"べき (sollen)" なのだから、未来を見据えての "なせ" だし、何をなすべきかの決断の基礎となる現在は過去の積み重ねが産み出したものだから、今この一瞬を生きろとは、過去と未来が交錯する点としてのこの一瞬であることは言うをまたない。
だとしたら、この章句は何を言っているのだろう。
自分への拘り (取返しのつかない罪・過ちへの拘り) を戒めているのではないかと思う。それは我執であり、我なんてものに実体はない、とは言わぬまでも、後生大事に抱え込んでおくほどの代物ではない、早く気づけよ、ということではなかろうか。

※「過去を追わざれ」を sunk cost が今後の意思決定に影響を与えることがあってはならぬ、と縁づければ、自己啓発セミナーでも使えそうだ。