殺人狂時代
1947年 アメリカ映画
監督 チャールズ・チャップリン
製作 チャールズ・チャップリン
出演 チャールズ・チャップリン
“1人殺せば犯罪で、100万人だと英雄”という有名なフレーズが生まれた映画です。チャップリンの貴重な肉声も聴ける映画です。
⚫︎あらすじ
フランスに住むアンリ・ヴェルドゥ(チャップリン)は30年勤めた銀行をクビになってしまいます。
仕事が無くなってしまったヴェルドゥは金持ちの女性と結婚しては、財産を奪って殺してしまうことで家族を養うのでした。
ヴェルドゥは殺人で金を貯めては株を買っていましたが世界恐慌で破産してしまいます。
破産したヴェルドゥはカフェで、ナチスドイツのスペイン爆撃で大量殺戮するニュースを知るのでした。
そして捕まって裁判所に送られ死刑判決を受けるのです。
裁判所でヴェルドゥはこう言います。
大量殺人は世界が奨励してるんです
大量殺人のための破壊兵器を
製造しているんです
何ひとつ疑っていない女性を殺し
何も知らぬ小児を虐殺
しかも科学的に行ってます
大量殺人では私はアマチュアです
そして死刑執行直前には
殺人は事業です
戦争 闘い すべて事業です
1人殺せば悪党で
100万人だと英雄です
数が殺人を神聖にする
そう言ってギロチン台に向かいます。
⚫︎感想
フランスに実在した殺人鬼アンリ・デジレ・ランドリューをモデルにした内容をオーソン・ウェルズがチャップリンに持ち込みました。
チャップリンは一度断りましたが、後になってこの映画を作りオーソン・ウェルズとはもめたそうです。
チャップリンは戦争批判をしているのに、アメリカでは赤狩り(共産主義排除)でチャップリンを排斥することになってしまい酷い興行成績となってしまったそうです。
“1人殺せば悪党で、100万人だと英雄”という言葉は今でも通じる言葉ですね。
ファッションの街フランスが舞台ということで、男性はビシッとしたスーツを着て山高帽にステッキ、女性はロングドレスにお洒落な帽子をかぶっています。
チャップリンは背は低いのですが、所作や立ち振る舞いがソフトで格好いいので存在感があります。
やはりあの動きは無声映画時代の身体の表現からきているのでしょうね。
見終わったあとに少しだけチャップリンの所作や姿勢を真似したくなりました。
興行成績が悪かったと言うことですが、無声映画よりチャップリンの肉声が聴ける殺人狂時代はおすすめです。
*赤狩り
共産主義追放の活動。主にアメリカや西側諸国で実施された。
『共産主義者ではないチャップリンはナチスドイツを批判したと同時に、大量殺害する国を批判したから排除されたんでしょうね』
*チャップリンの身長
162.4センチだったそうです。
