
ということでさっそく3階の企画展から見て回ります。全て本物の葛飾北斎と安藤広重です。北斎は1760年生まれ、広重は1797年生まれで40歳近くも歳が離れているんですね。
北斎の絵は緻密で、藍(青)が強く、広重は赤が強いように感じました。一部紹介させて頂きます。(企画展は撮影NGです)
駿州江尻(すんしゅうえじり)
風を描いた作品です。強風で紙を飛ばされる人や、笠を飛ばされないように手で押さえて歩く旅人がいます。風って、こんなふうに描くことができるんですね。
甲州石班沢(こうしゅうかじかざわ)
富士の三角と漁師の三角の対比を描いているそうです。北斎はそこに富士が無くても想像の構図を描きあげます。
神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)
この画像は空が明るく見えていますが、企画展の版画は空が濃い青で、曇天の中で漁をする感じがでていました。どうも、初期の版画はベロリン藍という青で色を出していたようです。初版のものは濃い藍(青)でしたが、人気が出過ぎて、だんだん手抜きして刷ったそうです。
ここからは4階の常設展のモニターを写した画像です。タッチパネルになっていて、パラパラとめくるように北斎の絵を見ることができます。
凱風快晴(がいふうかいせい)
富嶽三十六景の中で一番目にくる絵です。夏から秋にかけての早朝、朝日を浴びて山肌が真っ赤に染まる一瞬の富士山を描いています。神奈川沖浪裏、凱風快晴、山下白雨を富嶽三十六景の三役(トップ3)と呼ぶそうです。それぞれ大波、赤富士、黒富士と呼ばれています。
山下白雨(さんかはくう)
上が晴れ下が豪雨の二段構造にすることで富士の高さを描いています。神奈川沖浪裏のザザーンという波の音、駿州江尻のゴォーという風の音と同じように、このジグザグの鋭い線だけで、バリバリバリッという雷鳴を表しています。この雷がすみだ北斎美術館のロゴマークになっています。
尾州不二見原(びしゅうふじみがはら)
大きな丸い樽の中に、富士の三角を入れた対比が面白いと考えた北斎の構図です。尾州は愛知県名古屋市あたりのことで、そこから富士山はこれほどはっきり見えることはありません。想像で描いたんですね。
あれ?これって企画展では見なかったな…と思って学芸員さんに尋ねると「富嶽三十六景を前期と後期に分けて展示しているんです。それで後期には、全46画中の半分が展示されております」
あっ、そうなんだ…。と聞きながら三十六景を46画と言い間違いをしたかと思いました。ですが実は北斎の富嶽三十六景は46枚あるんです。北斎の富嶽三十六景がヒットしすぎて版元が10枚足したそうです。
広重の絵は縦長です。
東都佃沖(とうとつくだおき)
こちらは歌川広重が晩年に手がけた「冨士三十六景」の第4図です。広重は北斎に対抗して北斎の死後「不二三十六景」(1852)と「富士三十六景」(1858)を出したそうです。
青い色の北斎に比べて、広重は赤い色が強く感じます。そして「東都」って付く題名が多い感じもしました。
それは、北斎の時代には無かった化学の赤がヨーロッパから入ってきたからだそうです。そのため自然の紅を使った北斎よりも鮮やかな色合いになりました。また東都とは当時みんなが憧れていた江戸のことだそうです。
水道橋駿河台(すいどうばしするがだい)
鯉のぼりデカっ!と思いました。
現在の御茶ノ水駅や水道橋駅の周辺にあたる「駿河台」は、江戸時代、富士山が美しく見える高台として大人気の名所でした。広重は圧倒的な遠近感と、江戸の季節感を描きました。
北斎と娘の阿栄(おえい)
超リアルな北斎の人形が飾られていて、時どき少しだけ動きます。
お金に一切興味の無い北斎は、ずっと絵を描き続け、家が汚れたら引っ越していたそうです。
娘の阿栄も天才絵師で、北斎の絵を手伝ったりしていました。一度は絵師に嫁入りしたそうですが、その絵師が父に比べて下手すきて帰って来たようです。
富士田園景図(ふじでんえんけいず)
版画ではなく、北斎が直接描いた肉筆画のレプリカです。アメリカスミソニアン博物館にある門外不出の美術品です。
明治維新後の日本は文明開化に舵を切り、古い江戸の文化である浮世絵や肉筆画を時代遅れのゴミのように扱いタダ同然で売られていました。それをアメリカの富豪が買い集めたそうです。
あの丸まった姿勢で絵を描き続けた北斎が90歳まで長生きしたことに驚きました。
しかも富嶽三十六景は北斎が75歳の時の作品だそうです。
今回は北斎と広重をライバルとした企画展でした。約40歳も下の広重は北斎から学び、自由に富士を描いた北斎に対して、なるべく忠実な位置関係の構図で描いたそうです。また北斎の青に対して、新しい化学の赤を描き、絵を縦型で描きました。ちょっと写真がカメラから携帯の縦型に変わったようなことが起きていたんですね。
入る時は曇天でしたが、出るときは夏の入道雲とスカイツリーが見送ってくれました。
先日ブロ友さんが美術館に行ったことに刺激を受けて、思い立って行ってきました!北斎のことを前より少し知ることが出来ました。
ランチは北九州の「資さんうどん」東京進出1号の両国店へ。
資さんうどん ごぼ天うどん
出汁が旨い!ごぼ天はカリカリで汁に浸かったところはトロトロ、甘辛い肉が出汁に混ざると味変して、2度美味しいです。
すみだ北斎美術館からすぐ近くです!














