「原嶋さん!!原嶋さんってば!」大声で叫ばれた声で原嶋は思わずぶ然と表情で振り返った。
「・・ん」
「取り調べはいいんですか?」
「あぁ、また後でゆっくりやるよ。なんか興奮しているから、もう少し落ち着いてからの方がいいと思うから」原嶋はそういって後輩の桑名の肩をポンポンと叩くとその場を立ち去ろうとしたとき、ふと後ろを振り返った。
「あぁ、あの人、被害者の女性の容態はどうなったいるの?」
「あの容疑者にさされた人ですか?」桑名は取り調べ室を指しながらいった。
「そう」
「いやー、意識不明の重体らしいんですけれど、それ以外の情報は・・」
「そっか、ありがとう」原嶋はそういうと部署を後にした。
「今日はどんなお仕事のご紹介なんですか?」みずほは少し不安そうな面持ちで聞いた。
「そんな固くならないで、リラックスして聞いてよ。身売りするようなことじゃないんだよ」
「安心できるようなところですか?」
「勿論、君には幸せになって欲しいと思っているからね」俊の口からそのような言葉がさらりと出てきたことにみずほは少し胡散臭さを感じながらも、黙ってきいていた。
「君にお願いしたいのはバーで働いて欲しいんだ」
「バー?」みずほは意外な言葉に思わず言葉を繰り返した。
「そう。バーでグラスを洗ってくれればいい」
「本当にそれだけでいいんですか?それだけで大丈夫なんですよね?」みずほは念を押すようにきくと、俊は少し顔が醒めたような表情(かお)でいった。
「・・・うん」
「バーって普通のバーなんですよね?」
「・・・あぁ・・」俊の返答はだんだんと覇気がない表情(かお)になっていくからみずほの心の中は不安でいっぱいだった。
「・・なんか元気がないですよ。いつもの感じじゃないですよね」みずほが俊の表情(かお)と打って変って、暗い感じの顔であることに違和感を感じていた。
「そうか?たぶん疲れてるからじゃないかな?連勤だったから」俊は取り繕うようにいうと払拭するように笑顔を作って見せた。笑顔になったというよりは明らかに笑顔を作るという感じにこないだとは打って変って違っていた。
「バーでの仕事は時給1000円だけれど、裏方の仕事で、派手な水商売の女の子とは違って地味な仕事だから安いけれど、出来るだろう?それぐらいなら?」俊の問いかけにみずほはだまって下をむいていっとき考えるように下をむいた。だまって俯いたまま、考えていて、地味にグラスを洗ったりするぐらいなら大丈夫な気がした。ただ、俊は水商売のスカウトがメインの仕事をしている男である。普通のバーではないような疑念が湧いてはくるが、今の状態では何もしないよりはいい気がしてきて、顔をあげて俊の顔をみていった。
「ぜひ、やらせてください」みずほはきっぱりいうと俊はどこか後ろめたいような表情(かお)をしながらも、口許に微かに笑みを浮かべた。
p.s
昨日、頑張って作ったチョコレートがけの抹茶のマドレーヌ今度はメレンゲのレモンパイを作る予定何を目指しているのか全然わかりませんがくたびれたせいのか、今日は顔に目が3つついた人の夢をみるし😓最近、凄いのか考えすぎなのかわからないのですがエネルギーの変形からクセの原理が漠然とわかり、不思議とクセが治ったかも!!なのか、たまたまなのか全然わからないのですが。もう少し突き詰めたいと思います