今年の3月にHouston business journalからこういう記事が出ていました。
Houston riskiest market nationally for multifamily investors
集合住宅、アパート経営者にとってヒューストンは最もリスクが高いという内容でした。
意外でしたが、2016年に新規アパートが2600戸も増え、最初の2〜3ヶ月は無料にしなければ入居者が見つからないとも書かれていました。
確かに去年あたりから、賃貸の供給が需要に追いついてきたとは感じていました。
あちこちでアパートや住宅が建設中だし、ヒューストンに不動産投資をする人がすごく多いから。
州内はもちろん、他州(特にカリフォルニア)や国外(特にカナダと中国)の個人、法人の投資家が多く参入して、アパート経営や戸建ての賃貸をされています。
今年の3月に私達が募集をかけた家の周りには、個人の投資家さんばかりが5軒も同時期に募集をかけていました。
だからと言って供給過剰とまではいかず、借りる側にとって激戦ではなくなってきた、ちょうどいいバランスになってきたのでは
ないかと思っていました。
そして、今週また別の家で募集を出しました。
私達は入居者の募集をかける時、同じエリアの同じような条件の家の中をいくつか見てから適正な家賃を設定しています。
そうすると、1〜2年前より家賃がやや下がっている気がしたのです。
家の価格自体は確実に上がっていて、固定資産税や保険料も上がっています。
それなのに家賃自体はそれほど上がっていないか、むしろほんの少し下がっているのです。
つまり、2年前より利回りが悪くなっています。
まあ、仕方がないので周りの家賃設定にあわせて私達も家賃を設定し、募集をかけてみました。
すると、、、、、
あれ?
今ってサンクスギビングだっけ?
それともクリスマスだっけ?
というくらい閑古鳥なんです。
6月と言えば不動産業界は繁忙期のはずなのに、募集をかけてから3日の間に内見がたったの6件、そのうち申し込みがあったのが2件だけ。
家賃が1800ドル以上となると内見が少なくなるのが普通ですが、この家は家賃1500ドルで、しかも人気エリアです。
以前は、このエリアで募集をかけると同時に電話が鳴りっぱなし、2日もあれば申し込みは7件くらいはあり、入居者は当日か翌日に決まっていました。
ちなみに、この記事の家があるのと同じエリアです。
やっぱり賃貸市場の風向きが変わってきたのだなと思って、もう一度ちゃんと調べてみると、、、、、
ヒューストンのアパートの平均価格は
2016年3月が1598ドルのピークで、
2017年4月は1428ドルと、
やはり下がってきているようです。
原油価格下落で不動産業にも影響が出るのはだいたい2年後と言われているので、それの影響と、ここ数年でグンと供給が増えたのが原因でしょうか。
まあ、数年前が売り手市場過ぎたのかもしれません。
お陰で今回は問い合わせが少なく全然忙しくなかったですし、多くの人にお断りをしないで済んだのは助かりました。
内見が少ないものの、3日でとりあえず2件の申し込みがあり、条件のいい方のほうに決まったので、まだまだ安心していられる市場ではあると思います。