星おじいちゃんの退職日。
昨日は星おじいちゃんの退職日。
13日に65歳の誕生日を迎えた星おじいちゃん。
15日付で、晴れて退職の日を迎えました。
星おじいちゃんって。
あたしが前に働いてたディーラーの一応上司で。
創業から38年間ずーっと勤めあげた、叩き上げと言われる時代の人です。
そんな叩き上げと言われる星おじーちゃん。
キャラが濃すぎて。
彼との思い出は数しれず。
まるで鉄砲玉のようで。
(絶対外出してはいけない日なのに、ちょっと目を離した隙に外出します。平気で30km先の三川まで。
多分あの人、どこでもドア持ってん。行き専用の。)
ものすごく自分勝手で。
(みんなで何時から○○をやろうって決めたことなのに。外出先から全く帰ってこない。帰る気もない。)
自由奔放で。
(締め切りが今日だと分かっていても。平気で外に出て、締切日は守りません。守る気もありません。)
協調性もなくて。
(みんなで勉強会をしてる時、1人で洗車をしています。全くの悪びれもなく。)
彼の辞書には「右から左」って言葉しかないんじゃないかってくらい。
ほんっとーに人の話を聞かない男でした。
ついたあだ名は「流れ星」。
38年勤めあげた星おじーちゃん。
どう考えてもあたしの上司にあたるわけなんですけど。
時には同僚であり。
時には部下であり。
時には友であり。
時には子供であり。
なんつーか。
困ったさん。みたいな。そんな人。笑
そんな、どうしようもない人なんですが。
なぜか憎めず。
不思議と気の合うことが多く。
ゆえに一番仲良しで。
悔しいけれど一番好きでした。
そんなおじーちゃんに贈りたくて焼いたロールケーキ。
いっしー「おかーさん!何これ。何これぇぇぇぇ❤❤❤」
味見役に訪れたいっしー。
前の会社のお仲間その①。(正確に言えば、あたしの先輩。歳は5つも下ですが。笑)
在職中にいろんなことを越えてきたからこそ、あたし達の絆は超固い。 ダイヤモンド級。
辞めて何年もたつけど、ずーっと仲良しで、
これからもきっとずーっと仲良し。
ちなみにおかーさんはあたしのあだ名。
あたし「スフレロールだよ~。今回はねー、メロンを巻きこんでみました。」
いっしー「うわぁぁぁぁぁあああ❤」
かの有名な食いしんぼういっしー。
何を見せても喜ぶ。
何を食わせても喜ぶ。
この子のこういうとこ。
すごく好き。(かわいい。)
あたし「うわ!!!いっしー・・・大変・・・・・。」
いっしー「おかーさん、どーしたん?」
あたし「なんか・・・箱に入らない・・・・・」
箱の大きさ10cm。
ロールケーキの大きさ25cm。
あきらかに。
箱よりデカいロールケーキ。
いっしー「おかーさん・・・なんでそんな箱買ったーん!笑」
あたし「分かんない。分かんない。笑。なんかね。ダメだよね?どうやっても入らないよね?」
いっしー「うん。100%無理でしょ。」
そーだよね。
10cmと25cm。
子供でも分かる。
絶対無理。
あたし「どーしよっかなー・・・・・。」
一応、贈り物だし。
記念日なわけだし。
ラップに包んで持って行くわけには・・・いかないヨネー。
あたし「うーん・・・・・。あ。切ろう。切ってくっつければいいんだ。」
箱の側面を切り取って、テープでくっつけて、サイズアップ。
あたし「ねぇ。いっしー。これでいいかなー。贈り物なんだけど、大丈夫かなー。」
切って貼った感満載。絶対これでいいわけないでしょう箱。
いっしー「いいんじゃん?星おじーちゃん、喜びそうじゃん。手作りのケーキに手作りの箱だーって。」
星おじーちゃん。
整備士あがりの営業職。
スパナ片手に車を売れる、最高のトップ営業。
困ったさんだけど、手先はバカ器用。
何でも自分で作っちゃう星おじーちゃん。
現在山小屋建設中。
あたし「それもそうだね。星おじーちゃんなら箱が手作り感満載でも逆に喜びそう。」
と。
適当な理由をつけて。
ニコイチ箱に詰め込むことに。
あたし「あっ・・・!いっしー大変・・・!」
いっしー「どーした?どーした?今度はどーした?」
あたし「長さはいいんだけど・・・今度は幅が・・・・・。」
いっしー「あれまー。ホントだわー・・・。おかーさんの手が完全に引っかかっちゃってるね。」
そう。
真上からしか入れられない箱なのに。
幅がギリギリすぎて、あたしの手が入らず。
ロールケーキが箱の底に着陸できない。入らない。
いっしー「どーする?そのまま持ってく???」
あたし「うーん・・・・・。」
せっかくニコイチにまでしたこの箱。
どうせだったら使いたい。
どうせだったら入れてみたい。
あたし「あ。そーだそーだ。ワックスペーパー使えばいいんだー。」
ワックスペーパーにロールケーキのせて、ワックスペーパーの端っこを持って、そーっと着陸させた。
いっしー「いいじゃんいいじゃん。おかーさんすごいじゃん。」
ニコイチ。
キツキツ。
ぱんぱん。
あたし「そだね。ロウソクでも飾ってそれっぽくしよう。うんうん。そうしよう。」
あたし「うんうん。いいじゃんいいじゃん。」
いっしー「いいじゃんいいじゃん。」
全ては見て見ぬふりをし。
いいじゃんいいじゃん。でまとめた。
その後、前の会社のお仲間その②のいっかーと待ち合わせをして。
みんなで星おじーちゃんのプレゼントする色紙を書いて。
何年ぶりかの前の会社に3人揃って足を運んだ。
辞めて4年近くたつ会社。
なかなか行く機会もなければ、
辞めてから、車の整備を出しているわけでもない。
ってゆーか。
そもそも。
あたし達は。
辞めたくて辞めたもんでして。 (いろんなね、大人の事情ってもんがね。ね。)
やっぱりちょっと行きにくいし、入りにくい。
しばらく入口の布巾でウロウロしていたんだけど。
ひょっこり出てきた星おじーちゃんと、
とっても偉い上司’ズに発見されまして。
意外なほどにも暖かく迎えていただき。
お茶まで飲ませてもらいまして。
次々と昔の仲間達(まだ在職中の仲間達)が会いに来てくれたり。
あたし達と同じく、とっくに辞めた女の子もわざわざ星おじーちゃんのタメに足を運んでくれてたりして。
みんなでわきあいあいと歓談したり。
ショールームで記念撮影をさせてもらったりしました。
(よかった。時間って素敵。)
あたし「あたしケーキ焼いてきてやったんてー。最後の記念にくれるわー。」
星おじーちゃん「おぉ!これはこれは。わたしのタメにわざわざ・・・!」
あたし「冥土の土産にしてやってー。」
星おじーちゃん「そーだな。死ぬ前にしっかり味わおう。」
いっかー「あたし達ね、色紙も書いたんだー。山小屋に飾って飾ってー。」
星おじーちゃん「おぉ!これはこれは。是非とも棺桶に入れよう。」
と、いつもの調子でプレゼントを渡して。
他の女の子達からもお花や色紙、記念品のプレゼントをもらって。
星おじーちゃん「いやー。みんな本当にありがとう。ま。どうぞどうぞ。皆さんおかけになって。
ささ。こちらへ。こちらの椅子も使って。どうぞどうぞ。おかけになって。」
と、大量の椅子を用意して座らせてくれた星おじーちゃん。
気付けば、7人の女の子に囲まれ。
あたし「キャバクラみってだねー。」(新潟弁でキャバクラみたいだね。ってこと)
いっしー「いや。キャバクラでもここまで女の子付かないでしょ。」
星おじーちゃん「いやー。棺桶に入る前にいい思いできたなー。ははははは。」
と、いつもの調子で楽しい歓談もできました。
(話が弾みすぎて、2時間ほど。歓談を越えた歓談タイム。)
あたし「じゃー、最後。星おじーちゃんから一言どうぞー。」
星おじーちゃん「おぉ。そうかそうか。そうだな。じゃ、わたしから最後に一言。おっほん。」
席を立って、みんなの前に立つ星おじーちゃん。
つられてみんなも席を立ち、
気付けば、全員直立不動の朝礼スタイル。(それも円陣で。)
星おじーちゃん「えー。では、最後の一言ということで。
この場を借りてわたしから一言だけ言わせていただきます。」
はい。
一言ですね。
星おじーちゃん「わたしは、この会社に勤めて38年になりますが。
こんなにも嬉しいことがあったのは、多分、今日が初めてでして。
わたしの最後を飾る今日この日が。
人生で一番嬉しい日となりました。」
うんうん。
いい事言うね。
星おじーちゃん「これからは老人として、のらりくらりした日々を送っていこうと思います。
ちょうどわたしの山小屋が今改築中でして。
改築が終わりましたら、是非とも一度みなさんに遊びに来ていただきたい。」
うんうん。
みんなで遊びに行くよ。
星おじーちゃん「ちょうどこの時期は蛍も見れる時期ですし。
いっしー君、いっかー君、おかめ君は一度遊びに来ているのでよくお分かりかと思うのですが、
わたしの山小屋とゆーものは、本当の山の中にありまして。」
そうだね。
初めて遊びに行った時。
本当にびっくりしたわ。
いつ熊がでてもおかしくない。(いや。実際出るんだけど。)
星おじーちゃんなら熊と同居しててもおかしくない。(いや。ホントに同居してるんだけど。嘘だけど。)
そんな山奥の山小屋。
星おじーちゃん「春は山菜。夏はニジマス。秋はきのこ。
そう。きのこの時期になると、あの辺では天然舞茸が採れまして。
少し降ると、椎茸なんかも採れますし。
しかし残念ながら松茸には出会う機会はごくまれなことでして。
松茸に出会っていたら、わたしは間違いなくこの会社にいなかったわけで。
松茸長者になんてもなれていたかもしれず。ははははは。」
ここで。
星おじーちゃん。
きのこの話に火がついた。
星おじーちゃん「天然の舞茸とゆーものは、舞って踊るくらい嬉しいから舞茸と書くもんでしてね。
いやー。
あれは本当に香りがすごくて。
きのこのなんちゃらかんちゃら。
舞茸がなんちゃらかんちゃら。
ワライダケのなんちゃらかんちゃら。」
一言。
一言。
と、言っていた星おじーちゃん。
星おじーちゃん「しかしながら松茸とゆーものは・・・なんちゃらかんちゃら。
松茸の生えるポイントは・・・なんちゃらかんちゃら。
山に登る時の持参品はなんちゃらかんちゃら。
そこに必要なものはなんちゃらかんちゃら。
だからきのことゆーものは、なんちゃらかんちゃら・・・。」
山の登り方から、
必要な用具、ポイントに至るまで。
きのこ狩りの話を、熱く演説。
あたし「星おじーちゃーん。全然一言じゃないんですけどー。」
星おじーちゃん「いや。まだ聞け。
きのこのどーたらこーたらで。
きのこがなんちゃらかんしゃらで。
山のどーたらこーたらが、あーしてこーして。
なんちゃらかんちゃらの、どーたらこーたらが、あーしてこーして。
うんぬんかんぬん・・・・」
この熱い語りは20分にも渡って続けられ・・・
星おじーちゃん「やっぱりきのこは舞茸が最高かなと思う次第であります」
最後の締めくくりは「舞茸の最高さ」でした。
本当に自分勝手。
星おじーちゃん「よーし。このままみんなで赤レンガ行くぞー!」
人の予定も聞かず。
次の予定を勝手に決めちゃう星おじーちゃん。
本当に協調性がない。
星おじーちゃん「じゃー、先に行ってるからー。」
誰のことも振りかえらず、
一人さっさとショールームを出る星おじーちゃん。
本当に鉄砲玉。
ま。
何年も一緒に過ごした仲間達。
みんな、そんなのにな慣れっこです。
何の疑いもなく、そのまま着いてゆきます。
新発田市、7号沿いにあるお店です。
星おじーちゃん「ここね、俺の同級生がやってんだ。」
あたし「へー。そーなんだ。ここって何が美味しいん?」
星おじーちゃん「ハンバーグ。ここはハンバーグが美味い。
もともと焼き肉屋だからね。肉が美味い。
ハンバーグが美味い。ハンバーグがイチオシ商品。頼むなら絶対ハンバーグ!」
あたし「へー。じゃ、あたしもハンバーグにしようー。星さん何頼むん?」
星おじーちゃん「俺はラーメン。」
人に散々ハンバーグを勧めて、自分は全く違う商品を頼む星おじーちゃん。
本当に困ったさん。
全員がハンバーグを勧め、全員がハンバーグをを注文する中、
1人ラーメンをすする男。
こういうところが憎めません。 自分勝手も度を超えると逆に許せる。
粗挽きの牛肉ハンバーグにクリームコロッケがついた一品。
星おじーちゃんイチオシのハンバーグ。
あたし「うまっ。」
確かに肉汁じゅわじゅわですっごく美味しい。
だけど、何が美味いって・・・
添えられてるパスタがバカうまです。
何で味付けしてるのか分からんけれど。
ちょーうまい。
あたし「次回、このパスタ山盛りにしてもらおー。」
誰もが、何ひとつ残さずに完食。
美味しかったー♪
そして。
この後も、みんなでいろんなことを話したんだけどね。
創業時代の思い出とか。(これはいい。)
昔の車検の通し方とか。(これもいい。)
けん引の仕方とか。(これは・・・あたし達もよく分からないし、言ってる意味も分からない。)
はんこの押し方とか。(誰でも知ってる。ひなでも押せる。)
なんか。
いろんなね。
38年分の思い出話を聞きました。 (はんこの。)
38年。
あたし達が生まれる前から会社にいた星おじーちゃん。
本当に長い間お疲れ様でした。
ゆっくりと老後をエンジョイしてください。 多分、鉄砲玉のような日々を送ると思うけど。
ぽちっと応援ありがとう!
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そういえば。
地主様の話をしていた時に。
星おじーちゃんが、
「本間様には及びもしないが、せめてなりたい殿様に。」
って、ことわざを熱く語ってたんだけど、
誰かこんなん聞いたことあります?
あたしらの中では、誰も聞いたことある人がいなくて。
星おじーちゃんの作り話だろうって事になったんだけどね。
もし、知ってる人がいたら教えてください。
山形の本間様とゆー大地主さまを詠ったことわざだそうです。
↑いっしーがググって意味を教えてくれました。
ホントにあったことわざの模様。
本間様。すごいお方でした。




