「守るべきものは守る。しかし、変えるべきものは変えていく。それが保守主義の真髄です。現実を無視して抽象的な理念を振りかざし、ゼロから社会を作り変えようとするのではなく、これまで歴史的に構築されてきたものを活かしつつ、時代に合わせて改良していく。過去に対する深い洞察と現実主義という保守主義の知恵が、現在失われつつあるように思えてなりません。」(保守主義とは何か - 東京大学 (宇野重規) https://www.u-tokyo.ac.jp/biblioplaza/ja/D_00201.html)

明快な理念として描き出すためにはこのように整理するしかないのかもしれないが綺麗ごとだと思う。「過去に対する深い洞察と現実主義」の感覚を合わせ持った保守主義者なんて、鉦や太鼓で捜しても滅多に見つけられない希少種であるのは今も昔も変わらない。

保守派を自認する多くの人間にとって、
・「これまで歴史的に構築されてきたものを活かし」とは、自分にとって居心地の良い既成の現実を可能な限り護持する、
・「時代に合わせて改良していく」とは、できればもっと居心地の良いものに変えていく、
そういうことだ。

清話会所属の議員たちの政治的主張は杉田水脈が代弁している。でもイデオロギーはあの人たちにとって二義的、五義的なことだ。もっともっと大切なことがある。握りこんだ利権を守り、あらゆるチャンスをとらえて (オリンピックとか、自然災害とか) 拡大すること。