第10部 ブルー・スウェアー 第2章 悲しい記憶 | ブログ小説 第10部 ブルー・スウェアー

「あなたってホントにつまらない人だわ!!合わないと思うよ!」

「・・・」

「なんかイライラする!!」

「・・・ごめんなさい」愛那はかける言葉がみつからず、かろうじてかけた言葉だった。

「あなたとは合わないと思う」結衣は激昂したかと思うと冷静な視線で上から目線でつぶやくようにいった。

「・・・」

結衣は愛那が黙りこむのを黙ってみていた。

(なんでこんなに責められなくてはいけないの?)愛那はいたたまれない気持ちになってたまらない気持ちになった。

ガタンッ!

結衣は黙り込んだかと思ったら急に立ち上がった。愛那は唖然として様子を見守っていた。

「もういいよ、あなたとわたしでは合わないならいくら話しても時間の無駄だから!」結衣の冷酷な言い方に愛那は血の気が引いていくような想いだった。

「・・・あっ!」愛那は慌てふためきながら何故か血の気が引いていくかのような思いだった。

「・・・私が誘ったからお勘定は自分がするわ!!じゃあね!!」結衣が愛那に一瞥を配るとくるりと横を向くとスタスタと去っていった。愛那は突然の出来事に凍りついていた。

(・・・私も合わないかも・・)

1人残された愛那はため息をつきながら、ストローでアイスコーヒーをスゥーと飲んだ。


直美は初めて東京の地に降り立っていた。着なられないスーツ姿で日暮里の駅にいた。まだ肌寒い季節だった。駅のホームにスゥーとした風が吹き抜けた。

「寒っ!!」直美は思わず口にした。

東京の風は淡路島より冷たいとつくづく思った。

ブルルー、ブルルー、ブルルー、まもなく山手線、新宿・渋谷行き  内回りがやってきますー

山手線の電車が入ってくると、直美は肌寒い風を受けながら電車に乗り込んだ。電車はすぐに新大久保の駅につくと、少し気だるい表情(かお)で降り立った。直美は新大久保と大久保駅のちょうど中間あたり、でもほんの少し新大久保寄りの場所にシェアハウスに住んでいた。今日で5日目になっていた。わずか5日目にして、直美は内心シェアハウスでの暮らしに疲れ果てており、げんなりしていた。直美は母親に心配かけないように、元気に暮らしているよー、といいながらも5日目にして早くもホームシックにかかっていた。

(故郷に帰りたいよ!!)直美はあふれくる思いに必死に蓋をしていた。それは母親にまだ心配はかけたくないという気持ちでブレーキをかけていたが、早くも心が病魔に襲われそうだった。

(もう帰りたくないかも・・・)大きなため息をついた。直美が世話になっていたシェアハウスは築30年の2階だての普通の一軒家だった。オーナーの70歳近い女性は都内に3軒の家を持ち、横浜に本拠地を構える資産家のおばあちゃんだった。都内にある一軒家もシェアハウスに改造して低家賃で彷徨える若者を受け入れていた。

直美の弟はこの春から大学生になる弟の為に家が苦しいことは知っていたから迷惑をかけたくない気持ちで、敷金礼金のかからないシェアハウスを選んだ。調べてみていた時はそれはとても綺麗に写っていた。3万7千円でこんなに綺麗な場所に住めるとしたら願ったり叶ったりだとも思っていた。4人部屋となっていたが、寝室だけ4人部屋であとは狭いながらも個室がついてから寝るだけ共用スペースならいいかなんて思ったりした。それなのに、実際に住んでみたら想像以上にひどかった。あまりにひどすぎて目眩さえしてくるぐらいだった。直美は5日目にして他人との共同暮らしがこんなにも発狂しそうなものだということを肌身で感じていた。

(・・・もう帰りたくない!!)

直美は部屋へ戻る道すがら重たい憂鬱な気持ちを抱えながら歩いていた。

腕時計は午後6時を回っていた。もどりたくないよ・・・直美は新大久保の駅の方へいき、街を徘徊をしていた。するとスマホがなっていた。着信相手は<永沢あずさ>と表示されていた。



p.s

悲しみの雨、、みたび、更新しましたぁー!!


またしても、悶絶級のハレンチなポエムが登場💦100枚の原稿かくより、あの短文が異様に恥ずかしいのは何故だろう?

はっずかしいけれど、、、我慢。貝🐚になる。