裏窓
1954年 アメリカ映画
監督 アフルレッド・ヒッチコック
脚本 ジョン・マイケル・ヘルズ
原作 コーネル・ウールリッチ
出演 ジェームズ・スチュアート
グレース・ケリー
ヒッチコック監督の最高傑作と言われるサスペンス映画です。ケガで動けないカメラマンが、窓から隣人の生活を覗き見るうちに夫婦喧嘩をしていた妻が部屋から消えたことに気づきます…
⚫︎あらすじ
気温34度の暑い日、足を骨折して動けないカメラマンのジェフは部屋から裏窓の光景を眺めている。
彼にはリザという彼女がいるが、なかなか結婚には踏み切れない。華やかなファッション業界で勤めるリザに、世界中を駆け巡るカメラマンとの結婚は無理だと考えている。
ジェフの看護婦からは「最近は頭デッカチになって物事を考え過ぎるから結婚が遅れるんだよ」と注意されている。
ジェフの部屋から見えるアパートの窓には様々な物語がある。美しいバレリーナの部屋、一人寂しく生きる女性、ピアノを奏でる作曲家などなど。
そのうちの一部屋で殺人事件と思えるようなことが起きる。ジェフが考えるには旦那が病気の妻を殺害して切り刻み箱に詰めたように見えた。
しかし友人の刑事は信じてくれない。
そんなときにリザはジェフの部屋へ押しかけて来て今夜は泊まるという。「奇襲こそ攻撃成功の鍵よ」とニコリ。
ジェフが裏窓を見ていると、住人の犬が殺されたと大騒ぎになる。そういえば、その犬は数日前に庭の植えこみを掘り返していた。
ジェフは庭の植えこみに何かが埋められていると確信する。動けないジェフの代わりにリザが植えこみを掘り返しにいくが何も無い。
そこでリザは事件の起きた部屋に入り込んで証拠を探すうち、住人と鉢合わせになってしまう。
ジェフの通報でリザは危害を与えられる前に、不法侵入で警察に逮捕される。
その様子を見ていたジェフの視線に犯人が気づいて、動けないジェフの部屋に迫り来る…
⚫︎感想
ヒッチコック監督の「裏窓」、題名だけは知っていましたが、今回初めてきちんと観ることができました。
足にギブスをした主人公が、部屋から見える窓の中には色々な人たちの人生模様が見えてきます。
あの美しいバレリーナの部屋が見えるのは楽しいかもしれないですが、あんなにブラインドを開けたまま生活をするだろうか?などと思いながら観ていました。
まぁ実際には、あれほど生活する様子が他人に見えてしまうていうことは無いでしょうけれど。
古い映画なのにドキドキしながら飽きずに観ることができました。ヒッチコック監督って、やっぱり天才なんでしょうね。
それと主人公の彼女役は美しいグレース・ケリー。あのケリーバッグの女優さんです。のちにモナコ公国のプリンセスになりましたよね。
⚫︎グレース・ケリー
1929年11月12日〜1982年9月14日
(52才没)
アメリカの女優さんです。同時期に活躍したマリリン・モンローの明るさに対して、知的な美しさからクール・ビューティーと賛美されました。
ヒッチコック監督のお気に入り女優で、数々の彼の作品のヒロインをつとめています。
カンヌ映画祭で知り合ったモナコ公と結婚して王妃になりますが、自らの運転中に脳梗塞を発症して、崖から40メートル落下して帰らぬ人となってしまいました。
⚫︎アルフレッド・ヒッチコック
1899年8月13日〜1980年4月29日
(80才没)
イギリスの映画監督です。映画史上もっとも影響力のある映画監督と言われ、サスペンスの巨匠、スリラーの神様と呼ばれました。
ヒッチコック監督は自身の作品にはほとんど小さな役でカメオ出現しています。裏窓では作曲家の部屋で時計のネジを回す人を演じています。