では、昨日の質問の解答と解説です。

 

まずは昨日の一文と質問を振り返ります:

 

<2段落目>

The panel, formed in September and made up of three former judges, has confirmed the 35 people as victims of sexual abuse by Johnny Kitagawa.

 

Q1. この文の主語と動詞はどれでしょうか?

 

Q2. , formed in September and made up of these former judges, ←カンマに挟まれたこの箇所の役割は何でしょうか?

 

 

単語&表現:

・panel : アドバイスや意見を述べる専門家の集団

・form : 〜を組織する、構成する、結成する

・judge : 裁判官、審査員、審判員(*実際の事件では弁護士がこの役割を担っています)

・confirm : (陳述・証拠など)を(本当だと)確かめる、確認[確証]する、〜ということを裏付ける。"confirm A as B"で「AをBと決定づける」

・victim : 犠牲者、被害者

・sexual abuse : 性的虐待

 

上記Q1の答えですが、主語は"panel" 、動詞は"has confirmed"です。現在完了形"has confirmed"の"has"は厳密には助動詞ですが、時制(現在、過去、未来など)や態(能動態、受動態など)を表す際には本動詞(ここではconfirm)と結びついてセットで使われます。完了形で用いる"has[have/had]"のほか、受動態や進行形で使われる"be"動詞や、疑問文や否定文を作るときに使われる"do[does/did]"があります。これら3つとも(have, be, do)本動詞としても使われますが、助動詞とは役割が違うので区別して覚えてください。

 

次にQ2の答えですが、「同格」の役割です。つまり、", formed in September and made up of these former judges,"は、直前にある名詞"panel"の説明を追加しています。固有名詞に限らず、名詞がどんなもの/人/会社/・・・etc.かわからない、またはわかりにくい場合には、よくこのようにカンマを使って挿入句のようにして説明を付け加えることがあります。panel, (which was) formed in September ~, と関係代名詞whichを補ってみるとわかりやすいです。(非制限用法なのでthatは不可)。

 

ここでの"formed"は「分詞」と呼ばれるもので、形容詞の役割をする動詞のことです。現在分詞 (〜ing)と過去分詞(〜ed)2つありますが、どちらも文の中では動詞ではなく名詞を修飾・説明する形容詞の役割を果たしています。(前にある名詞を説明する関係代名詞とも役割が似ていますね。)

 

実は日本語にも分詞と似たような文法があります。

 

例)

(1)これは昨日コンビニで買った→パン(N)です。

(2)私は昨日盗まれた→財布(N)を探しています。

 

それぞれ、赤字部分の動詞が次の名詞(N)を修飾していますが、日本語学習歴が浅いと、私たちが英語を間違えるように、

 

❌(1)これは昨日コンビニで買いましたパンです。

❌(2)私は昨日盗まれました財布を探しています。

 

のようになってしまいます。

 

 

それでは、文の核となる主語(S)、動詞(V)、目的語(O)、補語(C)以外の部分をカッコで囲んでみます。

 

(The) panel(, formed in September and made up of three former judges,) has confirmed (the) 35 people (as victims) (of sexual abuse by Johnny Kitagawa).

 

残った下線部のみをつなぎ合わせてみます:

 

"panel has confirmed 35 people (as victims)."(SVO(第3文型)の構文)

「弁護団が35人を(被害者と)認定した。」

 

文の核となる単語をつかめると、自然と読むスピードも速くなります。英語が得意な人は、文法や文型をしっかりと理解しているので、これらのカッコで囲まれた部分がどんな役割を果たしているのか、どこの部分を修飾・説明しているのか、かたまりとして一気に目に入ってくるのです。

 

 

★全文直訳:

(3人の元裁判官で9月に構成された)団は35人を(ジャニー喜多川による性的虐待の被害者であると決定づけた


★全文意訳:

3人の元裁判官で9月に構成された弁護団は、35人をジャニー喜多川による性的虐待の被害者と認定した。

 

 

OK!

That's all for today!

See you next time!