Hello everyone!

 

日曜日の雷雨(thunderstorm)はひどかったですね。

 

幸い家の中にいましたが、あまりにも雨音がうるさいので窓を開けて雨量を確認しようとした途端、、、

 

ドッカーーーン!!⚡️⚡️

 

ものすごい音を立ててかなり近くに落ちたので、思わず悲鳴をあげてしまいました。

 

東京は地理的にも大きな水害は起きにくいし、昔から治水対策もわりとしっかり行われていますが、2年前の台風で多摩川が氾濫した際の異常な雨量や、近年多発するゲリラ豪雨など、都内でも身の危険を感じる機会が確実に増えています。

 

震災以降、多くの災害は「想定外」で片付けられてきましたが、何が起こってもおかしくない現在は国も個人も、、、

 

"Expect the unexpected."(想定外を想定せよ)

 

ここ数年の間にニュースでもよく見聞きするようになった「線状降水帯」ですが、東京に大きな被害をもたらす日もそう遠くないかもしれません。

 

 

さて、この線状降水帯ですが、英語ではいろいろな訳がなされています。

 

日系の英字新聞では、"linear rainband(s)"と表記されているものが多いですが、"linear"は文字通り「(直)線の(ような)」の意味。ですので、直訳すると「直線の降雨帯」となります。

 

集中豪雨の6〜7割は、この長く帯状に連なった積乱雲が長時間同じ場所に止まる「線状降水帯」によって引き起こされるのだそうです。

 

英米のニュースでは、この線状降水帯は"training (rainband(s))"と表現されているものを多く見かけます。こちらも文字通り電車のように積乱雲が長く連なっているので"training"と呼んでいるのだそうです。

 

「線状降水帯」が実際にどんな場所で、どんな雨を、またどの程度降らせているのかなど、説明を加えた表現のバリエーションがたくさんあります。以下はニュースなどで見かけた表現の一部です:

 

training:これだけで線状降水帯を表しているものもあります(=電車のように長く連なった積乱雲のこと)

training (rain) bands of heavy rain:bandsと複数形になっているので一本ではなく二本以上線状帯があることが読み取れます

a trainig rainband of torrential rain:torrentialは「急流や激流のように激しい」

an intense band of training rain:intenseは「強烈な、激しい、猛烈な」

training of XX rain bands:XXには台風やハリケーン、サイクロンの名前が入ります

a training, tropical rain band:tropicalは「熱帯性の;熱帯(地方)の」

tropical cyclone rainbands:cycloneは「サイクロン(インド洋の熱帯低気圧)」

training rainstorm:rainstormは暴風雨(*こちらの表現は日系のThe Asahi Shimbunより)

 

上記の"tropical"でもわかる通り、気候は国のみならず同じ国内でも地域によっても違うので、表現にもばらつきがあるのは当然です。日本の線状降水帯は海外のものとは違いますし、国内でも発生原因や雨の降り方などにも違いがあるので、翻訳が一つではないのもうなずけます。

 

The Asahi Shimbunが日本の線状降水帯についてとてもわかりやすく説明しているので参考になります:

"Better alerts needed for ‘senjo kosuitai’ on eve of rainy season"

 

 

ちなみに、スラングから発生した「ゲリラ豪雨」にもいろいろな名前がつけられています:

 

・guerrilla rainstorm [downpour; rainfall; rain] :guerrillaの部分は日本で考えられた名前なので、どんな豪雨なのかの説明は必要です。「突然来るゲリラ的な雨」くらいはイメージできるとは思いますが、あまり日本の気候を知らない人にはよくわからないと思います。downpourは「土砂降り」の意味。

・torrential downpour:(torrentialの訳は上記をご参照ください)

・sudden rainstorm[rainstorm]:suddenは「突然の」

 

そして「集中豪雨」は:

 

・localized downpour:localizedは「特定の場所に集中された」

・localized torrential heavy rainfall

 

 

"rainband [rain band]" 

"torrential"

"downpour"

 

この3つは豪雨用語の中でもよく見かけますので、この機会に覚えてしまいましょう。

 

コロナ禍で災害に見舞われた皆様の日常が1日も早く戻りますよう願っています。

 

明日はいよいよ関東地方でも梅雨が明けそうです。