なんと暑い日でしょうね。
完全真夏日です。
なのに会社にいたらむしろ冷えるくらい。
こんなに冷えてていいのでしょうか。
心配な今日この頃です。
さて、昨日、
北野宏明×竹内薫の両氏による講演会に参加してきました。
タイトルは「したたかな生命」。すでに刊行されている本と同一のタイトルです。
話の内容としては「ロバストネス(頑健性)」ということをテーマに終始話をされていました。
このロバストネスとは何ぞや?
というと、
つまり、そのものの機能がどれだけ保たれるか?
ということです。
たとえば飛行機の場合でいうと、
飛行機にはさまざまな機能がありますが、
その大きなものの一つに、
「モジュール」というコンピューター頭脳のようなものがあります。
つまり、オートパイロット機能であり、
機体が乱気流によって傾いたときに修正してくれる、
といった飛行機の「命」です。
もしこれが壊れたら飛行機は墜落ですよね。
なので、「もしも」のときを考慮して、
一つの「頭脳」が壊れてもいいように、
予備のコンピューターを設置します。
そして何かバグがおきたときでも、
通常の機能を失わずにフライトできるというのです。
この機能の保持能力が「頑健性」というわけです。
ちなみに飛行機には通常3個の「命」があります。
理由は「誤作動」です。
誤作動したとき、「頭脳」が二つだと、どちらが誤作動かわかりません。
故障ならば、壊れていないほうが正常ですが、
「誤作動」の場合、どちらが正常かわからないんですね。
だから3個あります。
つまり、どこかで誤作動が起こっても、
残りの2つは正しい意見を示しているので、
多数決により、誤作動を起こしている「頭脳」を見分けられるのです。
これは実は「裁判官の数」の原理と同じなのです。
裁判官の数はかならず奇数になっています。
というのも、もし意見が分かれた場合(どちらかの意見が誤作動になります)、
奇数であれば、多数派の意見を「正常」と考えればいいからです。
もちろん「11人の怒れる男」のように、
少数派が正しいということもありますけどね。
さて、例を変えましょう。
先の「ロバストネス」という概念はいろんなことに応用して考えられます。
たとえば会社組織だってそうなのです。
吉野家を例にとって見ましょう。
吉野家はご存知のとおり、
出てきた当初からすごい人気と売り上げを誇ってきました。
広告戦略がとてもうまかったのです。
まずは「牛丼一本」で勝負したこと。
そしてその味にとことんこだわりました。
もちろん素材にもこだわり、アメリカの中でも、一箇所からしか輸入をしていなかった状態です。
牛丼一本だったからこそあれだけ独占状態で勝てたのです。
しかし、吉野家はアメリカ牛肉のBSE問題が生じたとき、
とたんに経営がストップしました。
もちろんアメリカ産牛肉が輸入できなくなったからです。
すき家やなか卯、松屋など、他の牛丼チェーンは、
オーストラリア産牛肉を輸入することで十分に対応ができました。
つまり、これが「ロバストネス(頑健性)」があるということなのです。
一つの問題が生じたとしても、通常の機能を維持できるわけです。
逆に吉野家はロバストネスでなかったために、
アメリカの牛肉がストップしたことに対して、
大きな打撃を受けたわけです。
このロバストネス、
そもそも人間の身体にもいえます。
なぜ人間の臓器は、
たとえば肺や腎臓は2個ずつあるのか?
それはロバストネスを高めるためです。
手足も二つずつですよね。
ただ、ここで疑問なのが、
どうして心臓は一つしかないのか?
ということではないでしょうか。
これは北野氏いわく、
心臓が二つあるということは、
結局循環系が二つなければいけないということだから、
その負担はものすごく大きい、とのことでした。
一つの循環器系の中に、心臓が二つあったとしても、
一つの心臓が壊れたことによって、
必ずもう一方の心臓にも影響がでることが予想されます。
血圧の上昇などですね。
一つの機能が損傷したことにより、
もう一方の機能が影響を受けるということは、
それはロバストネスではないということです。
今回の講座では他にも
魔のトライアングル、バミューダ沖の謎についての真相
を聞いたり、
現在の未熟児多産が、将来の糖尿病患者増加につながる仕組みを教えてもらったり、
(これはかなり緊急の問題として、現在注目されているようです)
ロバストネスという視点からいろいろなことを聞けました。
専門的な用語ではありますが、
興味のある言葉です。
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