絵本で学ぶ イスラームの暮らし


アラビア半島のドバイに住んでいる10歳のアフマド君が主人公です。アフマドはすそもそでも長い白いワンピースを着て学校に行きます。でも遊ぶときはシャツにズボンです。


夕方はモスクのスピーカーから「アッラーは偉大なり」と聞こえてきて、お父さんとモスクに行きます。モスクの入口で手や顔や足を洗って裸足でモスクに入ります。そしてみんなでお祈りします。


お母さんは弟のサイードに言いました。アッラー以外に神さまはいません。むかしむかしジブリールという天使がムハンマド(マホメット)さまにアッラーの言葉を伝えたの。その教えどおりに生きていくことをイスラームと言うのよ。


ムハンマドさまが伝えたアッラーの言葉がクルアーン(コーラン)。クルアーンには私たちがしなくちゃいけないことや、してはいけないことが書いてあるの。


しなくちゃいけないことは、お金や食べ物がなくて困っている人がいたら、わけてあげること。お祈りは毎日5回すること。日の出前と、正午と、午後と、日没後と、夜ね。


してはいけないことは、怒ったり、かげぐちをたたいたり、うそをついたりすること。


姉のアイーシャは13歳で、女の子だけが通う学校からスクールバスで帰ってきました。アイーシャは家に入ると、髪をおおっていたスカーフをはずし、足までの長いコートもぬぎました。


アッラーは美しい女性は家族以外の男の人に見せないようにと教えています。だぶだぶのコートは体をかくすためよ。


「もうすぐイスラームカレンダーの9月、ラマダーンだ」

サイードがアフマドにたずねます。

「イスラームカレンダーって何?ラマダーンて何?」

イスラームの行事は、お月さまの動きに合わせたイスラームカレンダーで決まるんだ。カレンダーが2つあるんだ」

ラマダーンの1ヶ月は、お日さまが出ている間、断食しなくちゃならない

断食はつらいけど、やってみると、食べ物のない人の気持ちがわかるようになるんだって。


新月が確認できた夜、ラマダーンがはじまりました。朝からの断食にそなえて、夜明け前に食事しますが、昼にはぺこぺこです。でも、お日さまがしずむまでは水も飲んではいけません。


「アフマドお日さまがしずんだよ」

アフマドの前には食べ物が並んでいます。

「やったー!今日も断食できた」

スピーカーからお祈りの時間を知らせる声が聞こえてきます。

1日の断食終わりに、最初にナツメヤシの実のデーツを食べます


断食をはじめて1ヶ月後、また新月の日にラマダーンが終わりました。

おじいちゃん、おばあちゃんも来たので

「アッサラーム・アライクム」(あなた方に平安がありますように)と人に会ったときの言葉を言います。


お父さんは、おばあちゃんを大切にしています。言い伝えにムハンマドさまは「いちばん大切にされるべき人はだれ?」という質問に回母親と答え、回目に父親と答えたそうです。


ラマダーンが終わって、おばさんの家族はマッカに行きます。マッカ(メッカ)はサウジアラビアの都市でムハンマドさまが生まれたところ。そこにカアバという神殿があって、お祈りはいつもカアバ神殿の方を向いてるんだ。イスラームカレンダーの12月はじめごろマッカにお参りすることをハッジと言うんだ。


ハッジが終わったときに祝うのが犠牲祭です。お父さんとお肉さんで羊を買いに行きます。お肉屋さんは羊の首の血管を切って殺します。これがアッラーの決めた殺し方でハラールといいます。ぶたは食べてはいけません。アッラーが決めたことです。


おばさんの家族がマッカから帰って来て、いっしょに犠牲祭がはじまりました。

いとこのアブドゥッラーはかみの毛をぜんぶそっていました。

「ハッジのときは男の人はたいていかみの毛をぜんぶそるし、女の人も少し切るよ」

そう言ってアブドゥッラーはザムザムの泉の水を買ってきてくれました。ザムザムの泉は枯れないふしぎな泉なんですって。



スンナ派とシーア派

割合はスンナ派に対しシーア派です。シーア派はムハンマドの子孫が後継者と考え、スンナ派はそう考えていません。


イスラームと女性

イスラームの男性は人まで妻を持ってよいという教えです。それは戦争で男性が死亡し、その未亡人や遺児を救うためです。でも公平に出来ないなら人にするように戒めています。


イスラームの名前

イスラーム教徒は、イスラームの歴史上重要な人物や、それにまつわる名前をつけます。そうすることでアッラーが喜ぶと信じています。

アフマド(ムハンマドの別の呼び方)

アイーシャ(ムハンマドの妻の1人)

ファーティマ(ムハンマドの娘の1人)

アブドゥッラー(アッラーに仕える人)


ラマダーン

イスラーム歴の1年は、太陽暦より約10日短いため、ラマダーンの時期は毎年10日ほど前にずれていきます。

そのため夏にラマダーンが重なると太陽が出ている時間が長いため断食時間が長くなり、冬にラマダーンが重なると楽に過ごせます。

ラマダーンのヶ月は、太陽が見えている間は何も食べられず飲めません。性行為や嫉妬や怒りの感情も禁止されています。病人や老人や旅人は除外されます。


ハラール

イスラームで許されているものをハラール、許されていないものをハラームといいます。

海からとれたものはよいとされますが、イカ、タコ、ウナギのようなウロコのないものは食べないイスラーム教徒もいます。



⚫︎感想 


なんだか子ども向けの絵本のほうがわかりやすい感じがします。

日本に住んでいるとイスラム教徒にはほとんど会いません。アルカイーダとか何となく怖いイメージがありますが、実際には他人や女性に優しい人たちのようです。

長い服も家の中では着てないみたいだし、断食も夜は食べていいなんて知りませんでした。