猟奇的な彼女
2001年 韓国映画
監督 クァク・ジェヨン
脚本 クァク・ジェヨン
出演 チョン・ジヒョン
チャ・テヒョン
地下鉄の駅で偶然出会った彼女は、見た目は美しいのに、すぐにキレる彼女でした。韓国のネット小説から人気になり映画化されました。
⚫︎あらすじ
ある日、主人公の青年キョヌは地下鉄で酔った女性を介抱することになります。
心の優しいキョヌは見捨てて帰ることが出来ずに近くのホテルに連れて行きます。
それから何度も彼女から呼び出されることになります。
見た目はキレイな彼女でしたが、すぐにキレる性格で、優しいキョヌもさすがに手がおえません…
⚫︎感想
主人公のキョヌはどことなく“霜降り明星”のせいやさんに似ています。
髪の美しい彼女は確かにキレイな女性ですが、ちょっと性格がキツ過ぎる…
キョヌのお母さんは“冬ソナ”のカン・ミヒ、チュンさんのお母さんです。なんと“冬ソナ”は2002年に放送されたので、「猟奇的な彼女」の後だったんですね。
この「猟奇的な彼女」は前半戦、後半戦、そして延長戦の三部構成です。
最後の延長戦でびっくりするような良い話になっていました。
(ここからネタバレ)
↓
彼女には結婚しようとしていた彼がいました。
しかし、亡くなってしまいます…
そんな時に少し彼に似たキョヌに出会います。
でも、どうしても亡くなった彼を忘れられない…
彼は本当に優しい人だったから。
心の整理をするためにキョヌと二人でタイムカプセルに手紙を埋めて2年後に会う約束をします。
しかし2年後彼女は来ませんでした…
3年後に彼女がやっとタイムカプセルを埋めた木の下に行くとおじいさんが座っています。
そこでおじいさんから実は木が変わっていることを告げられます。
雷が落ちて前の木は死んでしまった。
心の優しい青年が悲しむ人がいるからと似たような木をここに植えたんだ…
本当に優しいキョヌ、彼女もやっと亡くなった彼を忘れて前に進む勇気を出します。
そして、亡くなった彼のお母さんから勧められていた人に会いに行くと、そこに居たのはキョヌでした。
なんだか最後にびっくりするような良い話しでした。ですがこの延長戦のところは後から付け足したそうです。
物語の最初に「夕立」のパロディが入ります。「夕立」は韓国人なら誰もが知る小説だそうです。
⚫︎夕立(ソナギ)
田舎に住む優しい少年と、都会から来た少女の物語りです。
田舎に来た少女が1人で川の飛び石で遊んでいます。
それをじっと見つめる少年がいます。
見つめるばかりで声をかけてこない少年に少女はイラつき「バカ」と言って走り去ります。
今度は田舎に住む少年が1人で川の飛び石で遊んでいると少女が話しかけてきます。
「山の向こうに行ったことある?」
少年が無いと言うと、少女は一緒に行こうと言います。
少年は躊躇しながらも山の向こうに2人で出掛けます。
しかし途中で夕立が降り2人は畑の見張り小屋に雨宿りします。
帰りには雨で濁った川を渡るために少年は少女をおんぶします。
その後少年は少女が亡くなってしまったこと知ります。
死ぬ間際にあの少年と行った日の思い出の服を着せてと言って亡くなりました。
あわい恋心、雨で小屋に二人だけ、そして病気、韓国人の大好きなドラマのルーツが「夕立」にあったんですね。
たしか「冬のソナタ」でも山小屋でユジンとチュンサンの二人きりになりますよね!
ちゃんと韓国人が好きなパターンに出来上がっているんですね。