賭博破戒録ナカジマ -6話目- 完成 | 命短シ楽シメ人生!

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前回の続き

 

 

本来、全班参加自由の大盆のチンチロは第一第三の土曜日の夜・・・・・・・・月2回開帳がこの地下の決まりである!

今月の4月は第5土曜まである月・

 

故に通常ない月末の開帳!給料日と大盆が重なるという・・・・・・・・考えないようによっちゃおっかない恐ろしいダブルの日・・・・・・・・・特異日!!!!!!!!!!!

 

 

年に数回訪れる嵐の夜である。

 

 

ノリスケ「さー!張った張ったー!!!」

「おっしゃー!給料倍にするチャンスだー!!!」

「このチャンスを逃すまい!!!」

 

そんな時でも、当たる者は当たり、負ける者は負ける。

 

だが今夜は・・・・・・・・その嵐に拍車をかけるように、ある噂の風潮がこの地下を巡っていた。

 

まことしやかに・・・・・・・・・・噛みつくであろう!彼らが!中島達52組が!

 

彼らは、ただ単に耐え抜いた訳ではない。

 

勝ち負けはともかく・・・・・・・・闘いを挑むのはずである、班長ノリスケに。

 

 

この地下で、合法的に相手を遣り込める手段と言えば・・・・・・・・この博奕以外は無い!

ぶつかるであろう!恐らく今夜!

 

この・・・・・・チンチロで!!!

班長ノリスケ・浜・みまつや VS 中島達52組!

 

そんな中でも、チンチロは盛り上がってる。

 

勝つ者、負ける者様々!

 

「よっしゃー!!!儲けー!!!」

「ぐわー!やられたー!!!!!」

 

 

そんな中島達を、【EmotioИaL de MODE】のメンバーがその様子を見ていた。

 

今回、売店の当番だったのでついでにどんな感じか見てみような感じでその場を表面上は監視と言う名目で見ていた。

彼らも、飲食しながらその光景を見ている。

 

天弓千亦「なかなか動かないわねぇ、中島君たち。」

鐘巻 小次郎 「何を勿体つけてんだ?」

姫虫百々世「ククク、まぁそう言うな。 積年の恨みがあるとはいえ、連中からすればそうは軽々には動けんぞ、ましてや今夜はな。」

J・ゲバル(純・ゲバル)「だな!一度参戦したら限界まで行かざる得ないのが博奕と言われている、多少慎重になるのはやむを得んって訳だ!」

武蔵「そういう事か。」

百々世「それにだ、考えてみるとハンデも相当大きいぞ。」

服部 つぐみ「ハンデ?」

百々世「そうだ、場合によって退くに退けない状況での勝負になって、金の乗せ合いとなったらこれはどう考えても転がっても、ノリスケが有利だ。」

J・ゲバル「中島達は全員集めても、10万4000×8で83万2000アンダー、だけどだ!皆も知ってる通りノリスケはここ数年で班長暮らしで強力に金を貯め込んでいる、少なく見積もっても1千万は下らない!」

つぐみ「そんなに蓄えこんでるんですか!?」

武蔵「とんでもねーな!」

千亦「つまり、今のノリスケには80万代の賭けなんかゴミ同然って訳ね。」

小次郎「その気になればあっという間に潰せるしな。」

武蔵「そうなると・・・積年の恨みはあれど、参戦無しの可能性もあるって訳か。」

百々世「それもあるな。」

 

 

その話を、中島は聞いていた。

 

中島『不参加だと?あるわけないだろ!そんなの!』

 

中島『参戦は当然だ!闘うに決まってる!その為にどれだけ耐えてきたか・・・・・・・・ただ、そのタイミングが難しいんだ。』

 

中島『勝負の持って行き方、博奕の導入のし方が・・・・・・・ここをしくじると、今まで積み重ねてきた忍耐と戦略が全て水の泡となってパーになる!全てを失う!勝利への道が閉ざされてしまう!』

 

中島『そして、気付かれてもダメだ!僕達の必勝の骨組み!そのニオイを敵に気付かれたら・・・・・・・武器となる火薬庫の扉は閉ざされてしまう!あいつは決して開けない!開けられっこない!・・・・・・・となればもう大勝は不可能、大魚を獲り逃がす!だから・・・・・・・今注意しすぎる事もないんだ!』

 

中島『奴は元々細心で狡猾な男!どこからニオイを嗅ぎ付けるか分からない!・・・・・こっちから動くのは最小限に止めなければならない!・・・・・・・・敵!奴に!ノリスケに動いてもらうんだ!ここはね、それが1番ナチュラルだ!』

 

中島『さぁ来やがれ!!!お前は僕が憎いんだろ?また僕らを52組に落としたいんだろ!?そして且つこの大ギャラリーの前で大勝し誇示したいんだろ!?己の勝負強さと運の強さを!見せつけたいだろ!?今、この満座の前でな!!!』

 

中島『いつでも来い!お前が欲しているその羨望を!注目を!』

 

すると。

ノリスケ「・・・・・・な~んか。」

「はい?」

ノリスケ「さっきからこちらを見ているんだよね~w。こちらを敵意丸出しで見ている牙をむき出して飢えた野良犬の様な少年が1人・・・・・・・・・隅っこで。」

 

「!?」

橋本「中島・・・・・・・・!」

中島「来たか・・・・・!!!」

 

 

ざわ・・・・・・・ざわ・・・ざわ・・・ざわ・・・・・・・ざわ・・・。

 

 

ノリスケ「ククク・・・どうしたんだい?中島君達?あまりねちねちしてしみったれた行為をしていると、男の株を下げてしまうよ?」

 

ノリスケ「ここは、男らしくスカッと!肚を決めてみたらどうだい?僕らはもう対決するしかないんだよ、皆は声には出さないけど・・・・・・・・皆は期待している!遺恨試合を!!!」

 

ノリスケ「そうだろ?・・・中島君?」

 

ざわ・・・ざわ・・・・・・・ざわ。

 

 

タケオ『相変わらず上手いな、ノリスケおじさん・・・・・こうやって、対決だの遺恨だの言って博奕に引きずり込んでおけば、いくらスルー自由のルールがあっても、まるで親を受けないってわけにもいかないだろう・・・親さえ受けさせれば、また2万、2万で潰す事が出来る・・・でも、それだと最初の時と二の舞!』

 

すると、中島は少し笑みを浮かべた。

 

中島「ククク・・・本当にいいんですか?」

ノリスケ「ん?」

中島「僕が行くとなったら、もはや遊びじゃないんですよ?限界まで・・・張らせてもらう!!!」

 

「!?」

 

タケオ『な!何てバカな事を!』

 

タケオ『そんな事をしたら、もはや退くに退けない逃げられない状態に・・・行くしかなくなるぞ・・・最後まで!』

 

ノリスケ「・・・・・・・・。」

浜「・・・・・・・・・。」

みまつや「・・・・・・・・・。」

 

 

ノリスケ「フフフ・・・限界を超えてねぇ~・・・・・それはつ~ま~り!そこのMAX2万の限定解除!青天井を望む訳だね?」

中島「そうだ!」

 

ノリスケ「ほほぉ~、まるで馬鹿げてるよww。」

 

ノリスケ「だが・・しかし!どうしてもそれがご所望ならば、仕方ないね~。」

 

ノリスケ「それを受けてやるのも、班長の務め・・・・・・いいよ!お相手しよう!受けてたとうじゃあないかあ!」

 

 

中島『やった!ついに取ったぞその言質!この衆目の中で!』

 

西原「中島・・・。」

中島「予定通りだ!ここまで予定通り・・・9割方OKだが・・・・・・もう1つどうしても確認しておきたい事があるから皆はもう少し待っててくれ。」

はまじ「おう!」

中島「じゃ!行ってくるよ!」

 

 

 

そして、賭博の中へ。

 

中島「真ん中良いですか?」

「あ、いいよ。」

 

中島!ノリスケの目の前の席へ!遂に始まる!遺恨試合!

 

 

ざわ・・ざわ・・・・・・・ざわ・・・ざわ・・・・・ざわ。

 

 

ノリスケ「ンフフフw・・・おや?中島君、君1人かい?淋しいじゃあないかあ~、西原君達も連れて来てもいいんだよ~?」

中島「この勝負は・・・是が非でも勝たなきゃダメなんだ!流れも見えないそんな初っ端から皆を巻き込むわけにはいかない。」

ノリスケ「ほ~?リーダー自ら様子見って事かい?」

中島「そんなところだ。」

 

中島「さて、ノリスケおじさんが終わった次は浜さんだよね。」

浜「あ・・・それなんだが・・・。」

中島「2万MAXの限定解除!つまりいくら張っても。」

浜「すまん!今僕は手持ちが無くてさぁ・・・。」

中島「だったノリスケおじさんから借りれば。」

ノリスケ「あ~、それなんだがね~・・・いつもは仲間では博奕だけは別なんだ、金の貸し借りも共同戦線も無いんだよね。」

中島「え?」

ノリスケ「博奕の基本はあくまで個人戦、そこは当然と考えてくれ。」

中島「はぁ・・・。」

 

中島は思った・・・これは予想通りだと!

 

中島『思った通りだな!ノリスケグループの3番目は大きく張れない!そりゃあそうだ!あんた等の博奕じゃそう!当然さ!』

 

ざわ・・・。

 

浜「ほい、次は君。」

「あ、はい。」

 

中島『受けれない!奴には!浜さんには受けれるはずがない!青天井の親など!』

 

中島『なぜなら!奴らが用意してる戦術が有効なのは2番目まで!座っている位置で言うなら・・・みまつやのオヤジさんとノリスケおじさんまで!3番目の浜さんは、その枠外!もう、あの戦術は使えない!』

 

中島『魔法が・・・トリックが解ける順番!となりゃあ受けるはずがない!受けない!』

 

すると、あっという間に中島の番になった。

 

中島「あれ?もう僕?」

浜「当たり前だよ~、青天井だの限定解除だの言われたら、誰だって親なんか受けれないよ?」

 

浜「僕に限ったことじゃない!それをあんあエラそーに・・・君は受けるよね?」

中島「ん?」

浜「あれだけ宣(のたま)ったんだ!君は親を受けるべきだ!」

ノリスケ「まぁそうだね、あれだけの口を利いた以上は、当然受けるべきさ。」

 

中島は、当然予想通りだった!いざ勝負!

 

「え~~!!?始まったのか!?」

「!?」

 

「何々!?始まったのか!?」

「おいおい!いつ開始したんだよ!?」

「よっしゃー!待ってたぜー!!!」

「しかも!青天井だってよー!」

「青天井!?」

「マジかよ!?」

 

突然・・・・・・・・熱風がドッと押し寄せて来た!

 

他の班の普段は、博奕には興味を示さないが、そんな他の班の連中まで、この大勝負を聞きつけて駆け付けて来た!

 

「よっしゃ!」

「面白くなってきたー!」

 

大挙!!!その数は30か50か!?そして取り囲む・・・!!

 

十重二十重に中島らを・・・!

 

異様な空気、熱気、混乱・・・・・・・・・・まるで・・・吹き荒れる大型威風・・・!

そんな混乱に突然放り込まれたような感じ・・・圧倒的熱風!!!

 

その熱風が中島を煽る!押す!焚き付ける!・・・・・問答無用で!大勝負を!

 

だが!中島は・・・。

 

 

中島「スルーします。」

「え!?」

ノリスケ「スルーでいいのかい?」

中島「はい。」

「ええーーーーー!!!??」

浜「そりゃあ無いんじゃあないかあ?」

「そうだそうだ!」

「そうだぞ!」

 

「受けろよ!」

「受けろ!」

「そうだぞ!受けようぜ!」

中島「急かさないで吐かさないでください!勝手を!」

「え~!?だってここまで来たらさー!」

中島「僕の有り金をそこまで無いんですよ!これっぽっちで青天井の親は受けれない!よく考えてください!流れも分からない第一投です!」

 

中島「どうしも受けろって言うなら・・・まずはノリスケおじさんの方が先だ!」

 

ノリスケ「ん?」

中島「この人達の方が遥かに持ち金は多い!当然でしょ!?」

ノリスケ「て事はあれかい?僕等が受ければ、中島君も親を受けるって事でいいんだね?」

中島「その通り!逃げ回らず!」

ノリスケ「ほう!皆の衆!聞いたかい?録音したかい?僕等が受ければ、中島君は親を受けるそうだ!青天井の親を!」

「おおーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

 

「やったー!!!!!」

 

「いいぞー!!!中島ー!!!」

 

「そうこなくっちゃー面白くねー!!!」

 

タケオ『な!何てバカな事を!!!そんな約束取り持たれてどうすんだ・・・・・・!!』

 

タケオ『圧倒的資金を持つノリスケおじさん相手に、青天井の親なんて無謀・・・・!わざわざ潰されに行くようなもの・・・何でそんな事が分からないんだ?・・・この熱気に、完全に流されてる・・・。』

 

 

 

場は・・・中島の宣言でますますヒートアップ!!!!!!!!!!

 

いつの間にか親を受ける事=青天井という空気である・・・当然!こんな状態では、誰も親を受ける者などいる訳もなく・・・丼は回り回ってノリスケ側・・・みまつやへ!

 

みまつや「俺は当然受けるさ!逃げ隠れしない青天井さ!さぁ!来い!中島君!」

 

みまつや「班長を倒す前に、俺を倒してみろ!!!」

中島「・・・・・・・。」

 

「中島ー!」

「中島ー!」

「張れー!」

「張れー!」

 

歓声の中・・・中島は張った・・・しかし・・・!

 

「え?」

 

「ちょっと・・・?」

 

「え?いくらよ?」

 

「ちょっと見せ・・・え!?」

 

何と、2万!

 

「ええーーーーーーーーー!!!!!!?」

 

「何だよそれー!」

 

「青天井だろー!?」

 

「もっといけよー!!!」

 

「そうだそうだ!」

 

ノリスケ「中島君、ギャラリーの言う通りだよ?2万は制限内だろ?せっかくその目障りな枠を取っ払い無限に積んでいい青天井にしたんだろ?なのに・・・それを2万じゃそりゃ不満も出るよ~・・・来いよ!せっかくなんだから張ってみようじゃあないかあ!」

 

ノリスケ「男なら、大枚を!」

 

わーーーーー!!!!!!!!

 

「そうだ!」

 

「そうだ!」

 

「そうだぞー!」

 

タケオ『ダメだ・・・これ以上は張ってはいけない!』

 

タケオ『確かに、初戦は大事だ・・・気合負けしない意味でも・・・ある程度張らなきゃいけない、しかし・・・だからと言って・・・・・大張りするもんじゃあない!青天井云々なんて煽られると・・・「この2万じゃ足りないよ』みたいに思われるけど手持ちが10万代だからよく考えればこの2万だって既に相当の張り・・・・・!これ以上は暴挙!これが限界だ!』

 

 

「張れ!」

「張れよ!」

「張りやがれ!」

 

みまつや「おいおい・・・随分と慎重だなぁ面白くねーぞ?全く。」

 

みまつや「班長等も張りを。」

ノリスケ「OK!」

 

ノリスケと浜も張るが・・・当然の様に小張り。

 

形だけの張り・・・当然だ!実質この勝負は・・・みまつやと中島の一騎打ちだ!

 

みまつや「よし!まずは俺だ!・・・・・・・ム~~~~~~~~~~・・・・・・・」

 

ノリスケ側からすれば、ただの初戦という意味しかない振りだが、中島にとっては大きい!

 

元手の少ない中島は2万張ったこの初戦、そうそうあっさり負けられない初っ端から・・・大勝負!!!今夜の明暗を占う一投!

 

 

みまつや「カーッ!!!」

 

 

中島「・・・・・・・・・・・・・。」

 

しかし!そう世の中甘くは無い!中島の切迫した状況・願を・・・・・・・賽はあっさり・・・裏切るのだ!

 

 

中島「くっ!くそー・・・!」

みまつや「よっしゃー!」

 

ジゴロ!!!みまつや!ジゴロ!

 

「うわ!マジかよ!」

「初っ端から!?」

「いきなりジゴロって鬼だろ?」

「うわ~・・・」

 

ノリスケ「よ~しよしよし!」

 

続いてノリスケ、浜と渡り・・・・・・・・それぞれ1の目、2の目で親のみまつやに敗退

 

みまつや「よし!」

 

しかし、これは味方同士の小張りの上問題無しだ・・・問題は中島!

 

中島「(賽を握りしめ念じる)。」

 

「もしや出るか?ジゴロを上回る目が?」

「そんなの無謀だろ?班長ですら滅多に出ないのにさ~?」

 

中島「カーッ!!!」

 

中島!衆目注視の異様な空気の中、ともかく投じる!

 

今夜の一投・・・明暗分かつ第一投!

 

6・・・6・・・

 

 

惜しい!2の目!

 

中島「うわ~!!!マジかよ!!!」

ノリスケ「ハハハハハ!惜しかったね~!」

みまつや「焦ったぁ・・・。」

 

ノリスケ『随分とムキになってるから何か妙手があると思ったら・・・空手だったか』

 

ノリスケ「歯を喰いしばって投げれば目が出ると思ったのかなぁ?そんな世の中甘くないって~の。さ~て!全部吐き出させてもらうよ~?』

 

ノリスケ「いや~!わるいねぇ~w」

 

中島、初戦は倍払い!最悪の立ち上がりとなった!

 

ノリスケ「ハーッハハハハハ!どうしたんだい?中島君?1つ負けたくらいでしょげ面なんてらしくないよ?そんな不景気面だとツキと言うのは呼び込めんよ?」

 

浜「大体さ~?2万なんていう多く張ってんだか小さく張ってんだかよく分からない玉虫色の張りがいけないと思うんだよ僕的にはさ?」

ノリスケ「そうそう、博奕の神様はの?潔い男っぷりと大金を愛しているんだよ~。そんなどっちつかずの半端金だから神様に嫌われ見放されたんだよ。」

 

ノリスケ「ドーンと来い!!!思いっきり!!!」

 

みまつや「さー!張ってくれ!もう一度俺が親だ!受けるぞ!相変わらずの青天井で!」

 

そんな2戦目で、中島が張った金額は・・・1000アンダー1枚!

 

「ええ~!!!!!!!!?」

 

「は?何だ?」

「これっぽち!?」

「おいおい・・・。」

「1000?」

「青天井でこれ?」

 

周りは不満!ブーイングの嵐!そりゃそうである!

 

「なんだよなんだよ!」

「1000っぽちなんてらしくないぞ!!!」

「それでも男かー!」

「張れー!」

「いけ!」

「いけー!」

 

 

みまつや「何だよ・・・しけた野郎だなー・・・。」

 

でも、ノリスケと浜も金を出し、ノリスケは合図をこっそり出した。

 

みまつや「しゃーねぇなあ・・・よし!いくか!!!」

 

「え?やるんっすか?」

みまつや「がたがた言うな!」

 

みまつや、ギャラリーを諌め・・・2戦目へ!

 

2・・・2・・・3!

 

目は3!!!

 

みまつや「くっ・・・。」

 

「あーあ・・・。」

「行こうぜ。」

「そうだな。」

「とんだ肩透かしだよ。」

「面白くねー。」

 

タケオ『これは・・・仕方ない事だ。』

 

タケオ『ここで張りを落とすのは仕方ない、とても強くいける流れじゃない!』

 

タケオ『しかし・・・いくらなんでも、1000って落とし過ぎじゃないか?こんなんじゃ逆に勝たない方がいい、いっそ負けたほうが。』

 

 

しかし!

 

1、1、4!!!目は4!中島の勝ち!

 

みまつや「ふ~・・・負けたけどまだマシかな?」

ノリスケ「まぁ、中島君の勝ちに変わりはないが、さっきの負けは大きいね~w」

 

中島!これで1勝1敗!

 

しかし!実質マイナス3万9000!ある意味2連敗より質の悪い1勝1敗!それを見て、ギャラリーの熱は退くばかり!博奕の熱もダダ下がり!

 

「帰るか。」

「そうだな。」

「俺、もう寝るわ。」

「つまんねーなー。」

 

タケオ『終わったんだ・・・この行き違いは決定的。』

 

タケオ『恐らく、今日はこの後はいくらやっても同じだ・・・もう負け決定、決着はついたんだ・・・・・!』

 

多分・・・・・・・・今この瞬間・・・・・・・・・今夜の勝負、その敗者は誰か・・・・・・・・・?

 

ノリスケ「ククク・・・とんだ口先男だねぇ君は~。」

中島「・・・・・・・・・。」

ノリスケ「竜頭蛇尾とはまさにこの事、威勢が良いのは入口だけ、一度負けたらペッチャンコ!そんな程度の覚悟なら最初から大仰な事は吐かぬ事だよ?リーダーがそうも無様だと、連中も後から続いて出にくいだろう?な~~~~?」

 

・・・・・・・・・・・・。

 

 

ざわ・・・ざわ・・・ざわ・・・・・・・ざわ・・・ざわ。

 

橋本「西原・・・・・。」

西原「大丈夫、この展開は・・・あの時乱歩さんが言ってた通りだ。」

 

 

・・・・・・・・・・。

 

 

乱歩「まず初めに言っておくけど、まず初っ端は中島君だけで勝負に行き、君達は待機だ。」

 

乱歩「そしてその初戦で、中島君は敢えて負けに行こう。」

中島「え?どうして?」

乱歩「それも大敗だよ。きっちり・・・2万か4万でね。」

中島「はぁ・・・。」

 

芥川「だが、そうなってもオタオタしてりして焦る必要はない。」

乱歩「そう、それは予定通りの事態が当然起こっただけ、寧ろ良い兆候だ、流れは悪くない。」

 

乱歩「そして2戦目は、逆に勝てる可能性が高い。」

敦「え?どうしてですか?」

乱歩「奴らのカラクリを考えると、2戦目は勝ちを拾えそうってことだよ。」

与謝野「例え負けても、小負けくらいで済むってわけだな。」

乱歩「その通り!いずれにしろいいとこ無し!特に大敗小勝ちとかやらかすと・・・いかにもノー勘ノーセンスって感じだけど実はそうじゃない、寧ろ逆だ!」

太宰「それが本流って訳だね。」

乱歩「その通り!」

はまじ「は~?」

乱歩「載ったんだよその時点で、君達を勝ちへと運ぶ列車の車輪が載った証明!レールに君達を勝利へ導くレールにね。」

中也「そうなりゃあ!後は突き進むだけだな!」

乱歩「そういう事!」

 

ざわ・・・・・・・・。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

 

 

 

西原『そう!ここまでは問題ない!ここまでは・・・予定通り!』

 

そう!予定通り!

ここまでは・・・!

 

ノリスケは、一服して・・・・・・・こう言い放った。

 

ノリスケ「な~んかしらけたなぁ・・・僕の親番だけどさぁ、もう仕舞いにしよう、僕等と中島君の勝負はここで仕舞い!」

 

ノリスケ「ここからは、皆の衆も張ってくれ。」

「え?」

「良いんですか?」

 

ノリスケ「いいも悪いもさぁ~、高々1000や2000の博奕にこの場を独占する権利なんかないよ、もう仕舞い!・・・と言うよりさ~、中島君?君もう抜けてくれない?」

!?

 

中島「え?」

ノリスケ「大した勝負をしない君にはもう用は無いよ、そんな辛気臭い顔でいつでも居座られたらこの場の空気まで落ち込むよ、もう離脱してくれないかい?」

 

中島「ちょっと!何でそんな言い方!」

ノリスケ「ろくに張らん君に用は無いだけさ!さっさっと離れなさい!」

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

 

中島「・・・・・張るさ!」

ノリスケ「へ?」

 

中島『張る!・・・・・張るさ!』

 

 

 

ざわ・・・ざわ・・・・・・・・ざわ・・・ざわ・・・・・・・ざわ・・・ざわ。

 

 

タケオ「!?」

ノリスケ「あ?・・・・・!!!!!?」

 

中島!ここで全ての持ち金!6万5000張り!!!

 

「うおおおおおおおお!!!!!!!!」

「来た来た来たーーーーーーーー!!!!!!!!」

「よっしゃー!!!」

「そうこなくっちゃー!!!」

「いいぞ中島ー!!!」

 

ノリスケ「な・・・君と言う奴は・・・くっ!」

 

ノリスケ「一応言っておくが、一度出した金は分かってるよね?」

中島「もちろん!」

ノリスケ「よし!ならば・・・。」

中島「ちょっと待ってください!」

ノリスケ「へ?待て?」

中島「ここだ・・・!ここで行くっ・・・・・・・・!」

 

中島「集合だ皆!!!」

 

集まれ!52組!!!

 

橋本達が集まってきた。

ノリスケ「え?」

 

西原「いいですか?ここ?」

「あ・・あぁ。」

 

ざわ・・・ざわ・・・・・・・ざわ。

 

 

中島「もう一度確認します!ノリスケおじさんがこれからやる2回の親は、隣の浜さんと同じように、青天井でいいんですね?」

ノリスケ「・・・・・そうだよ?な~にを今更言ってるんだい?」

中島「皆!」

はまじ「おう!」

 

すると、橋本達が賭けたお金を見て・・・皆!驚きを隠せなかった!

 

ノリスケ『え!?」』

 

何と!持ち金全額{10万4000アンダー}!!!

 

ノリスケ、浜、みまつや『ええっ!!!!?な!何ーーー!!!!!??』

 

 

「何だ!?」

「何々!?」

「札束だぞおい!」

「一体幾らだよ!?」

「分からん!」

 

中島「全額だ!僕の手持ち6万5000プラス!橋本、西原、はまじ、関口、ブー太郎、小杉、永沢君の7人ずつだ!」

 

ノリスケ『何と!?計79万3000張り!?』

 

遂にキター!!!!!!!!!!

 

「うっひょ~!!!!!!!!」

「キタ来たーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」

「遂にやりやがったぜー!!!」

「これは面白くなるぞー!!!」

「大勝負だー!!!」

 

タケオ『な!何てバカな事を!?自殺行為もいいとこだぞ!もうメチャクチャだ!』

 

「いいぞ中島ー!!!」

「行け行けー!!!」

「行けー!!!」

「行けぇーーーーー!!!!!!!」

中島「・・・・・・・・・・・・。」

 

ノリスケ『こいつ・・・・・一体、何を企んでやがるんだ?・・・・・一体?』

 

 

 

続く