ドラマ『十角館の殺人』 | 身の丈の幸せ

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私にしては珍しく新作の日本ドラマ『十角館の殺人』を観ました。かなり期待値高めで。
結論から言うと「微妙」。★★★☆☆ぐらい。あまりこれについて触れたレビューは見てないけれど、基本的に演技がヘタ。特に河南(ドイル)は恥ずかしくなるくらいだったなぁ。有名どころを使わなかったのは買うけれど。


以前の記事で書いたけど、私を本格推理にのめり込ませたのはほかでもない、この『十角館の殺人』です。でも、正直細かいことは覚えておらず、人物たちがニックネームで呼び合っているのが、ものすごい伏線になっていたというぐらいかな、おぼろげに覚えているのは。この小説からハマッたことからラストはスッキリして終わったはず。ところがこのドラマ版はなんかモヤモヤが残ってしまいました。
妻も言っていたけど、ニックネームは本格ミステリの大御所ばかりなんだけど、これまでに本格推理に触れてなければ、知らないよねー。
このあいだ、たまたま綾辻行人と伊坂幸太郎の対談の記事の一部を読む機会があって、伊坂幸太郎のミステリ経験が私と似たようなもので笑ってしまった。綾辻行人や島田荘司を読んでしまうとあとがなくて横溝正史まで遡るとか。
私が文庫本に出会ったころは、ミステリと言えば創元推理文庫オンリー。早川も新書サイズで出していたけど、お高めで手が出ませんでした。このドラマの中で出会ったミス研の二人が手にしていたのがそれ。
今思うと、創元推理文庫のラインナップはすごかったね。それだけ読んでいれば名作と呼ばれていたミステリは網羅できた。そのころのことを知らないと、ニックネームはなかなか馴染めなかったんじゃないかな。ヴァン・ダインです、と言われても、ね。
今現在、それらの作品は本の形で読めんるだろうか。調べれば早いんだけど、この時点では未調査だし、とうでもいいこと。


 

          

 

         

アガサ・クリスティだけは創元じゃ出てなかったみたい。


このドラマで本格推理に出会ったら、ぜひ原作も読んで、館シリーズも読んで、島田荘司に進んで、島田潔という命名にツッコミを入れてください。綾辻行人は失敗したとかつて言っていたけど(笑)。そしてそのままニックネームになっていた作家の名作に進んでください。
きっと楽しいですよ。