不貞女Aの見苦しい言い訳にイライラした事件でしたが、裁判所の判断を見て更にガッカリしました。
結論から言うと、裁判所は妻の請求を棄却しました。
つまり、不貞女Aは無罪放免になりました。
理由は・・・
①不貞女Aと夫が非常に親密な関係にあり、また、会うことがあったことは認められるものの(デートの証拠はいくつもでていたようです)、それを超えて不貞行為を行っていたことまでは推認できない。
②夫が不貞女Aが当時住んでいた国分寺を訪れたり、国分寺に宿泊しことはうかがわれるものの、ホテルの領収書やスケジュールの記載だけでは、夫と不貞女Aが不貞行為に及んだと推認するには飛躍がある。
③不貞女Aの主張や供述はいずれも不自然であって到底採用できない。
しかしながら、不貞女Aが夫との関係について、不自然不合理な主張及び供述をするからといって、不貞女Aと夫が不貞行為を行っていたと推認できるものではなく、他に同人らが不貞行為を行っていたことを認めるに足りる証拠がない。
④不貞女Aと夫との間の不貞行為が認められないのであるから、妻の損害の判断の必要を認めない。
ということだそうです。
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不倫の慰謝料請求の時、「性交渉があったかどうか」ばかりが争点になります。
(ちなみに私は上記不貞女に性交渉があったと信じています。やましいことがなければ、不自然不合理な主張はしないはず。)
でも百歩譲って、性交渉がなければ妻に損害はないのでしょうか。
私の場合ですが、夫と不貞女達が性交渉したかどうかより、私が夫を信じていた時間が偽りだったこと、不貞女たちに会うために嘘をつかれていた事実の方がずっと深い傷になりました。
夫と不貞女たちの、時に私をあざ笑うかのようなメールのやり取りも、今でも脳裏に焼き付きトラウマになっています。
身体の裏切りより精神的な裏切りの方が私にはよっぽど辛いものでした。
夫が自分に嘘をついて別の女性とデートし、親密なメールのやり取りをしていたのを知った時の、妻の絶望感、喪失感がどんなものか、、、どんなに悲しく辛い精神的苦痛を味わうか。。。
精神的被害は性交渉があったかなかったかだけではないのです。
不貞女も共犯極悪人。
だから今回の事件も、不貞女Aを無罪放免にはしないでほしかった。
慰謝料を払わせてほしかった。
人を傷つけておいて何の償いもなく逃げ切れるなんて。
目に見えない傷というものに対し、理解がまだまだ進んでいない気がします。