トイレット


2010年 日本映画

監督 荻上直子(おぎがみなおこ)

脚本 荻上直子

出演 もたいまさこ



「かもめ食堂」「めがね」に続く荻上監督による「異文化交流映画」の第3弾で、全編が海外ロケーションで撮影されています。日本を拠点にする出演者はもたいまさこただ1人で、英語のセリフで構成されています。



⚫︎あらすじ


ママを亡くしたアメリカ人のレイ(写真左手のプラモデルオタク)。


残った家族は引きこもりの兄モーリー(写真後方中央のピアニスト)生意気な妹リサ(写真右手のエアギター好き)、そして日本人のばーちゃんだった。


仕事もしないで引きこもる兄、いつもワガママを言うリサ、英語が話せず意思疎通ができないばーちゃんにレイはホトホト嫌気がさしていた。


レイは「だいたい、日本人のばーちゃんは本当に血が繋がっているのか?!」と疑ってDNA鑑定をする。


するとそれはばーちゃんの髪の毛ではなくて妹リサの髪の毛だった。


結果、なんとリサは家族では無かったのだ。


すると兄モーリーが、いや血が繋がってないのはレイなんだよ、みんな知っている、だけど家族なんだよと…





⚫︎感想


家族ってなに?って考えさせられる物語りでした。


レイは自分だけがちゃんとしている、他の家族はレイにとって少しお荷物だと考えていたようです。


しかし、血が繋がって無いのは自分だということを知り、いかに周りの人達が寛大で優しい人たちだったのかというを思い知ることになります。


トイレットという題名ですが、もっと深い内容が隠れていました。


そして外国にいる日本人の暮らしを垣間見たような感じもしました。



レイは日本人のばーちゃんがトイレに入るたびにため息をつくのが気になっていました。


インド人の友達が「インド人は左手でトイレの処理をするので、神聖な右手は絶対に使わない」「日本人のトイレには和式と洋式があって、洋式のトイレは水でお尻を洗うウォシュレットがある」と教えてくれた。


「君たちアメリカ人はすべて自分たちが基準だと考えているようだが違うんだ」


レイがすごい情報(information)だなというと、インド人は知識(knowledge)だと言います。


確かにもしかしたら世界一の国のアメリカ人たちは、世界はすべて自分たちが基準だと考えているのかもしれませんね。



⚫︎荻上直子監督


映画「かもめ食堂」の監督です。


かもめ食堂もフィンランドで日本食堂を開く話で、「やっぱり猫が好き」メンバーのもたいまさこ、小林聡美が出演しています。

かもめ食堂にもエアギターが出てくるようです、今度ぜひ観てみたいです!