第9章 幻(フレア) 第20章 幻 | ブログ小説 第10部 ブルー・スウェアー

みずほは悠人の家で何をすることもなかったから部屋の掃除を始めていた。みずほは掃除機をかけていると急に歯の痛みを強く覚えた。

「イタタタって」口元を押さえながら、洗面台の所で口をあんぐり開けてみると、歯と歯の隙間から穴ができていた。

「やだぁ、虫歯だわ」みずほはぽっかりと空いている隙間のあいだの虫歯に気がつき、今すぐ歯医者に行かなくては!!と思いたったが、それさえも悠人に頼らなくてはいけないのは何とも情けなさすぎではないか?とふと悲しい気持ちになった。でも保険証があれば、安くいけるのでは?と思い、財布の中で保険証を探し始めたけれど、保険証だけが一向に見つからなかった。

「やだぁ、なんで?」みずほは懸命に探しながらも、思い当たるフシを懸命に考えてみていた。

「あっ!!」ふと合点がいったように思い出した。あのボロアパートの中でこの暮らしを抜け出すために、いくらあるのかひっくり返して計算していたとき、出していたことに気がつき、思わず愕然とした。

(そうだ、あの時だった!!)みずほは明確に思いだし、どうしようという気持ちになった。

(ヤバイ、ヤバイよ!戻りたくないよ)そう思いながらも大事なものを一寸、取りにいこうか迷い始めていた。取りにもどることにはリスクが伴う。でもほんの少し1分も滞在していないなら大丈夫のような気さえしてきていた。鞄の中からボロアパートの鍵を取り出した。

(ほんの少しなら大丈夫かも。そして、この鍵ももう戻したい・・・)みずほはもう戻ることがきっとないであろう部屋の鍵を所有していることもなんだか居たたまれない気持ちになったことと、保険証をすぐに取り戻すために、一寸戻ろうかと迷い始めた。ただ、ちょっと取り戻しにいくためなら、特に危ない気はしなかった。ほんの少し行って帰ってくるだけなら大丈夫だろうと思い、靴を履いた。部屋を出るとき、後ろを振り返った。

(また、無事に戻って来れますように)悠人の部屋のどことなく心の中で願って、ゆっくりドアを開けて外にでた。悠人から渡されていたスペアキーでゆっくりと鍵を閉めた。

少し罪悪感にとらわれながら、後ろ髪を引かれる思いでみずほは悠人の部屋を後にした。


p.s

この間、キャンドルを作ったばかりなのに、すでにまた作りたいものがニョキニョキと生えてきていて、思考を時々占領中やりたいことがなんでこんなに多いのかわからないです💦止まらない💦

それでも学校に通う予定はなく、キャンドルもケーキも石けんもワンタイムレッスンだけを貪り中まだ資格がとりたいのかまではわからない為、しばらくはワンタイムレッスンのみでやっていく予定ですでもそれでも気持ちは落ち着き、執筆に集中ですそう去年から気持ちが落ち着かなくてソワソワしてましたが、、、かなりすごく気持ちも落ち着いた気がしますっ!!ということで、、今から執筆中心な日々にシフトしていこうと思います。


今月はあとはケーキレッスンを楽しみに頑張ろう!!あと次のレッスンはキャンドルにするか石けんレッスンにするか、順番を迷走中💦何かを作るって楽しいぃ