西麻布ワイン&ダイン『IL MEL』のブログ -24ページ目

西麻布ワイン&ダイン『IL MEL』のブログ

西麻布の交差点にあるワインレストラン『IL MEL』です。

前回からのつづき・・・。








ふなむしを退け、ようやく釣りをスタート出来るところまで辿りつく事が出来た我々一向。




険しい岩場の上に立った私は、達人から伝授された釣法を用い、竿を荒れ狂う大海原に放った。







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息を整え全神経を指先に集中させた・・・。そしてその時が来るのをじっと待った・・。





そして数分がたとうとしていた頃、私は指先に僅かな振動を感じとった。




「来たか・・。」



竿がグッと撓り、糸が左右に振れる。指先には”そいつ”の生きの良さがビンビンと伝わってくる。


焦る気持ちを懸命に抑え、次第に激しさを増す”そいつ”を観察しつつ、反撃のチャンスを伺った。








「今だ!!」









”そいつ”のリズムを完全に見切った私は、引かれる力が弱まった瞬間を見逃さなかった。


勢いよく竿を振り上げる。水しぶきをあげ”そいつ”が姿を現した!!














「・・・・おや?」











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灼熱の太陽が降りそそぐお台場海浜公園。


レインボーブリッジ沖に浮かぶ屋形船からは、宴を楽しむ若者達の歌声が鳴り響いていた。










達人: 「あ!これAKBじゃねえか♪」














・・・・・・。
















つづく・・。













前回からのつづき・・・。





色々あったが、無事釣り場までたどり着くことができた我々一向。


着いた先は「お台場海浜公園」。


そう。こんな場所で釣りが出来るのである。




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あちらこちらに釣り人の姿も見られる。



私と「釣りバカの知人」改め「達人」は、とりあえず日陰に腰をおろし、途中コンビニで買ったサンドイッチと赤飯のおにぎりを冷えた発泡酒で胃の中に流し込む。この組み合わせも達人ならではのこだわりらしい。



釣りをする初老の男性に達人が声をかける。


「どうですか?今日は?」


「いやぁ今日は駄目ですねぇ。」


『昨日はよくあがったらしいじゃないですか」


等々、釣り人同志の情報交換が持たれる。



「じゃ私は今日はもう引き上げますので。頑張って下さい。お疲れ様です。」


「そうですか、お疲れ様です!」



この「お疲れさまです」という挨拶が互いにただものではないなと認め合った証拠なのだと

達人は言う。



一服も程々に、達人はリュックの中から次々と釣り具や餌を取り出す。

そして慣れた手つきで私の分の釣り竿と自分の竿にしかけをつける。


浮きを着けない「みゃく釣り」という方法で釣るらしい。


竿から垂らした糸がたわまぬ程度に張り、手先に感じる僅かな手ごたえだけを頼りに

釣り上げる達人ならではの「技」だ。深いぜ。


達人から一通りの手順を伝授され、いざ釣場へ。



岩場に足を踏み入れると、早速洗礼を受けた。



おびただしい数の「ふなむし」が姿を現した。

まるで釣り素人の私をあざ笑うかの様に次から次とマッハの速度で行き来し、

私の行く手を阻む。


「お前ごときがこの釣場に足を踏み入れるなんざ100年早ぇんだよ。

どうしても釣りがしてえなら俺たちを越えていきな。」


そう言わんばかりに私の前に立ち憚るふなむし達。


「どうしたらいいんだ・・・。」


喉が渇いていた・・。非情な程に照りつける太陽。汗が流れ落ち視界が奪われる・・。


このまま持久戦に持ち込まれれば勝ち目はない・・・。





一方、達人はそんなふなむしなどなんのその。身軽に岩場を渡り竿をなげる。


「ふなむしは寄っては来ないから大丈夫だぞ」


と、呆然と立ち尽くす私を達人が諭す。


半信半疑なまま意を決して岩場に足を踏み入れた。



するとさっきまで獰猛ないで立ちで私の行く手を遮っていたふなむし達は、まるで十戒の様に割れ、

私を釣場まで導いた。


「よくやったなボウズ。久々に骨のある奴に出会えたぜ・・。ただな、これからが本番だぜ。せいぜい気をつけな」


そう言って (様に見えた) 岩場の隙間に消えていった。



「ありがとうふなむし・・。」



敵ながら天晴れな男達であった・・。私はふなむし達の心意気に応えるべく、

必ずお魚を釣り上げてやる!! と心に誓ったのであった。



さぁ、釣るぞ!!



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つづく・・。

前回からのつづき・・・。




「ゆりかもめ」が我々の待つ乗車ホームへと近づいて来た。




ふと、視線を知人の方に向けると、今まで横にいた筈の知人の姿がない。


間もなく電車が到着するというのに何処へいったのやら・・・。



ホームに「ゆりかもめ」が滑りこんできた。


待ってましたとばかりにホームで並ぶ子供達から歓声が上がる。


「ゆりかもめ」に乗るのは初めてではなかったが、改めて眺めてみるとなかなか立派なもんである。


これからどんな楽しい事が待っているんだろう?という子供の冒険心をくすぐる、実に”しゃれおつ”な

デザインだ。その姿に、私の忘れかけていた冒険心が年甲斐もなくよみがえる。

幼少の頃、家族に連れられ羽田行きのモノレールに初めて乗ったあの時の記憶が

走馬灯の様に脳裏を流れる。嗚呼、懐かしき少年時代。


そんな感傷に浸っていると視界の隅に、先ほどから行方不明だった知人が姿を現した。


「なっ!!」


私は思わず言葉にならない声を漏らした。



ホームの端に立ち、方肩からリュックをぶらさげ、手にはカメラを携え「ゆりかもめ」の

ベストショットをそのファインダーに収めるべく万全な構えでもってスタンバっていたのである。


その姿、佇まいはまさに「撮り鉄」。それもかなりの腕前と見える。

この男、釣りバカじゃ飽き足らず鉄道の世界にまでそのテリトリーを広げようというのか?


唖然とする私の元へ意気揚々と引き上げてくる知人。


放たれた言葉がまた私を驚かす。


「ゆりかもめって電車賃高いんだよなぁ~ちくしょ~。」




・・・知るか。



もうじき51歳になろうというこの男。



ただもんじゃない。







まぁそんなこんなで我々二人は釣り場に向かうべく「ゆりかもめ」に乗り込んだのであった。













つづく・・・。