緒方 拳主演の映画、セリフはほとんどない。
妻役の栗原小巻共演、津川雅彦出演、そして岸部一徳出演
定年を間近に控えたサラリーマン・皆川勤(緒形拳)。
思わぬ交通事故を起こしてしまう。それがきっかけで、
事故現場のカーブミラーを拭くのですが・・・
そして、その「ミラーを拭く」という行為はその事故現場だけでは終わらず、
市内中のカーブミラーを拭くことに繋がっていき、
果てには家族の前から突如として姿を消して・・・
「ミラーを拭く」というとてつもない旅へ出るのでした。
北海道を手始めに自転車に脚立を乗せて、
雨の中、雪の中、風の中、
ミラーがあれば止まって拭いて、そしてまた走り・・
そういう旅が３年続いた宮城。
ミラーを拭いているときに起こされた事故で家族と再会。
テレビ取材、出会う人たちの反応、
フェリーで知り合った男（津川雅彦）の再登場、
全国に広がる「ミラーを拭く」シニアボランティアの話題・・・
展開は予測する見る側の期待に十分に応えてくれる構成。
緒方 拳主演の「歩く人」という作品がありますが
父親役を緒方拳、息子役に香川照之。父親と息子の微妙な関係を描いた作品でしたが、
この作品中もセリフが少なく、
雪深い中をただ歩き、時には死んだ真似をしてみたり・・・
そういう「言葉」では表現しかねる心模様を
滑稽にも見える表情としぐさで、それはそれは名演技でした。
緒方 拳主演の作品を数多く見てきて今またその奥深い演技にアプローズ★★★★★
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