第10部 ブルー・スウェアー 第17章 悪魔の子 | ブログ小説 第10部 ブルー・スウェアー
「大丈夫!大丈夫!!何もないよ!」あずさはまるで自分に言い聞かせるようにいった。友希は無理に言い聞かせるように言い放っているどこかアンナチュラルな感じが却って薄ら怖いような気がしていた。朝の店内はぎこちなくて、重たくなるような空気が漂っていた。
「ありがとう!いろいろと」あずさは再び友希にいうと友希はどうしてこんなにありがとうというのか、いつもの少しツンケンしているような雰囲気を漂わせているあずさがいつもより、優しいような気がするのは何故だろうか?という気がしてならなかった。いつもはサバサバしているような感じがしていたのに、今日はいつもより柔らかい感じなのが、やけに気になっていた。確実にいつもと違うと・・その何か悟っているような、境地のようなものが気にかかっていた。
(いつもと感じが違う・・・)友希はいつものあずさと違うことにあきらかに違和感を感じつつも、オーナーにすべてを打ち明けて、仲直りしたのだろうと思うとホッとしている自分がいた。
「ねぇ、もしあの怪物(モンスター)男が現れたら、私に連絡するようにいってくれる!?」
「えっ!?そんな・・・」友希はこないだまで怯えていたあずさが急に手のひらを返したようにうけて立つといわんばかりの強気な態度に内心、戸惑っていた。
「はい、わかりました」友希がうなづくとあずさは胸ポケットから名刺を取り出すと、社用携帯ではなくて、自分の携帯の番号をかいて渡した。
「これ、渡しといて!」あずさは友希に渡すとその番号はあずさの直番だったから尚更驚いた。
「店長!そんなことをしていいんですか?危ないじゃないですか?」友希は思いがけないあずさの行動に驚きを隠せなかった。
「大丈夫よ!ちゃんと話したらそのうちこちらも解約するから!」あずさは何でもないような言い方でケロッというと友希はそうなのか?と従うしかなかった。
「・・はい」

「最近、親分、なんか変なんだ!!」
「そっかぁ?!もともと変なのではなくて?」土木建築会社の事務所で米澤と藤倉は2人は今日も休んでいる真一の話をしていた。
「今日、体調が悪いって何があったんだろうか?」米澤は興味津々といわんばかりに藤倉にきいた。
「あの人がまともに体調を崩すといったら大体女のことだよ!」
「ホントだよ!またなんかしでかしたかな?大阪のホステスのときも急に体調を崩したよな?」藤倉は思い出したようにいった。
「そうそう、1週間も休んだよな、覚えているよ!あれは一種の病気なんだよ!また体調を崩したってまた女かな?誰だろう!?」米倉はケラケラと笑った。
「ジャーマネがさ、あれが体調を崩したあと、クラブにいったら件のホステスがそれからずぅーっと出勤していないっていうんだよ・・・そして、親分もついにあの店へいかなくなったといっていて、ジャーマネは不自然だと言っていたんだよ。俺はさ、それはそもそももう10年、いやまだ10年はいかないかもしれないけれど、俺もそのことを不思議に思っているんだ」
「まぁな。もうさお互いに会いたくないのさ」藤倉はやれやれといった風にいった。
「あのホステスは美人だけれど、借金があって夜働いていた人だよ。あのホステスにとって親分はかっこうのカモ🦆だったと思うけれどな・・急に店にいかなくなったらその人も困るから簡単にこじれたくらいで辞めるのかなぁ?って首を傾げてた。親分があのクラブにいかなくなって3ヶ月後に大阪の事務所を畳んで、急に東京にいくといいだして、なんか怪しくないか?」米澤はしげしげとした口調でいった。
「何が?」
「いろんなことがさ」
「やめろよ!そんな大それたことができるタマかよ!!気がちっちゃいんだよ。あんな大きな体格なのにさ。体格と反比例するように気が小さいんだよ。あの人をみていると、人間って何かをカモフラージュするようにできているのかもしれないとさえつくづく思うよ」藤澤は何かを分析するようにいった。
「カモフラージュ?」

p.s
今日から「青い鳥」を書き始めますっ!!
10月中に終わるかな?このブルー・スウェアーを書き終える予定です。そのあとは書き終えた新作が登場します。早ければ10月中旬には終わるのでは?と思います。なんかいろんなイメージが交錯しています♪ 私には執筆の方があっているなぁ〜とつくづく思ったこの頃です。

明日は久しぶりにキャンドル作るよぉ〜✨
でもキャンドルも何気に細く続いてる気がする。