ボブという名の猫 幸せのハイタッチ


2016年 イギリス映画

監督 ロジャー・スポティスウッド

脚本 ティム・ジョン

出演 ルーク・トレッダウェイ



ジェームズは薬物依存から抜け出せず、精神的に不安定でしたが、ボブと出会ったことで困難を乗り越え、人生が大きく変化していきます。



⚫︎あらすじ


ロンドン、弾き語りで小銭を稼ぐ若者ジェームズ、金は無く少し前まで薬もやっていた。


友達に誘われ、他人の車でヘロインをして寝てしまい、死にかけて病院へ送られる。


【ヘロイン:1898年モルヒネに替わる万能薬としてバイエル社が発売した鎮痛剤。副作用があるため現在の医療使用は稀。接種方法は注射か、煙を吸うか、鼻からの吸引】


彼はメサドンを飲んでいる。


【メサドン:持続する鈍痛に効果が高く、一般的な鎮痛薬が効きにくい各種のがんの痛みに有効。ヘロインなど薬物離脱の治療にも用いる】


街には浮浪者が沢山いる、ジェームズは今日もゴミをあさり食べ物を探す。薬物依存症患者を救いたいソーシャルワーカーの女性は、部屋を借りて路上生活をやめさせる。「更生プログラムをサボらないで」と彼を叱咤する。


【ソーシャルワーカー:困っている人や生活に不安を抱えている人、社会的に疎外されている人々と関係を構築して様々な課題にともに取り組む人】


その部屋にネコが入ってくる。


街で会った父は彼女と居て、ジェームズはクリスマスには呼ばれない。


昨日のネコがケガをしていた。犬の散歩をしていたベティから動物病院無料カードを借りる。彼女はネコがボブと呼ばれたいと言っていると。


ボブはケガ治療と去勢手術をする。

(去勢しないオスは縄張り争いするようだ)


ジェームズについて来るボブ。ボブがいると皆んな暖かい目で彼を見る。そのうちボブが肩に乗って歩くと注目の的になり、歌うと皆んなが集まってくる。


金が集まりボブとハイタッチする。

「茶トラは人間以上の親友になってくれる」と観客が言う。


彼の成功を見ている薬物依存症の友人は金をせびる。必ず食べ物に使えと言って渡す。


ビーガンのベティと食事をする、少し余裕が出た彼は花を買う。


薬物依存症の友人が倒れている、薬を買ったのだ。


ベティは薬物依存の兄が亡くなった部屋で暮らしていた。彼女の腕にはliveと掘られていた。


彼は大晦日に父の家に行く決心をする

来いとは言われてないが

来るなとも言われてない

しかしジェームズはジャンキー呼ばわりされ歓迎されない。ボブは父の家をメチャメチャにする。


【ジャンキー:英語のスラングで、主にドラッグ中毒者を指す言葉。元々は「junk」(ゴミ)から派生した言葉で、薬物依存症の人々が自己破壊的な行動を繰り返し、人生が「ゴミ」のようになってしまう様子を描写する際に用いられる】


路上で歌うとき犬が邪魔をして、警察沙汰になり1日収容されメサドンが切れる。急いで薬局でメサドンを飲む様子を彼女が見てしまう。しかも路上ライブ禁止。


ジェームズはビッグイシューを始める。


【ビッグイシュー:ホームレスや生活困窮者に正当な報酬を与え、社会復帰への支援を目的としたストリート新聞。イギリス発祥で日本では2003年に創刊】


自立するため最初は無料、売れたお金で次を仕入れるシステムだ。買い戻しはしないから仕入量に注意、縄張り争いは即座に資格剥奪。そしてそこの支援で10ポンド(1800円)で自転車を購入する。


ビックイシューを売っていると取材が来る。


人気が出たが他のビッグイシュー販売者から妬まれ、1ヶ月発売禁止になる。そして炊き出しやゴミあさり、腹をすかせたボブを食わせるため、路上ライブ禁止なのに路上で歌う。


1ヶ月後ビックイシューを売っていると、ボブを売ってくれと子連れ女性が言う。それならその子を売ってくれと言い返す。その時犬が吠えてボブは逃げ出してしまう。


そのころボブは雑誌で人気になっていた。


部屋の前には薬物売りが立っている。

「天国を探しているのかい」の問いに

「ネコを見なかったか」と咄嗟に答える

部屋にはボブが戻っていた。そして断薬を決意する。


ソーシャルワーカーは「過去最悪の風邪を100倍酷くした感じになる、足の震えが止まらない、メサドンを切るのはヘロインよりキツい」


苦しむ彼のそばにずっといるボブ

彼女も兄の部屋から引越すことになる

雑誌社からボブとのことが本になると連絡がくる。


父さんに薬をやめたと報告する。

「僕を見捨てたことを恨んでない」

すると父は彼の写真を財布から出す

(見捨ててなかったんだ…〈泣〉)


ジェームズは本を出版する

ベティも父さんも駆けつける

だれにでもセカンドチャンスはある

でもそれを逃してしまう人が多い


2012年に出版されベストセラーになる

今は家を買い

ホームレスや動物の慈善活動に従事

ボブはいまも僕の肩にいる





⚫︎感想


いい映画だ

イギリスはなんでも一歩進んでいる

だから薬物依存やホームレス問題も

他の国より先に経験しているのかも

ビッグイシューもイギリス発なんだな


ロンドンは街の中で麻薬売ってるんだな

けっこう浮浪者もいる

あの運河沿いの場所はいいところだな

茶トラって🐅かわいいな